ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2024.7.3腫瘍内科診察後、フェスゴ6回目+ドセタキセル6回目(6割減量4回目)+ジーラスタ ボディーポッド6回目無事終了

2024-07-03 23:58:08 | 治療日記
 
 昨夜はブログアップ後、早々に消灯して眠る。途中2時くらいだったか少し寝苦しくて目が覚め、空調の温度を1度下げた。無事二度寝に成功。

 明け方、平日仕様のスマホアラームが鳴る。そのタイミングで腹痛。お手洗いへ向かうが快調だ。すんなり起床。
 今日は真夏日になる予報だ。
 夫におはようLINEを打ち、手足のケア、身支度を済ませて、昨日買ったサンドイッチ、ジュース、紅茶と青いヨーグルトの朝食を摂る。母が午後、Wさんサロンの予約をしていると聞いていたので、今日はかなり暑くなるようなので、くれぐれも気を付けて出かけるようにと電話。

 今日は事前に検査が終わっているので、朝一の予約でも時間にゆとりがある。朝ドラを視て、小休止をしてゆっくり出かけることに。チェックアウトして手荷物を預け、病院を目指す。まだ曇っているが、既にかなり蒸し暑い。

 病院に到着し、受付のIDカード機を通し、腫瘍内科受付へ移動。既にそこそこ椅子は埋まっているが、受付正面のソファを確保した。態勢を整えて血圧測定。104-68、脈拍が92。昨日採血された右腕の血管辺りはすっかり内出血して大きな痣状になっている。やっぱりアンラッキーだった。
 血圧測定を終えて、さて、態勢を整えて読書再開、と思ったら、予約時間1分前、2番目に中待合へどうぞ、の番号が出た。

 今日のお供は昨日のブレイディみかこさんの「ぼくイエ2」の続き。解説を宮台由美子さんが書いておられる通り、「しんみりしそうになると、すぐにユーモアを入れてからりと笑わせてくれるこの絶妙さ。・・・読者に同時に哀と愛の感情を湧かせるブレイディさんの筆が冴え渡る・・・」。
 13歳の息子さんの心の柔らかさと優しさ、きちんと立ち止まって考える賢さ、彼の物言いに対するブレイディさんの声掛けが唸るほど素晴らしい。ここぞ、という時の配偶者の言葉も、労働者として実感が籠っており心に迫る。そんなわけで、昨夜読み切ってしまうのは勿体なくて、今日もその世界に浸ることにした。
 思春期に突入する前の男子とのやり取り、懐かしく羨ましく思い出す。それにしても、イギリスの元底辺中学校(どこが?!)の授業やスピーチ課題の凄いことといったら。この年代でこのテーマ。大人顔負けの意識の高さである。

 中廊下に移動して本の続きを読み始めると、咳が出始める。10分ほどして中から女性が出ていらした。会釈をすると一言「ショックなお話がありますよ」と。「?!」部屋に入る前に全速力で頭が考え始める。ショックなこと・・・まさか?いや、でも、もしや・・・と。

 その5分後、扉を開けて先生が「おはようございます」と声をかけてくださる。荷物をまとめ、「おはようございます」とご挨拶をして入室する。
 「では、まず」と体温計を渡される。診察室での体温は6度8分。
 「今回はどうでしたか?咳が聞こえてきましたが」と問われ、「運悪く夫から風邪をうつされ、副作用とダブルで復調に時間がかかりました。8度超えの発熱もあり、5日間クラビットを飲みました。また一日に12回から15回という下痢の日が2日あり、きつかったです。更に手足の痛みも酷くなっており、右親指の爪囲炎も肉芽になりそうな気配です。」とご報告。

 「(咳の)原因が判ってよかった。レントゲンでは咳が出るようなことになっていないので・・・」と、PCの画像を見せてくださる。前回のものと今回のもの。
 右上は変わっていないが、右真ん中あたりは少し薄くなっており、左のものも痩せてきている感じ。
 「効いているということですね」と言うと「さて、どうしますか、今日、やりますか?」と問われる。「(我ながら私の身体)良く耐えてますね・・・」と言うと、「採血の結果、数値は戻ってきているので、今日は十分投与出来る」とも。
 「6回目までは頑張るということでしたので、今日は・・・頑張ります。もちろんあと2回出来れば叩ける時に叩いた方が良いのでしょうが・・・」と応えると、「では今日は頑張って、これ以降は頑張らない。次回以降はその都度出来そうならやる、ということで。まぁそろそろ打ち止めの時期が来ていると思う。ドセはそう何回も出来るものではない」と。

「一旦止めてこの後、再びドセに戻る、という選択肢はあるのでしょうか?」と問うと、「ドセに戻るより、通院は(毎週で)大変だが、やるとしたらパクリだろう。良く効くが痺れが酷く出るのでウィークリーの3投1休だと、フェスゴの3週毎とずれて毎週の通院になる。2投1休にしてフェスゴと合わせるのが現実的か。」とのこと。
 まぁ、これは次の手と考えておられる、ドセ中止でフェスゴ+タモキシフェンが効かなくなったら、のことだから、まだ先であることを祈りたい。このフェスゴ+タモキシフェンで繋いでいる患者さんは多数おられるようだ。

 次回の予約が入る。前日採血はマーカー測定ありでレントゲンはなし。
 タリージェは夜15㎎、朝5㎎にしているが、朝から昼にかけて眠気が酷く、実際にはあまり効いていない感じだと言うと、2.5㎎にしてみましょう、とのこと。それで効果が変わらないなら少ない方が有難い。
 飲み切ってしまったクラビットをお願いすると今回は3日分と。5日では?と確認するとあまり飲みすぎも良くないので、とのこと。後半はかなり足りなくなって薄くしか濡れなかったヒルドイドとステロイドの混合クリームを倍量出して頂いた。
 明日、明後日だけ飲む浮腫み止めのデカドロン4㎎以外いつも通り。今回ロペミンのストックも大分減ってきたので、次回は様子を見ながら追加をお願いすることに。

 ここで、先生から衝撃の発言。10月末に退職されるという。
 可能なら看取りまでお願いする予定でいたし、4月の段階で今年度末までは安泰とのことだったので、随分急なお話だ。ご家庭の事情で、郷里に単身で戻られ、現地の病院に勤務されるという。
 これぞ前の女性が仰ったまさか、もしや、やはり・・・のショックな話である。
 「月1回なら転院された先でも通院できます。今も前泊しているわけですから・・・」と食い下がったが、「でももし具合が悪くなった時、陸続きなら車で来られるけれど、遠方ではそういうわけにいかないでしょう?」と仰る。ぐうの音も出ない。

 今担当されている同じ病気の患者さんたちは、それぞれを今後視て頂く先生に引き継ぐことを考えておられる。選択肢は3つ、①腫瘍内科の別の先生に診て頂く、②乳腺外科の先生に診て頂く、③以前こちらの乳腺外科にいらした先生が近所にクリニックを開業されており、そちらで診て頂く。だそうだが、③はクリニックなので、ジーラスタ等は難しい。
 ②は若い先生で頑張っておられるが、手術もあるので(腫瘍内科も忙しいが)より多忙。科を移るなら自分がいるうちに相談しながら引き継ぐ必要がある。
 ということで、結局①が一番現実味がある。実際一度だけ先生がご不在だった時に女性のY先生にお世話になったことがある。腫瘍内科の先生は化学療法の匙加減がお上手であることは間違いない。

 「私は長生きをし過ぎましたね・・・」とぽつり呟くと「本当に薬がフィットしてきましたからね。」と。「まさか国保を使うまで生きることになるとも思いませんでしたし・・・」と言うと「退職後も、ということですね」と。
 ぐずぐず言っているわけにもいかないので、お礼を言って部屋を出た。気持ちを切り替えなくてはいけないのだろうけれど、16年半以上命を繋いで頂いた“時の重み”はそう軽くはない。
 先生と出会えなかったら今頃生きていなかっただろう、というのが正直な気持ちだ。ここまで生かして頂けたのだから、笑顔でお礼を言って先生の第二の人生をお祝いしなければならないのに。でも、このまま先生に診て頂きたかったなぁとしみじみ。

 化学療法室に入る。お一人待っていて、受付番号は6番だった。急いで処方箋の写真を撮り、LINEで門前薬局に送る。夫やお友達に報告LINE報告。
 ほどなくして看護助手さんからリクライニング椅子に案内される。今日は窓側のナースステーションより。日差しが大分きつくなってきている。

 お手洗いを済ませ、態勢を整えたか整えないかのうちに針刺しの看護師さんが見える。無事終わって本を読み始めたら、担当のAさんがフェスゴの注射に見える。
 今日は6回目の偶数回なので左腿だ。今日も5分以上かけてゆっくり。刺して薬が入っていく最初だけちょっとぴりぴり。後はお喋りで紛れる。抜く時もそれほど痛まなかった。

 そして点滴も順調にスタート。まずは吐き気止めデキサート15分、続いてドセタキセル。15分経って様子見に初めましての看護師さんが。ご挨拶すると5月からこちらに異動されたというSさん。このところ、本当に入れ替わりが激しい。名前をろくに覚えないうちにもう異動されたような方もいるかも。

 今日も薬剤師のIさんが見えて、薬局へ提出する報告書をくださる。痛みや痺れのことを相談する時間はなく、次回以降あと2回は出来ればやる、という方針だけお伝えする。
 1時間10分ほどかかってドセが終わり、最後は生食を10分ほど。最後の血圧測定もSさんだった。106-67、脈は70。すっかり落ち着いている。
 抜針はAさんで殆ど痛みも衝撃もなし。

 その間にジーラスタボディーポッドの準備も着々と。Aさんから、新しいスタッフに見てもらいながらやらせて頂きます、ということでSさんが同席。問題なく装着出来た。合間に認定看護師Krさんが今日の採血データを持ってきてくださった。
 今日は前回より1時間ちょっと早かったので、明日のジーラスタボディーポッド抜去予定も早めで有難い。やはり前日検査、大変だけれど捨て難い。

 門前薬局からとうに「お薬の準備が出来ました」とLINEが入っていた。
 化学療法室滞在は2時間半。受付票を戻し、頃合いを見て会計待合いに移動する。やはり混雑している。10分ほどして自動支払機にアクセスし、12万弱をカード払い。

 外に出ると、太陽が燦燦。日傘を差していても暑い。七分袖のブラウスだったが、暑い。薄手の七分袖のジャケットは丸めて手提げに入りっぱなし。
 門前薬局に寄ると、普段よりとんでもなく混んでいて、椅子が一杯だ。そんな中、5分ほどで担当のIさんから呼んで頂ける。今回も体調伺いのLINEのやり取りで状況を把握して頂いているので、細かい体調報告は不要で、有難い。眠気があり、あまり改善されないので朝のタリージェを2.5㎎にしてもらったことをお話する。

 ここで、後ろの長椅子で待っていた女性がイライラした声で「もう40分以上待っているんですけれど!」とクレーム。早く呼ばれた私が無駄話をしていたと思われたのだろうか。暑いし、待ち時間が長いとなるほど、そう言いたくもなるだろう。
 私もかつてLINE方式がなく、病院を終えてから薬局に行って初めて受付をして、1時間待ちはザラだった頃は、治療後で疲れている所へ持ってきて、食事も抜きのこともあり、ぐったりだったことを思い出す。「すみません・・・」とIさんに目で合図をして切り上げ、コード決済で4,000円強の支払い。今日の病院と薬局滞在時間は4時間強。

 ホテルに戻ってお手洗いを済ませ、預けた荷物をピックアップして、涼しいロビーで荷物をまとめる。
 今日はまだ時間的には早いけれど、既に空腹だったので、駅ビルのイタリアンへ向かった。ランチのお値段は据え置きだったが、3種前菜盛り合わせ、パスタ、これ迄ついていたフォッカチオがなくなって、すぐに氷少な目アイスコーヒーが運ばれた。
 メニューをよく確認せずにいつも通りだろうと注文したので訊いてみると、これ迄含まれていたデザートが別になったそうだ。内容を聞いたら美味しそうだったので、食べられるうちに栄養補給、と追加注文したが、うーん、昨日の定食屋さんと同様、どこも実質値上げの大嵐。
 ゆっくり頂き、文庫を読み切った。
 
 各駅停車に乗ってのんびり乗り換え駅まで向かった。そのまま最寄り駅へ。日差しが強いので、迷わずタクシーに乗って帰宅。おかげで万歩計は5,000歩を割った。

 今日は生協のお届けの日だ。先週お休みしたのでかなりの量を注文しており、フウフウ言いながら搬入した。
 荷物を片付け、着替えを済ませ、もろもろ片付け。薬の仕分けやら家計簿付けやらメールチェックやら、やることは沢山。カツラのシャンプー、リンスも済ませて、やっとソファに腰を降ろしたら夫が帰宅した。
 
 母にMeet通話する時間になる。今日も何やらうまく通じない。試しに夫のスマホでかけたら繋がった。その後、もう一度私のスマホでかけ直したら繋がったが、今度は母がかけられなくなった。何故か。
 携帯は何度もかけてくるのだけれど、なかなか話が噛み合わない。Wさんサロンには無事に行って来たそう。行きと施術中は良かったが、帰りはマッサージ疲れと暑さでちょっと草臥れたそうだ。切り花も無事お届け出来たそう。「今日は暑かったので、病院往復は疲れたので、また明日」と、通話を切る。

 お昼をしっかり頂いたので、全くお腹が空かない。夫には生協で届いたお蕎麦やお寿司を食べてもらう。何となくお腹がモタモタ気持ち悪くて、夫が昨日買って来たという桃やシャインマスカット、生協で届いたプラムやピンクグレープフルーツをちょっとずつお腹に入れたのが夕食替わり。今日はボディーポッドを装着しているのでお風呂に入れない。疲れているのに治療当日はステロイドハイだ。

 夫は変則で明日も出勤だ。明日は今日より更に気温が上がる模様。洗濯日和なのは有難いが、治療後の身で外出するのは避けた方が良さそうだ。

コメント (2)
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