事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

ETC gate1

2007-06-04 | まち歩き

C_etc_img_02 外勤で、いつものようにS銀行緑ヶ丘支店に立ち寄ったときのことだった。地味ぃなS銀行の制服を着た若いお姉ちゃんが「いらっしゃいませぇ!」と大声であいさつ。新人研修かと思ったら違った。スツールで待つわたしに彼女はツツツと寄ってきて

「お客さま、高速道路をご利用になっていらっしゃいますか?」

無邪気な笑顔がまぶしいっす。
「ええ。なさいますが」なさるも何も、酒田~山形間で利用しまくりである。

「ETCを、おクルマにつけてらっしゃいます?」

 これまで、わたしがETCをつけていなかったのは、要するにコストパフォーマンスのため。実はいとこが日立系の会社に勤めていて、ETCの開発に関係していた。
「いーぞーヒロシ、あれは絶対にいい」
でもあの値段を考えるとなあ、と二の足を踏んでいたのだ。

 前の学校の技能士は、行列と新製品&お得情報が大好きな男で「ETCに購入補助があるらしい」と聞くや「買う!ヒロシさん、今チャンスだよ。買お?」今にもイエローハットに走り出しそうないきおい。
「お前な、よく考えてみろ。この一年間で高速に何回のった?」
「……1回」
「それでよ、補助があるからって3、4万払うか普通」
「……」

「お客さま、今ETCを利用すると、いろいろな割引があるのをご存じですか?」

風向きが変わったのは近年、ETC利用者に大幅な割引が設定されたからだ。道路公団はハイカが廃止されたこともあってかETC導入に積極的(ETCを導入するためにハイカを廃止したねらいもあるだろう)。行われている割引は、たとえばこんなものだ。

深夜割引 深夜0時~4時 30%OFF
早朝夜間割引 22時~6時 50%OFF(東京・大阪近郊のみ)
通勤割引 6時~9時 17時~20時 50%OFF (東京・大阪近郊以外)

 特に、この通勤割引は大きい。この時間帯に料金所へ「入る」か「出る」と料金が半額(一回だけ)。わたしが利用する最も多いパターンは午前10時に山形や寒河江で開始される会議に出席するためにぶっ飛ばすもの。まさしく、この割引ど真ん中。心が、動く。

gate2につづきます。

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「おおきく振りかぶって」ひぐちアサ著 講談社刊

2007-06-02 | アニメ・コミック・ゲーム

Ookikufurikabutte08   水島新司の「ドカベン」を、スコアを暗記するほど読みこんだひぐちの野球オタクぶりがすばらしい。あえて「女のくせに」と言いたくなるぐらい。気弱なのに自己主張だけはやたらに強いピッチャーと、彼のすべてを管理したがるクレバーなキャッチャー。このバッテリーの設定がうまい。性格の複雑な里中山田とも読める。なんにも考えていない強打者という岩鬼そのもののキャラまでいるので、ひぐちの「ドカベン」へのリスペクトは本物だ。

  少年野球を指導していた同級生(元甲子園球児)が入院したので、見舞いに持って行ったらたいそう喜ばれた。先日、病状が急変して亡くなってしまい、葬儀には彼が指導した野球少年たちがおおぜい参列してくれていた。あいつに、最新刊を読ませてやりたかったなあ。

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007/カジノ・ロワイヤル PART6

2007-06-01 | 洋画

前号繰越Casino_royale_004

 ものすごく乱暴なくくり方をすれば、007シリーズの特徴とはこんな感じだ。
I.東洋人をはじめとした少数民族は、例外なく蛮族として描かれ
II.出てくる美しい女性たちとは、例外なく(あ、違った。グレース・ジョーンズやファムケ・ヤンセンのような巨大で“強い”女性と、ミス・マネーペニーを除き)ベッドをともにし→だいたいボンドガールズの名前はすごいぞ。オナトップだのプッシーだのハニーだの(笑)
III.玩具性の高い秘密兵器を(提供するQが怒るにもかかわらず)平気で使い捨てにし
IV.どんなピンチでも軽口を忘れず、女王陛下への忠誠を忘れない

……つまり、(白人)男性にとっての子どもっぽい夢の具現なのだと思う。イアン・フレミングが生みだし、ブロッコリ家が育てたジェームズ・ボンドとは、イングランドの現代の騎士だ。東洋人であるわたしも、映画を観ている間はそんな夢につきあい、時を忘れる。
 ところが、新作「カジノ・ロワイヤル」はちょっと違う。何よりも、この映画は三人の女によって作り上げられたと言える。
 一人目は前号までにふれたようにバーバラ・ブロッコリ。変な顔(笑)のためにボイコット運動まで起こったダニエル・クレイグは、その肉体と圧倒的な運動神経で観客をノックアウトしてみせた

 二人目は、ジェームズ・ボンドの上司であるM。「ゴールデンアイ」からジュディ・デンチが演じているクールな彼女は、若いがゆえに功名心が先走り、ミスをおかしてしまうボンドを冷徹に断罪する(なんと今作ではMがベッドに入っているシーンがある!)。

 そして三人目は今回のボンドガール。ちょっと理由は言えないけれど、次作でボンドがどのように“007らしくなるか”のキーパーソンだ。

 そう、今回はジェームズ・ボンドがいかにして“あの”007になっていくかを、女性を主軸に描いている点でこれまでとまったく違った作品になっている。女性たちが熱狂するわけだ。マネーペニーとQも出てこないし、秘密兵器であるはずのアストンマーチンがアッという間に木っ端微塵になるあたり、ダニエル・クレイグの肉体(すごいです)を誇示するために必然だったのだろう。

 さて最後に、わたしが考える007ベストスリーを。
1.「カジノ・ロワイヤル」マジで最高傑作だと思う。
2.「ロシアより愛をこめて」スパイ映画として、よくできている。
3.「トゥモロー・ネバー・ダイ」ミシェル・ヨーがひたすらかっこいい。
いや、ひょっとして次作こそがその上を行ってくれるかも、と思わせるあたりが「カジノ・ロワイヤル」の最大の美点なのかも。ぜひ。

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