日本の公安の力が試されるときである。中国のスパイ活動や、政財界人への接近工作は目に余るものがある。それを公安は知っていて、捕まえられなかった。
しかし、今回は大手柄である。ますはコロナ給付金をめぐる詐欺容疑で、中国人の元外交官、徐耀華容疑者(62)らを逮捕したからだ。
高級中華料理店を舞台にして、中国がどのような対日工作をしているかを、全てさらさなくてはならない。そこに出入りしていた政界関係者やマスコミに、金銭の授受があったか、ハニトラがあったかを、国民は知りたいのである。最終的にな総理大臣マターであり、間違っても石破が捜査を妨害するようなことがあってはならない。
毎日新聞によれば、トランプは7日に行われた日米首脳会談で、石破に向かって「日本と米国は今、非常に緊密な関係にあるが、それは全て第1次トランプ政権で大統領と今は亡き安倍元首相の二人によって礎が築かれた」と語った。
反安倍であった石破への痛烈な皮肉である。その会談前に徐耀華容疑者が捕まったのも興味深い。アメリカが関与していないわけはなく、ある意味では石破への揺さぶりではないだろうか。
外圧に頼るということは、あまりにも情けないが、公安は中国と与野党問わず大物政治家の闇を暴いてくれることを期待したい。それしか日本を守り抜くことはできないからである。