どうしても見たい展覧会があり、函館へ行くことにした。2年前を思い出し、また「深夜バス」乗るか! と、夜の11時に中央バスターミナルに着いた。
本日は3連休前日ということで、釧路・函館・網走に各2便が出るようで、ターミナル内には100人程の人がおり、ぎっしり。バスに乗り込み、即寝る体勢には入ったが、結局うとうとしつつもあまり寝れなかった。朝4:40には七飯に降りる人のために明りがつく。結構つらい。5時過ぎ、霧雨の函館駅前に到着。根室には何も無く途方に暮れたが、函館には朝市がある。早速行動開始。
しかし、5時台には観光客も数えるほどで、朝市の店もあまり開いていない。しかし、これが功を奏して、各店のメニューをじっくり見ることができた(もう少し時間が遅いと呼び込みがうるさいので)。海鮮丼って高いからなあと思いつつ、最初から考えていたイカ刺し定食を食べに「D」食堂へ。イカの生きは良い。ゲソ部分は醤油につけると動いている。熱い味噌汁・漬物食べ放題で朝食。
正直に書くが、初めて活けイカを食べた時は感動したものであった。イカが角切り状になっており、角が立っている食感に感心したことを思い出す。今回のイカは身が薄いかもしれない… 食べ終わって振り向くと、イクラおろしやコロッケや焼き鮭で一杯やっているオヤジ達を発見。「うっ、この手もあったか」と思うが、まあいいか。
さて、6時半になったのだが、ここから暫くが難行苦行である。港を散歩し、電車が動き出しているのを確認するや、五稜郭公園に移動しベンチで休憩。午前8時で歩数は既に1万歩に近づいている。9時に市立博物館分館がやっと開館。今流行の「士道 新撰組と函館戦争」展が開催されている。新撰組にも士道にも興味のない私は、さっと流し見。バスで訪れた大軍団を尻目に移動。
次は「北洋資料館」。銛と鉄砲でしとめたという,日本唯一のセイウチ剥製などが見所。北洋航海体験室というのがあり、スクリーンに荒海の様子が写り、部屋全体がローリングする仕掛けを体験。結構ゆれ、若干気持ち悪くなるが、解説声は「今日はこれでも穏やかな海なのです」等と抜かしておる。
さて、次が本題の道立函館美術館「スーパーリアリズム」展。写実を超えて、無駄なほどリアルな画の展覧会である。人によっては「写真でイイじゃん!」と激しく突っ込みたくなるだろうが、そこをあえて描くのが面白いのだ。リアルのレベルにもいろいろあることも分かり、結構面白かった。
電車で移動し、千歳町の「S」で塩ラーメン。
細めんは適度な歯ごたえで、チャーシューも旨い。スープは熱くたっぷり入っているので、店主に「レンゲ無いんですか」と聞くと、すぐに出してくれながら、「ラーメンってレンゲで食うもんじゃないよ」。うっ、普段レンゲがついてこなければそのまま食べる私なのに、何たる不覚。照れ笑いを浮かべて「た、確かに…」と同意せざるを得ませんでした。(結局レンゲは使わず)
続けて
「北方民族資料館」:オホーツク周辺は結構謎だな
「旧イギリス領事館」:メルヘン調
「旧函館区公会堂」:ホールが素晴らしい
「市立文学館」:文学館って展示内容が苦しい
「郷土資料館」:100円なので、あっさり
を見る。何もこんなに無理して見ることもないのだが、時間が余ってしょうがないのである。
16時やっとホテルにチェックイン。出来たばっかりの新しいホテルで気持ちがいい。インターネット予約をすると靴下サービスとかで、既に15キロ以上歩いている私にはありがたい。
18:00五稜郭周辺へ。馬刺しと魚貝の「K」に入る。
函館でなぜ馬肉なのか分からないが、過去に一度来たことがあるのだ。まず、馬刺しとビール。柔らかく脂のない赤身の馬刺しは食べやすく、つま野菜も綺麗に盛られている。続いて、燗酒に切り替え、鮭ハラス焼。ちょっと塩気がキツイが、脂の乗った大ぶりな鮭が旨い。(ちなみに隣の客が頼んだナメタガレイの焼物は恐ろしく良い匂いだ)
店のおばちゃんが「どこから来たの、札幌?」とか色々話かけてくれたので、本日早朝からの苦闘の旅を語る私であった。最後に馬煮込みを頼むと、店の兄ちゃんが「次の店、あてはあるんですか?」というので、「バーに行きたいのですが」というと、「五稜郭付近にはバーは無い。あっても高くてマズイ」と大胆なご発言。「駅前まで戻って『Sの子』行った方が良いよ」ということであった。
しかし、その勧めに簡単に従う私ではない。兄ちゃんが「Eは高いし」と何気なく言っていたが、実は下調べしたリストにその店が入っているのであった。「高いと言ってもチャージ1500円位、銀座よりは安かろう」と行って見ることにした。怪しげな雰囲気の中、ビルの1階に店があった。中にはおばちゃんが一人で、客はない。聞くと、店主はまだ来ていなく、奥さんは本日休み、私は雇われてるんですという事であった。
おばちゃんと会話しながら、ウイスキーのソーダ割りを飲む。わざわざおばちゃんが店主に「お客さん来ましたから」と電話をしてくれたのだが、その店主が全く来る気配がない。最初は機嫌の良かった私も、段々沈黙気味に。もう良いやと「今日は帰ります」と言ったものの、おばちゃんは大きな金額はもたされていないようで、1万円に釣りが無い。店主がくるまで待たされ、まもなく到着したのだが、もう気持ちが切れているため、そのまま帰ることにした。2100円、ある意味非常に高い値段であった。
不機嫌なまま、駅前の「Sの子」へ。
過去に1度来たことがあるのだが、創業40年以上の函館では最も古いバーである。ヘイグソーダ割り、ブナハーブン12年(残量少なく、店の奢り)、ギムレット、ピコン+レモン+・・・のオリジナルカクテル。
全然期待していなかったのだが、ここでマスター夫妻が登場した。というのは、マスターは御年80才で、店に出るのは週1回程度らしい。普段は娘さんが出ているのだが、都合が悪いらしく,今週はマスターが出ずっぱりとか。私の席の横にお母さんが立ったので、これ幸いと色々話をし、カウンターの逆側にいるマスターに注文しても良いものかと聞いてみると、「店に居る間は、どんどん使って良いのよ。あなたマティーニは大丈夫? だったら頼んでみる?」と思ってもない好展開にもちこめ、マスター作のマティーニを飲むことになった。冷え気味ほどよく、味のバランスも大変よく、マティーニの見本というような出来ばえであった。
北大水産学部のバイト氏とも話しは盛り上がったが、店をでる。ちょうど最悪のタイミングで土砂降りの中、ホテルへ。
(30406歩、ぐったり)
本日は3連休前日ということで、釧路・函館・網走に各2便が出るようで、ターミナル内には100人程の人がおり、ぎっしり。バスに乗り込み、即寝る体勢には入ったが、結局うとうとしつつもあまり寝れなかった。朝4:40には七飯に降りる人のために明りがつく。結構つらい。5時過ぎ、霧雨の函館駅前に到着。根室には何も無く途方に暮れたが、函館には朝市がある。早速行動開始。
しかし、5時台には観光客も数えるほどで、朝市の店もあまり開いていない。しかし、これが功を奏して、各店のメニューをじっくり見ることができた(もう少し時間が遅いと呼び込みがうるさいので)。海鮮丼って高いからなあと思いつつ、最初から考えていたイカ刺し定食を食べに「D」食堂へ。イカの生きは良い。ゲソ部分は醤油につけると動いている。熱い味噌汁・漬物食べ放題で朝食。
正直に書くが、初めて活けイカを食べた時は感動したものであった。イカが角切り状になっており、角が立っている食感に感心したことを思い出す。今回のイカは身が薄いかもしれない… 食べ終わって振り向くと、イクラおろしやコロッケや焼き鮭で一杯やっているオヤジ達を発見。「うっ、この手もあったか」と思うが、まあいいか。
さて、6時半になったのだが、ここから暫くが難行苦行である。港を散歩し、電車が動き出しているのを確認するや、五稜郭公園に移動しベンチで休憩。午前8時で歩数は既に1万歩に近づいている。9時に市立博物館分館がやっと開館。今流行の「士道 新撰組と函館戦争」展が開催されている。新撰組にも士道にも興味のない私は、さっと流し見。バスで訪れた大軍団を尻目に移動。
次は「北洋資料館」。銛と鉄砲でしとめたという,日本唯一のセイウチ剥製などが見所。北洋航海体験室というのがあり、スクリーンに荒海の様子が写り、部屋全体がローリングする仕掛けを体験。結構ゆれ、若干気持ち悪くなるが、解説声は「今日はこれでも穏やかな海なのです」等と抜かしておる。
さて、次が本題の道立函館美術館「スーパーリアリズム」展。写実を超えて、無駄なほどリアルな画の展覧会である。人によっては「写真でイイじゃん!」と激しく突っ込みたくなるだろうが、そこをあえて描くのが面白いのだ。リアルのレベルにもいろいろあることも分かり、結構面白かった。
電車で移動し、千歳町の「S」で塩ラーメン。
細めんは適度な歯ごたえで、チャーシューも旨い。スープは熱くたっぷり入っているので、店主に「レンゲ無いんですか」と聞くと、すぐに出してくれながら、「ラーメンってレンゲで食うもんじゃないよ」。うっ、普段レンゲがついてこなければそのまま食べる私なのに、何たる不覚。照れ笑いを浮かべて「た、確かに…」と同意せざるを得ませんでした。(結局レンゲは使わず)
続けて
「北方民族資料館」:オホーツク周辺は結構謎だな
「旧イギリス領事館」:メルヘン調
「旧函館区公会堂」:ホールが素晴らしい
「市立文学館」:文学館って展示内容が苦しい
「郷土資料館」:100円なので、あっさり
を見る。何もこんなに無理して見ることもないのだが、時間が余ってしょうがないのである。
16時やっとホテルにチェックイン。出来たばっかりの新しいホテルで気持ちがいい。インターネット予約をすると靴下サービスとかで、既に15キロ以上歩いている私にはありがたい。
18:00五稜郭周辺へ。馬刺しと魚貝の「K」に入る。
函館でなぜ馬肉なのか分からないが、過去に一度来たことがあるのだ。まず、馬刺しとビール。柔らかく脂のない赤身の馬刺しは食べやすく、つま野菜も綺麗に盛られている。続いて、燗酒に切り替え、鮭ハラス焼。ちょっと塩気がキツイが、脂の乗った大ぶりな鮭が旨い。(ちなみに隣の客が頼んだナメタガレイの焼物は恐ろしく良い匂いだ)
店のおばちゃんが「どこから来たの、札幌?」とか色々話かけてくれたので、本日早朝からの苦闘の旅を語る私であった。最後に馬煮込みを頼むと、店の兄ちゃんが「次の店、あてはあるんですか?」というので、「バーに行きたいのですが」というと、「五稜郭付近にはバーは無い。あっても高くてマズイ」と大胆なご発言。「駅前まで戻って『Sの子』行った方が良いよ」ということであった。
しかし、その勧めに簡単に従う私ではない。兄ちゃんが「Eは高いし」と何気なく言っていたが、実は下調べしたリストにその店が入っているのであった。「高いと言ってもチャージ1500円位、銀座よりは安かろう」と行って見ることにした。怪しげな雰囲気の中、ビルの1階に店があった。中にはおばちゃんが一人で、客はない。聞くと、店主はまだ来ていなく、奥さんは本日休み、私は雇われてるんですという事であった。
おばちゃんと会話しながら、ウイスキーのソーダ割りを飲む。わざわざおばちゃんが店主に「お客さん来ましたから」と電話をしてくれたのだが、その店主が全く来る気配がない。最初は機嫌の良かった私も、段々沈黙気味に。もう良いやと「今日は帰ります」と言ったものの、おばちゃんは大きな金額はもたされていないようで、1万円に釣りが無い。店主がくるまで待たされ、まもなく到着したのだが、もう気持ちが切れているため、そのまま帰ることにした。2100円、ある意味非常に高い値段であった。
不機嫌なまま、駅前の「Sの子」へ。
過去に1度来たことがあるのだが、創業40年以上の函館では最も古いバーである。ヘイグソーダ割り、ブナハーブン12年(残量少なく、店の奢り)、ギムレット、ピコン+レモン+・・・のオリジナルカクテル。
全然期待していなかったのだが、ここでマスター夫妻が登場した。というのは、マスターは御年80才で、店に出るのは週1回程度らしい。普段は娘さんが出ているのだが、都合が悪いらしく,今週はマスターが出ずっぱりとか。私の席の横にお母さんが立ったので、これ幸いと色々話をし、カウンターの逆側にいるマスターに注文しても良いものかと聞いてみると、「店に居る間は、どんどん使って良いのよ。あなたマティーニは大丈夫? だったら頼んでみる?」と思ってもない好展開にもちこめ、マスター作のマティーニを飲むことになった。冷え気味ほどよく、味のバランスも大変よく、マティーニの見本というような出来ばえであった。
北大水産学部のバイト氏とも話しは盛り上がったが、店をでる。ちょうど最悪のタイミングで土砂降りの中、ホテルへ。
(30406歩、ぐったり)