「人間の建設」は四十五年前の小林秀雄と岡潔の対談です。ずいぶん探しましたが、廃刊になっていました。今年の三月に出版されたのを新聞で見てアマゾンで直ぐに購入しました。送料無料のキャンぺーン中で¥380円。気の毒な気がします。古くないというより新しい。テーマは現在も少しも変わらない重要なものばかりです。そして内容は深い。冒頭で小林氏が「大文字の山焼きが見えるそうです」と言うと岡氏「ああいう人工的なものにはあまり興味がありません」と返す。互いを認めながら真剣勝負です。一筋縄ではいかない対談です。ゆっくりと読んでいきます。発売早々三刷を重ねています。