ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2021.11.24 採血心臓超音波後、腫瘍内科診察、エンハーツ22クール目 さらに6割に減量18回目無事終了

2021-11-24 22:55:38 | 治療日記
 昨日は病院最寄り駅で夫と別れ、コンビニで明日の朝食を調達してホテルにチェックイン。最低限荷物を片付けて、すぐに地下の女性専用岩盤浴へ向かう。このホテルには夏から3度目の宿泊だけれど、珍しく数人の方が入浴していて初めて貸し切りにはならなかった。仰向け、うつ伏せを3セット繰り返して温泉に降りる。ここでも数名の人たちがいらした。それでもうまい具合に、サウナもジャグジーも大風呂も、ほぼ貸し切りで楽しむことが出来た。
 たっぷり汗をかいて部屋に戻り、水分補給を済ませ、早々にベッドに入った。息子も夫も無事帰宅したようだった。
 
 夜中一度目が覚めかけたが、そのまま目覚ましが鳴るまでよく眠れた。浴槽足湯を済ませ、身支度を整えてニュースを視ながら部屋でサンドイッチとヨーグルト、ジュース、紅茶の朝食を摂る。朝ドラを視てチェックアウト。手提げを預け、最低限の手提げだけまとめて身軽に出かけた。

 外は雲一つない青空だ。日差しはあるが、風が強い。大分冷え込んでいる。風を通さないコートとスヌード付きのニット。日中はそれなりに気温が上がるという。

 病院に到着し、若干並んで受付でIDカードを通す。受付表には60歳5か月とプリントされている。大分驚かなくなった。採血受付へ移動して、ピンク色の受付番号表を取る。いつもより10番以上大きな番号。月末で混んでいるようだ。電子掲示板を見ると、30数人待ちで待ち時間は15分と出ている。
 エコバッグにコートを収納し、生理検査受付の受付番号を取る。5分ほどして呼ばれ、「採血は終わりましたか」と問われるが、「あと少しなのでギリギリで間に合うと思います」と告げると、「5分前に呼ばれそうになければこちらに来るように」と言われる。

 採血は途中で18分待ちになってドキドキしたが、ほぼ時間通りに番号を呼ばれた。ブースが8つあるのだけれど、今日は一つ置きで半分の4人しか稼働していなかったので、時間がかかった模様。
 今日は初めましての女性。名札をされていなかったので技師さんなのか看護師さんなのか不明だった。時計をチラと見たら、「診察の時間が気になっていますか?」と言われ、「隣でエコーの予約が・・・」と言うと、「もう有人受付したなら、大丈夫ですよ。」と言われる。
 今月は今日1回だけだから5本。刺す時、殆ど痛まなかったし、抜く時も大丈夫だった。お礼を言って席を立つ。

 止血をしながらお隣の生理検査受付に顔を出すと「ああ丁度よかった、中待合いにどうぞ。」と言われた。中待合いで5分ほど待つと男性技師さんから声がかかった。
 検査着に着替えて薄暗い検査室のベッドに横になる。頭と背中に枕。最初は左を下に真横になって、右手は腰に下げて左胸を、続いて背中の枕により寄り掛かるように身体を開いて、お腹の辺りもプローブで押される。15分ほどの検査で無事終了。温かいおしぼりを頂き、着替えをしてお礼を言って検査室を後にした。

 向かいの腫瘍内科へ移動する。待合い椅子はそこそこ混雑している。ほぼ定位置を確保してから受付に並ぶ。保険証のチェックも終え、いつものように問診票の追加を頂く。今回も息切れ以外全て「ない」に〇をして、息切れ「ある」の前に“たまに”を追加した。
  
 今日のお供は楡周平さんの「サリエルの命題」(講談社文庫)。
 帯には「建前論では救えない。あなたの大切な人命を守るひとつの答えが、本書にある。新型感染症ワクチン、治療薬の優先順位、少子高齢化する日本の社会保障制度に切り込んだ問題作。週刊誌で“予言の書”と話題!」とあった。初めましての作家さんだが、惹句に引かれて思わず購入した。
 プロローグから何やら不穏な雰囲気。どんどん読み進んだ。

 採血から1時間経ったところで、忘れないうちに血圧測定。100-65、脈拍が84。5分ほどして ”中待合いへどうぞ”に番号が出た。そこから15分ほど待って、先生がお顔を出された。今日は最初の採血と心エコーで綱渡りにハラハラしたけれど、病院チェックインから先生にお目にかかるまで2時間は順調だ。

 「おはようございます。」と挨拶して、荷物を籠に入れ、自分の体調管理ノートやエンハーツダイアリー等を出して席に着いた。
 「さて、まずは。」と体温計を渡され、脇に挟む。「4週間どうでしたか。」と訊かれ、「はい。今回は吐き気と倦怠感が割と楽だったように感じました。酷い下痢もなく2回目の週末は元気に活動していました。けれど、便秘が結構厄介でマグネシウムの飲み始めを誤り、6日ほど飲む羽目になりました。」とお答えする。

 「採血の結果、マーカーはいい感じで安定状態に入ったようですね。他にはコレステロールが高いのと、中性脂肪が高いですね。まあ食後ですから、それほど気にしなくても良いでしょう。」とのこと。
 コレステロールと中性脂肪が高いと言われたのは、今年の職場検診に続いて2度目。欠食状態が1週間延びて食べ過ぎかもしれないが、2度続くということはそれだけが原因ではないかもしれない。アルブミンはほぼ正常値になっている。
 「心臓の状態も良いので、ハーセプチンは問題ない。ということで治療を続けましょう。」とのこと。

 マーカーはコンマ2下がっていたが、2桁ではある。白血球は4,000、好中球は1,300ほどあった。診察室での検温は6度8分。

 4週間分の薬が処方される。家に保管してあるマグネシウムが古くなっているので、新しく処方をお願いする。
 年内はあと2回。3週間後のCTと4週間後の治療日だ。

 継続雇用をお断りし、年度末で退職の話をすると、先生から「慰留されたのではないですか。60歳はまだまだ若いし。〇〇さん(私)は大丈夫だと思いますが、辞めてしまうと一気に老けてしまう人もいる。生活にハリがある方がいいこともあるけれど・・・」と言われる。
 「確かに元気な60歳は若いし、まだまだ働けますけれど、この後、治療がタキソールに変更になったら、毎週通院になりますし、すっぱり辞めて自分の好きなことをすることにしました。エンハーツはハイリスクハイリターンの薬と言われているようですが、リスクが出ずに続けられていて本当に有難いです。」とお答えする。

 「肺のトラブル(間質性肺炎)でエンハーツを続けられない人が多いけれど、こんなに長く効果が続いているのは〇〇さんだけだし、こんなに副作用がきついのも〇〇さんだけですね。」とのこと。お礼を言って、診察室を出、化学療法室へ移動する。3人待っている。

 看護師さんたちがカートを押しながら忙しそうに行き来している。祝日明けだから混雑しているのだろう。
 受付番号を取り、待合い椅子に座って夫やお友達にライン連絡。座って30分弱でKrさんがイメンドを持ってきてくださって、その場で飲む。10分ほどして看護助手さんから窓側の通路脇のリクライニングシートに案内された。外はいいお天気。温室の中にいるようだ。
 
 環境整備をしてお手洗いを済ませ読書を再開。Sさんが針刺しに見える。ちょっぴり痛む程度で済んで良かった。
 はじめましての薬剤師のSさんが見える。下痢と便秘の状況をご報告する。エルカルチンの話題になり、前回話を聞いてくださったIさんも見えて、「〇〇さんのような報告はありましたが、臭いへの対策は特にありませんでした。すみません。」とのこと。「臭くて辛い、という私の話に共感してくださったのが救いだったので、大丈夫です。鼻をつまんでジュースで飲み込んでいます。」とお答えする。
 
 針刺しの20分後にSさんが薬を持っていらして点滴スタート。いつものようにアロキシ・デキサートミックスからスタートし、ブドウ糖、エンハーツ、ブドウ糖、生食である。始まってからは順調。
 イメンドのせいかとにかく眠くてたまらない。本の頁を繰りながら、何度もガクンとなる。何度も同じ頁を繰り返して読んでいる。諦めてエンハーツの後半は目を瞑った。
 Okさんが投与後血圧測定にみえた。114-77、脈拍は71。抜針もOさん。珍しく衝撃があった。針があまり深く入っていなかったようだった。お手洗いを済ませ、お礼を言って化学療法室を出た。

 腫瘍内科で受付表を出し、処方箋のデータをFAXで薬局に送る。今日はラッキーにも並んでいなかった。
 待合い椅子で暫し本を読みつつ10分ほど待ってから自動支払機でお支払い。カードで11万円強。

 外に出ると、陽射しが柔らかい。コートの前を開けて薬局へ。それほど混んでいないようだ。FAXは無事に届いていたけれど、やはり後の番号の方たちに抜かされる。
 医師の友人にLINEでコレステロールのことを相談したら、毎日ヨーグルトや牛乳を摂っていないか、と問われる。なるほど赤いヨーグルト、青いヨーグルトを欠かさず、そして朝はバナナスムージーを飲んでいると言うと「それだ!」と言われる。

 意識していなかったけれど、そういうことか。「骨粗鬆症対策などもあり、私たちの年代ではつい摂ってしまうが、無脂肪、低脂肪に代えてみて。良くなるから」と言われる。タリージェを就寝前に替えたことで、夫と夕食後のお茶をするようなったことが良くないのかと思ったけれど・・・。

 30分ちょっとの待ち時間で済んで、前回と同じ薬剤師Yさんから薬を頂く。
 通院の間隔が4週に1度になったので、通院日は(前日まで歩け歩けの旅をしているほど)かなり元気である。
 ということは、一番具合が悪い時の様子は、病院の先生や看護師さんたちには見えないし、のど元過ぎれば、でアンケートを記入しつつもあまりリアルな感覚がなくなっている。

 ここでYさんから思いがけない話があった。
 「今度病院と薬局が連携して、治療中の追跡調査をすることになりました。薬剤師が電話で、患者さんの通院と通院の間の状態を聞き取りをし、その状況を病院と共有して、副作用対策を一緒に練っていきます。」とのこと。
 今週末は寝込んでいるだろうから、と週明けの在宅勤務日の昼休みに電話をかけて頂くことになった。有難いことである。
 今日の病院と薬局の滞在時間は合計で5時間半強。

 ホテルに戻り、荷物をピックアップしてから駅へ向かう。朝食をしっかり頂いたし、あまりお腹が空いていないのでそのまま駅へ向かう。乗換駅まで戻って紅茶専門店へ。満席で3人客が並んでいたけれど、2人の小さいテーブル席に先に通してもらえた。ゆっくり食事を摂り、サテライトの百貨店で用事を済ませてから自宅最寄り駅まで。
 
 帰宅後は生協のお届け品を取り込み、収納する。ぐったり。
 今日頂いた薬やら何やらの片付けをしているうちに、お取り寄せした果物やら昨日ホテルから送った大きなキャリーケースやらが届いた。かと思ったらライナーに乗って定刻通りに夫が帰宅した。

 今日はイメンドを飲んだ後、眠くてたまらなかった。本も面白かったのに結局読み切れなかった。とにかく眠くて。夫が生協で届いたお寿司やお蕎麦を食べている間、私はナウゼリンを飲んでからピンクグレープフルーツゼリーと柿を半分。美味しくてペロリと頂いたけれど、柿は便秘には良くないのだった・・・後悔先に立たず。

 お昼が遅かった(既にお夕)し、お腹は既にモタモタし始めて、顔が浮腫んで目が疲れているが、とにかく記録を残しておかなくては、とこのブログを書いている。

 明日は通常出勤だ。なんとか乗り切らなくては。
 午前中は3時間3年に1度の悉皆研修。リアルが難しければ録画を後日視ても良いそうだ。明日出勤して仕事のたまり具合によって考えよう。
 
コメント
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