今年初めての通院日。
昨夜は仕事帰りに瞑想ヨガのクラスに出席。夫が新年会で夕飯不要をいいことに、病院最寄駅近くの常宿に前泊を決め込み、今朝は、ヒーリングセミナーとのダブル効果を狙い最強のメンタルで病院を目指した。
それにしても、昨日の初雪が舞ういきなりの寒さにはびっくりしたし、今朝の冷え込みは一段と厳しかった。お天気が良く陽射しがあったのがせめても救いだったけれど、病院前の花壇の花たちには一面に真っ白な霜が降りて、可哀想なことこの上なかった。
いつもより1時間ほど早く病院到着。自動再来受付機でも採血受付でも若干並んだ。採血は15人ほどの待ち人数で20分待った。幸先が良かったのは採血の受付番号が55(GO!GO!)だったこと。
ついでに採血台もNO.5でトリプルスリーならぬトリプルファイブ。若い男性の検査技師さんで丁寧な対応。4本の採血で、刺針はまあまあお上手だったけれど、抜針はちょっと痛んだ。
ダウンコートやらストールやらお泊りセット一式の大荷物を持ったまま、止血しながら診察ファイルを脇に挟んで2階のレントゲン受付へ。久しぶりの撮影だ。こちらは割とスムーズで10分少々で終了。再び1階に降りて腫瘍内科受付へ移動。まだ朝早いのでそれほどの混雑ではない。月初めなので保険証チェックを終え、席を確保して読書開始。
今日の1冊目は、小川洋子さんの「いつも彼らはどこかに」(新潮文庫)。帯には「大丈夫。そばにいる。」とある。解説は江國香織さん。江國さんが職人技と評しているが、その静かな世界にどっぷり浸る。馬、ビーバー、兎、小鷺、犬、チーター、蝸牛、竜の落とし子の8つの物語。温もりに満ちたこの静けさは小川さんの筆致ならでは。やはり、好きだなあ、と思う。
1時間ちょっと待って、“中待合へどうぞ”の番号が電子掲示板に出る。読書に夢中で血圧測定が後回しになるのはいつものこと。番号が点いてから慌てて測定に行き、104-66、脈拍は81。
中待合で40分ほど待つと、先生が名前を呼びながらお顔を出された。大荷物を抱えているので、姿勢を整えてこちらがご挨拶する前に先生から「本年もよろしくお願いいたします」と頭を下げて頂き、アタフタ。
「年末年始、いかがお過ごしでしたか。」と問われ、「おかげさまで元気でした。年末に少し風邪気味で葛根湯を飲んだりしましたが、暖かかったので痛みも酷くならず、基本は朝1回のロキソニンで、プラスアルファで頓服したのは2日程度。便秘はマグラックスのお世話になりつつコントロール出来ています。痺れはありますが、手足の痛みもは悪化していません。」とお答えする。
先生は「採血結果ですが、白血球は3800、好中球が36%でいつも並み、肝臓関係も特に問題なく、マーカーはちょっと下がっています。」とのこと。「(マーカーは)ここ3回連続上昇していたので、どうかなと思っていたのですが、まあ、概ねこの間をいったりきたりというところですね。」とPCのグラフを差しながら説明してくださる。
「レントゲンの画像で(両肺の影)は9月と比べると大きくなっていますが、これはCTで確認済みなので」とのこと。「ということは、まだすぐ薬変更に踏み切らなくてよいのでしょうか」と問うと、「慌てることはないかと思いますが、逆に何を以って変えるかが悩みどころです。新しい影が出来ているということなら迷わず変えることになりますが、今まであるものがユルユル大きくなっているということなので、難しい。まあ予定通り続けましょう。カドサイラ16回目ということですね。今日はランマークの注射もありますね」と、治療続行となる。
次回3週間後も一応予定通り、次々回6週間後にレントゲン撮影してからまた考えましょうと再び首が繋がった。診察室での検温は6度5分。
各種内服薬等を処方して頂き、ご挨拶をして診察室を後にした。
化学療法室へ移動し、皆さんに新年のご挨拶をしてから夫やお友達に報告LINEやメール。
20分程待ってKbさんから内側の端から3番目のリクライニング椅子に案内された。今日はすっかりカーテンで覆われている。体勢を整えてポートの針刺しを待っていると、Kbさんが刺してくださる。今日はあまり痛みがなく「大丈夫でした!」と言うと、「良かった~今日は注射もありますしね」とほっとされる。逆血は問題なく、15分程待って薬が届いた。
いつものように最初に生食でチューブを満たしてから、1時間ほどで140mgに減量したカドサイラ(T-DM1)の6回目の投与。点滴が始まって15分ほどして、ニューフェイスの方がランマークの注射。お正月休みのお話を伺いながらゆっくり薬液を入れて頂き、痛みなくラッキー。最後は生食を15分で流して無事終了。
点滴を受けながら2冊目は、綿矢りささんの「大地のゲーム」(新潮文庫)。帯には「未曾有の震災が招いた無秩序と緊張 キャンパスにカリスマが降臨。大地震×学生運動?!不気味に切ない青春小説」とあり、面白そう、と手に取った。
21世紀終盤、かの震災の影響で原発が廃止され、ネオン煌めく明るい夜を知らないこの国を、新たな巨大地震が襲う。大学の校舎に寝泊まりを続ける学生たち。・・・キャンパスの描写が母校を彷彿とさせる。背筋が冷たくなりながら読み耽った。途中珍しくウトウト。やはり4日からノンストップの生活が堪えているのかもしれない。
終了後の血圧は126―76、脈拍は61。血圧は高め。抜針もニューフェイスさん。「あれ、終わったのですか」と訊き直すほど衝撃が全くなし。「今日は本当にラッキーデーでした」と御礼を言った。
ご挨拶をして化学療法室を後にする。待合で20分ほど会計を待つ。自動支払機へ移動して、採血、レントゲン、点滴、注射のフルコースを3割負担。14万円弱をカードで支払う。
外に出ると良いお天気。陽射しがあり、昨日とは比べ物にならないほど暖かく感じる。薬局へ移動する途中、朝霜にやられていたパンジーを見ると、皆、光を浴びて元気になっている。その生命力に感動する。薬局は相変わらずそこそこの混雑。
1時間近く待って名前を呼ばれた。今日はロキソニンやマグラックス、ヒルドイド軟膏を外して頂いたのでお支払は5,000円弱。こちらもカード払い。
今日は早く病院に入った割にはそれなりにあちこちで待ち時間があり、病院と薬局の滞在時間は合わせて6時間半。やはり遅いお昼になった。
読む本はあったけれど荷物は多いし、すっかり草臥れてしまう。帰路の電車でラッキーにも席が確保出来、ウトウトしかけたのだけれど、前に杖を持った女性が立たれたので、席を譲った。「ありがとう、すみませんね」と言って頂き、ほっとする。
夕焼け空が美しかった。そして空高く三日月も。
明日は月例の都内横断出張だ。あと2日、なんとか頑張らなくては。
昨夜は仕事帰りに瞑想ヨガのクラスに出席。夫が新年会で夕飯不要をいいことに、病院最寄駅近くの常宿に前泊を決め込み、今朝は、ヒーリングセミナーとのダブル効果を狙い最強のメンタルで病院を目指した。
それにしても、昨日の初雪が舞ういきなりの寒さにはびっくりしたし、今朝の冷え込みは一段と厳しかった。お天気が良く陽射しがあったのがせめても救いだったけれど、病院前の花壇の花たちには一面に真っ白な霜が降りて、可哀想なことこの上なかった。
いつもより1時間ほど早く病院到着。自動再来受付機でも採血受付でも若干並んだ。採血は15人ほどの待ち人数で20分待った。幸先が良かったのは採血の受付番号が55(GO!GO!)だったこと。
ついでに採血台もNO.5でトリプルスリーならぬトリプルファイブ。若い男性の検査技師さんで丁寧な対応。4本の採血で、刺針はまあまあお上手だったけれど、抜針はちょっと痛んだ。
ダウンコートやらストールやらお泊りセット一式の大荷物を持ったまま、止血しながら診察ファイルを脇に挟んで2階のレントゲン受付へ。久しぶりの撮影だ。こちらは割とスムーズで10分少々で終了。再び1階に降りて腫瘍内科受付へ移動。まだ朝早いのでそれほどの混雑ではない。月初めなので保険証チェックを終え、席を確保して読書開始。
今日の1冊目は、小川洋子さんの「いつも彼らはどこかに」(新潮文庫)。帯には「大丈夫。そばにいる。」とある。解説は江國香織さん。江國さんが職人技と評しているが、その静かな世界にどっぷり浸る。馬、ビーバー、兎、小鷺、犬、チーター、蝸牛、竜の落とし子の8つの物語。温もりに満ちたこの静けさは小川さんの筆致ならでは。やはり、好きだなあ、と思う。
1時間ちょっと待って、“中待合へどうぞ”の番号が電子掲示板に出る。読書に夢中で血圧測定が後回しになるのはいつものこと。番号が点いてから慌てて測定に行き、104-66、脈拍は81。
中待合で40分ほど待つと、先生が名前を呼びながらお顔を出された。大荷物を抱えているので、姿勢を整えてこちらがご挨拶する前に先生から「本年もよろしくお願いいたします」と頭を下げて頂き、アタフタ。
「年末年始、いかがお過ごしでしたか。」と問われ、「おかげさまで元気でした。年末に少し風邪気味で葛根湯を飲んだりしましたが、暖かかったので痛みも酷くならず、基本は朝1回のロキソニンで、プラスアルファで頓服したのは2日程度。便秘はマグラックスのお世話になりつつコントロール出来ています。痺れはありますが、手足の痛みもは悪化していません。」とお答えする。
先生は「採血結果ですが、白血球は3800、好中球が36%でいつも並み、肝臓関係も特に問題なく、マーカーはちょっと下がっています。」とのこと。「(マーカーは)ここ3回連続上昇していたので、どうかなと思っていたのですが、まあ、概ねこの間をいったりきたりというところですね。」とPCのグラフを差しながら説明してくださる。
「レントゲンの画像で(両肺の影)は9月と比べると大きくなっていますが、これはCTで確認済みなので」とのこと。「ということは、まだすぐ薬変更に踏み切らなくてよいのでしょうか」と問うと、「慌てることはないかと思いますが、逆に何を以って変えるかが悩みどころです。新しい影が出来ているということなら迷わず変えることになりますが、今まであるものがユルユル大きくなっているということなので、難しい。まあ予定通り続けましょう。カドサイラ16回目ということですね。今日はランマークの注射もありますね」と、治療続行となる。
次回3週間後も一応予定通り、次々回6週間後にレントゲン撮影してからまた考えましょうと再び首が繋がった。診察室での検温は6度5分。
各種内服薬等を処方して頂き、ご挨拶をして診察室を後にした。
化学療法室へ移動し、皆さんに新年のご挨拶をしてから夫やお友達に報告LINEやメール。
20分程待ってKbさんから内側の端から3番目のリクライニング椅子に案内された。今日はすっかりカーテンで覆われている。体勢を整えてポートの針刺しを待っていると、Kbさんが刺してくださる。今日はあまり痛みがなく「大丈夫でした!」と言うと、「良かった~今日は注射もありますしね」とほっとされる。逆血は問題なく、15分程待って薬が届いた。
いつものように最初に生食でチューブを満たしてから、1時間ほどで140mgに減量したカドサイラ(T-DM1)の6回目の投与。点滴が始まって15分ほどして、ニューフェイスの方がランマークの注射。お正月休みのお話を伺いながらゆっくり薬液を入れて頂き、痛みなくラッキー。最後は生食を15分で流して無事終了。
点滴を受けながら2冊目は、綿矢りささんの「大地のゲーム」(新潮文庫)。帯には「未曾有の震災が招いた無秩序と緊張 キャンパスにカリスマが降臨。大地震×学生運動?!不気味に切ない青春小説」とあり、面白そう、と手に取った。
21世紀終盤、かの震災の影響で原発が廃止され、ネオン煌めく明るい夜を知らないこの国を、新たな巨大地震が襲う。大学の校舎に寝泊まりを続ける学生たち。・・・キャンパスの描写が母校を彷彿とさせる。背筋が冷たくなりながら読み耽った。途中珍しくウトウト。やはり4日からノンストップの生活が堪えているのかもしれない。
終了後の血圧は126―76、脈拍は61。血圧は高め。抜針もニューフェイスさん。「あれ、終わったのですか」と訊き直すほど衝撃が全くなし。「今日は本当にラッキーデーでした」と御礼を言った。
ご挨拶をして化学療法室を後にする。待合で20分ほど会計を待つ。自動支払機へ移動して、採血、レントゲン、点滴、注射のフルコースを3割負担。14万円弱をカードで支払う。
外に出ると良いお天気。陽射しがあり、昨日とは比べ物にならないほど暖かく感じる。薬局へ移動する途中、朝霜にやられていたパンジーを見ると、皆、光を浴びて元気になっている。その生命力に感動する。薬局は相変わらずそこそこの混雑。
1時間近く待って名前を呼ばれた。今日はロキソニンやマグラックス、ヒルドイド軟膏を外して頂いたのでお支払は5,000円弱。こちらもカード払い。
今日は早く病院に入った割にはそれなりにあちこちで待ち時間があり、病院と薬局の滞在時間は合わせて6時間半。やはり遅いお昼になった。
読む本はあったけれど荷物は多いし、すっかり草臥れてしまう。帰路の電車でラッキーにも席が確保出来、ウトウトしかけたのだけれど、前に杖を持った女性が立たれたので、席を譲った。「ありがとう、すみませんね」と言って頂き、ほっとする。
夕焼け空が美しかった。そして空高く三日月も。
明日は月例の都内横断出張だ。あと2日、なんとか頑張らなくては。