保津川下りの船頭さん

うわさの船頭「はっちん」が保津川下りの最新情報や、京都・亀岡の観光案内など、とっておきの情報をお届けします。

今年も本番!保津川ハートクリーン作戦

2006-06-20 14:02:09 | 保津川エコ・グリーン委員会
美しい保津川の景観を守るための活動「保津川ハートクリーン作戦」
がいよいよ本格的に始動を開始する。

この梅雨の時期、河川の増水で、上流から流れ着いたゴミの大軍が
川幅が狭くなる保津川峡谷内に打ち上げられ、河川景観並びに水質
悪化に繋がっている。

この状態を放置できない我々保津川の船頭は昨年から、志のある者たちが
集まり「ハートクリーン作戦」を展開、地道なクリーン活動を行っている。



今年も14日に実施された「イワツツジの根付」活動にあわせて
第1弾のクリーンを実施、午前と午後の部の2チーム編成を組み、
延べ60人が参加し終日続けられた。

テトラポットの表裏にビッシリ詰っているペットボトルや空き缶、
川岸沿いに自生している草や竹に引っかかっているビニールの
買い物袋や色とりどりの農業肥料袋、ひどい物なら、ペットの
餌袋いっぱいに詰っている糞尿や悪臭漂う生ゴミ袋まで
本当に多種に富んでいるのには感心させられる。

呆れるの通り越して、悲しくなる。




そのゴミの殆どが川沿いにあるため、作業は川の中に入り
行う所が多い。時には首まで川に浸かって拾うことも。

ゴミが舞い込む淵というのは、川の流れから外れた澱みが多く
川水の代謝が鈍く、ゴミの悪臭は相当なものだ。
その場に身を晒すのは思い入れが強い者でも相当の覚悟が必要だ。
また、この時期、テトラポットの中には「マムシ」などの危険生物が
生息している可能性も高く、作業には最善の注意を必要とするが
その領域に踏み込まなくてはゴミを拾うことは出来ないのもまた事実。

でも「我々が拾わねば誰が拾ってくれるというのか?」
「誰がこの川の景観を守ってくれるというのか?」
我々も必死なのだ!

農業用水を引いていても、川辺でバーベキューをして楽しんだり
ボートや釣りで遊んでいたりしても、誰一人としてこの川の
腐ったゴミを拾おうと奉仕活動した者は皆無で、ゴミは放置されていた。

川から受ける恩恵はありがたく頂いていても、川にお返しを
するという感性が人側に欠如していたのだ。

我々はこの反省もと、立ち上がった。

真夏を思わす炎天下の中、この熱い志を胸に持ち、続けられた
作業によって一日で軽トラック2台満タンのゴミが出た。


作業終了後、暫し美しくなった保津川を眺め、心地いい達成感に浸る。

腐って悪臭漂うゴミを掃除することで、自らの心も掃除された
様な清々しさを感じる、それが「ハート・クリーン」だ。

翌日の朝、保津川河川敷の河原にまた、花火と飲食の後と思われるゴミが!

我々の闘いはこれからも果てしなく続いていくのだ!