草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

金持ち優遇の医療で本当にいいのだろうか?

2013年03月21日 | 医学

 人間の命を軽んじるつもりはないが、それにしても今の日本は異常である。癌が治療可能になりつつあるせいか、最先端医療への期待が過熱している。そして、世の中全体の話題の中心は病気である。現役をリタイアした団塊の世代などは、一日でも長く生きるために、大変な努力している。その気持ちは分からないではないが、アメリカの保険会社のCMが流れた後で、難病のことがテレビで取り上げられたりすれば、少しは疑ってかかるべきだろう。公的保険が効かなくて、一回あたりの治療に最高で何百万もかかっているのは確かだ。それでも治したい人たちがいて順番を待っているのも。それを見透かすかのように「国民皆保険の制度は時代遅れになった。最先端医療を受けるためには、外資系の保険会社に加入するしかない」とマスコミがPRを買って出ている。金があるかないかで余命が決まってしまう。そんなことがあっていいのだろうか。かつての日本人には、互いに助け合おうとする精神があった。これに対して、アメリカニズムは弱肉強食の容認であり、勝組と負け組が生まれても、それが自然の摂理なのである。セーフティネットによって、最低の医療は受けられるとしても、最先端医療は夢のまた夢である。難破した船から逃げ出そうと救命艇が降ろされたが、定員に限りがあるので、下々の者ではなく、金持ちから順番に乗せるというのだ。それで本当に日本国民はいいのだろうか。


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モルモットの福島県民に待っているのは病院からの呼び出しだ!

2011年06月17日 | 医学

 またまた福島県民は騙されようとしている。ホットスポットなるものをことさら強調しているのは、国が責任を取りたくないからだ。危険な警戒すべき地域があると指定したという、単なるアリバイづくりだ。関係する市町村の対応が悪いので、それで病気になったんですよ、との言い訳に利用しようとしている。自分たちの行政区がなくなるのを恐れるあまり、該当する市町村の方は逃げ腰になる。そこが国の狙い目なのだろう。避難が必要かどうか目安になる年間20ミリシーベルトを超えそうな放射線量であるならば、命が優先されるべきだが、国が放置しているせいで、次々と県民の健康が害われている。低線量被曝の問題も深刻である。モルモットにされようとしているのに、それでもまだ国を信じようとしている県民がいるのは、おめでたい限りだ。もう少しすれば、県内の全戸に問診のアンケート用紙が届き、次いで病院を受診するようにと呼びかける通知がくるはずだ。健康に問題がなければ、くるはずもないのに。それはカフカの小説『審判』の主人公ヨーゼフ・Kがある日突然逮捕され、犬のように殺されてしまうのと同じではないか。今回の被曝もまた、不条理に満ちたものなのである。しかし、それに気づいたときは、もうすでに遅いのである。一刻を争うにもかかわらず、今日も一日が暮れようとしている。それで本当に福島県民は良いのだろうか。

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学校給食による内部被曝を最小限に抑えるべきだ!

2011年05月29日 | 医学

 子供たちの命を守ることを最優先すべきだ。地産地消にこだわるあまり、放射能に汚染された食べ物によって、内部被曝が拡大するのだけは阻止すべきだろう。茨城県の鹿嶋市が、学校給食に県内の食材を使用していないことが明らかになった。主に関西や四国の食材を使用しているのだという。それについては、賛否両論があるだろうが、勇気ある決定ではなかろうか。福島第一原発の放射能物質による汚染は、あまりにも深刻である。その影響を考えれば、何よりも先に考えなければならないのは、子供たちのことだ。学校給食について、どうして福島県では問題にならないのだろう。暫定的に決まっただけの基準値をオーバーしなければ、安全だといえるのだろうか。摂取制限が出たことのある野菜を食べさせても、健康に害がないのだろうか。さらに、注意しなくてならないのは、中途半端なことでは、かえって損害賠償を東京電力や国に請求するにあたって、ネックになることだ。福島県産の農産物全てについて、補償してもらった方が得策なのに、品目を限定されることで、損をするのは生産者ではないか。今後、内部被曝の検査が進むにつれて、学校給食が原因であったことにでもなれば、それもまた訴訟の対象になりかねない。福島県も各市町村も、今何をすべきかの優先順位を間違うべきではないだろう。  

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被曝の影響考慮し福島県民全員へ健康調査

2011年05月27日 | 医学

 福島県のやることも後手後手である。県民全員の健康調査をするのだそうだ。被曝した県民がどうなるかは、それこそ医者は興味があるだろうが、モルモット扱いにされたのでは、たまったものではない。「大丈夫です」を連発していた山下俊一長崎大学教授は、ばつが悪い顔をして「健康増進のためです」と居直っていたが、言い方はあるものだ。それよりも、事故発生時から現在まで、高濃度放射線地域から県民を避難させなかった責任を、県はどうとるつもりなのだろう。汚染物質が大量に飛散したのも知らずに、屋外で遊んでいた子供たちに対して、どのように謝罪するのだろう。そして、現在も進行中なわけだから、今後どうするつもりなのだろう。福島市や郡山市は本当に安全なのだろうか。県が頼みにしていた山下教授にいたっては、放射能の危険性よりも「風評被害によるストレスの方が深刻だ」と言っている位だから、前言を撤回したくはないようだ。しかし、そんな学者を呼んできて県内各地で講演させたのは、佐藤雄平県知事なのであり、県民の大半が被曝してしまった今となっては、もはや取り返しがつかない。健康調査というのは、県民から訴えられるのを想定して、先手を打ったのだろうが、政府や東京電力ばかりでなく、県だって責任は免れないのである。

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被曝から子供たちを守るため福島県は疎開を決断せよ!

2011年05月24日 | 医学

 福島市や郡山市では子供の遊ぶ姿が見られなくなった。県外に転校する子供が続出している。毎日新聞によると、被曝を恐れて、郡山市から県外の学校に転校した子供の数は325人、中通りに地方では1000人規模になるという。福島第一原発から約100キロ離れた会津若松市においても、親たちは途方にくれている。福島県全体が、風評被害ではなく実害に怯えているのである。さらに、産業活動も落ち込んでいる。観光客はゴールデン連休中は、かろうじて対前年比40パーセント程度は確保したものの、それ以降は閑古鳥が鳴いている。農産物の売れ行きもサッパリで、首都圏で福島県の物産展を行ったりしているが、自分たちの命がどうなるかで戦々恐々としているわけだから、もう一つ力が入らないし、「2ちゃんねる」などでは批判が相次いでいる。放射能物質で汚染されているのではないか、という不信感があるからだ。民主党政権がいくら安全だとか言っても、もはや国民はそんな言葉を信用していない。俳優の山本太郎が福島県を超放射能汚染地帯と位置づけ、そこからの避難を呼びかけているが、それを一笑に付すことができないほどに、福島県は混乱しているのだ。ここまで深刻になると、まずは子供たちだけでも、すぐに疎開させるべきだろう。  

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福島県の学校給食は本当に安全なのだろうか?

2011年05月21日 | 医学

 原発をめぐっては、何ら改善されていないような気がする。日本という国家は、今なお危機を脱していないのである。放射能物質に汚染された福島県で、目下危惧されているのは、内部被曝の問題である。とくに、子供たちのことが心配でならない。外部被曝の放射線量を計測することは簡単にできるが、内部被曝については、放置されているからだ。そこで気になるのは、学校給食である。前々から地産地消ということがあって、県内の野菜や牛乳を使っていたはずだが、一体、現状はどうなっているのだろう。暫定基準値をオーバーしているものを、間違っても食べさせるべきではないし、できるだけ、絶対安全だと太鼓判をおされた食材のみを使うべきだろう。風評被害を心配するあまり、将来に禍根を残すようなことがあってはならない。農産物を市場に出すために、3回の検査で基準値を下回ればということで、わざわざ洗ったり、それをクリアすることを自己目的化するのは、本末転倒である。会津地方でも、年間に浴びる放射線量が2ミリシーベルトを超える可能性が出てきた。どれだけ内部被曝を減らせるかが課題になっているのだ。武谷三男は「放射能被害は他の害に比べて、全く新しい型のものであり、直接感覚的なものではないので検出も専門家を要し、その影響があらわれたときは取り返しがつかないのです」(『科学入門』)と書いているが、その言葉を今こそ噛みしめるべきだろう。

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微弱な放射線とはいえ侮るなかれと警告を発していた西脇安博士

2011年05月19日 | 医学

 どうせ3人に1人は癌で死ぬわけだから、その確率がいくらか高くなっても、そんなことはたいしたことがない。それを公然と口にする科学者もいるので、ここは理論武装しなくてはと思って、色々と本を漁ってみた。そこで参考になったのは、武谷三男編の『死の灰』(岩波新書)であった。昭和29年3月1日にビキニ環礁で行われた米国の水爆実験で、第5福竜丸が死の灰を浴びたので、当時の第一線の科学者が、様々な立場から死の灰について論じたのだった。当初は命には別状ないとか、安静にしていれば2ヶ月で治るといった診断が下された。ところがそれは誤診であったことが、すぐに判明した。東大病院に入院していた乗組員の白血球が減少し、これは大変だということになった。とくに、大阪市立医大助教授であった西脇安博士は、その本のために執筆した「放射能はどのように危険かー放射線生物物理学的立場からー」というなかで、「放射線の遺伝学的な影響に関する限りどの程度まで絶対に安全であるという下の限界がまだはっきりわかっていないこと、言い換えれば可成り微弱な放射線といえども、遺伝的な変化が起こらないとは現在のところ言い切れないこと等のために、放射線障害のなかでももっともやっかいなものです」と書いている。国が年間1ミリシーベルト以内というのにこだわってきたのは、そうした理由があるからだ。そのときから今まで、日本の放射線医学は、少しも進歩していないのであり、それだけに警戒を怠ることはできないのである。  

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 ブログ「草莽隊日記」の執筆者、峰たけしの『先人に学ぶ憂国の言葉』 (長崎書店・神田神保町1-18-1) が全国の書店で発売中。

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