DNA(遺伝子)解析の世界的権威にして今、ノーベル賞に
最も近い日本人科学者である村上和雄先生の講演会が自分の地元
亀岡で開催された。
以前、このブログにも書いたが、村上先生は私の生涯の師と仰ぐ
山本利雄先生(元・天理よろず相談所病院・院長)と旧知の間柄であり
いくつかのシンポジウム等で面識のある先生なのだ。
その先生が我が地元亀岡にお越しになり講演をされるとなれば、
仕事を休んででも駆けつけないわけにはいかない。
村上先生は高血圧の黒幕である酵素「レニン」の遺伝子解読に世界で
初めて成功し、遺伝子学会のみならず医療の世界にも偉大な功績を残されている。
そして今では筑波大学教授を退官後、名誉教授として「笑いや感動」が
遺伝子の働きに影響を与えているという仮説を立て、心と体の働きには
つながりがあることを科学的に証明するため、吉本興業の協力のもと
「心と遺伝子研究会」を設立し、精力的に活躍されている行動される科学者だ。
ベストセラー作家でもある先生の講演とあって会場となった
「ガレリアかめおか」の大広間は開演前にすでに超満員。
立ち見が出るほどの大盛況だ。
笑いの研究されてる先生らしく、講演はお笑いのトークを
聞いているように面白く、先生が例え話をされる度に
会場は爆笑の渦になるのはさすがだ。
現代の最先端科学は人の遺伝子暗号の全ての解読を終えている。
先生はこの素晴らしい人類の英知を讃えながらも
「では、その書き込みを解読できたとして、書き込んだのは何者か?」
これは知性の世界であるサイエンスでは、絶対に解読できない」と
科学の限界を示唆し、科学で知れる範囲のことで、この世や生命の全てが
わかったような気になることは、人間の傲慢であると言い切る。
先生の説では科学には「昼のサイエンス」と「ナイトサイエンス」があるともいう。
最先端科学を突き詰めれば、突き詰めるほど、不思議な存在である
「サムシング・グレート」の存在にぶち当たると述べ「世界一流の科学者も
昼の研究室では決して口にしないが、夜の会食などの席では皆その不思議さ
を語っている」という裏話も明かされた。
確かに冷静に考えるとそうだ。
人間の体を作る細胞は60兆個。
その細胞一つの大きさは、重さ1gの2000億の分の1、幅1㎜の50万分の1の
中に1ページ1000字として1000ページの本が約1000冊分に
相当する情報量が書き込まれている。
この情報は一寸の違いもなく整然と正確に書き込まれているからこそ、
今日の自分に、今日のあなたに成長しているのだ。
このバランスが少しでも狂うと存在することはおぼつかない。
ではこの微小な細胞にこの膨大な情報を書き込んだ主は一体何者であろうか?
しかも、現代科学の力ではこの細胞どころか、大腸菌すら無から作り出すことは
不可能なのだと先生はいう。
書いてある暗号を解読するのと、その暗号を最初に書き込むのとは
全く次元が違う問題なのであろう。
その不思議な遺伝子が、笑いや感動で目覚め働き出すという事実。
病気や性格も改善してしまう働きはどの様な何故で、どう意味があるのか?
メカニズムはどうなっているか?
まさにロマンのあるお話であった。
このような興味深い話を1時間30分にわたってお話下さったのであるが、
全て載せられないのが残念だ。
私もついつい思考の闇に落ち入りがちな性格であるので、
先生の話にもあった様に「‘今、生きている’という科学的奇跡」を
実感する豊かな感性を磨き、これからの人生を歩んでいかねばと思う。
村上先生の話を聴かせて頂いていると、我が師に教えていただいた
「全過去、全現在、全未来は、いまここにのみ実在する」
「今を生きるとは非連続に連続する絶対実在の論理即事実である」という
言葉が心に甦り、深い感慨がこみ上げる講演会でもあった。
*村上和雄先生(筑波大学名誉教授)
京都大学農学部、米国オレゴン大学医学部、米国バンダービルド大学医学部
を経て筑波大学応用生物化学系教授、99年退官。
著書に「生命の暗号」「人生の暗号」「笑う遺伝子」「生命のバカ力」
「バイオテクノロジー」「成功の暗号」など多数。
最も近い日本人科学者である村上和雄先生の講演会が自分の地元
亀岡で開催された。
以前、このブログにも書いたが、村上先生は私の生涯の師と仰ぐ
山本利雄先生(元・天理よろず相談所病院・院長)と旧知の間柄であり
いくつかのシンポジウム等で面識のある先生なのだ。
その先生が我が地元亀岡にお越しになり講演をされるとなれば、
仕事を休んででも駆けつけないわけにはいかない。
村上先生は高血圧の黒幕である酵素「レニン」の遺伝子解読に世界で
初めて成功し、遺伝子学会のみならず医療の世界にも偉大な功績を残されている。
そして今では筑波大学教授を退官後、名誉教授として「笑いや感動」が
遺伝子の働きに影響を与えているという仮説を立て、心と体の働きには
つながりがあることを科学的に証明するため、吉本興業の協力のもと
「心と遺伝子研究会」を設立し、精力的に活躍されている行動される科学者だ。
ベストセラー作家でもある先生の講演とあって会場となった
「ガレリアかめおか」の大広間は開演前にすでに超満員。
立ち見が出るほどの大盛況だ。
笑いの研究されてる先生らしく、講演はお笑いのトークを
聞いているように面白く、先生が例え話をされる度に
会場は爆笑の渦になるのはさすがだ。
現代の最先端科学は人の遺伝子暗号の全ての解読を終えている。
先生はこの素晴らしい人類の英知を讃えながらも
「では、その書き込みを解読できたとして、書き込んだのは何者か?」
これは知性の世界であるサイエンスでは、絶対に解読できない」と
科学の限界を示唆し、科学で知れる範囲のことで、この世や生命の全てが
わかったような気になることは、人間の傲慢であると言い切る。
先生の説では科学には「昼のサイエンス」と「ナイトサイエンス」があるともいう。
最先端科学を突き詰めれば、突き詰めるほど、不思議な存在である
「サムシング・グレート」の存在にぶち当たると述べ「世界一流の科学者も
昼の研究室では決して口にしないが、夜の会食などの席では皆その不思議さ
を語っている」という裏話も明かされた。
確かに冷静に考えるとそうだ。
人間の体を作る細胞は60兆個。
その細胞一つの大きさは、重さ1gの2000億の分の1、幅1㎜の50万分の1の
中に1ページ1000字として1000ページの本が約1000冊分に
相当する情報量が書き込まれている。
この情報は一寸の違いもなく整然と正確に書き込まれているからこそ、
今日の自分に、今日のあなたに成長しているのだ。
このバランスが少しでも狂うと存在することはおぼつかない。
ではこの微小な細胞にこの膨大な情報を書き込んだ主は一体何者であろうか?
しかも、現代科学の力ではこの細胞どころか、大腸菌すら無から作り出すことは
不可能なのだと先生はいう。
書いてある暗号を解読するのと、その暗号を最初に書き込むのとは
全く次元が違う問題なのであろう。
その不思議な遺伝子が、笑いや感動で目覚め働き出すという事実。
病気や性格も改善してしまう働きはどの様な何故で、どう意味があるのか?
メカニズムはどうなっているか?
まさにロマンのあるお話であった。
このような興味深い話を1時間30分にわたってお話下さったのであるが、
全て載せられないのが残念だ。
私もついつい思考の闇に落ち入りがちな性格であるので、
先生の話にもあった様に「‘今、生きている’という科学的奇跡」を
実感する豊かな感性を磨き、これからの人生を歩んでいかねばと思う。
村上先生の話を聴かせて頂いていると、我が師に教えていただいた
「全過去、全現在、全未来は、いまここにのみ実在する」
「今を生きるとは非連続に連続する絶対実在の論理即事実である」という
言葉が心に甦り、深い感慨がこみ上げる講演会でもあった。
*村上和雄先生(筑波大学名誉教授)
京都大学農学部、米国オレゴン大学医学部、米国バンダービルド大学医学部
を経て筑波大学応用生物化学系教授、99年退官。
著書に「生命の暗号」「人生の暗号」「笑う遺伝子」「生命のバカ力」
「バイオテクノロジー」「成功の暗号」など多数。