インテリジェント ワークス

子供達との泣き笑い

昨今の子供事情

2007年05月10日 | だから何やねん
子供達を指導していて気が付く事が有ります。

それは・・・・

             最近の子供は遠くへ物を投げた事が無い。




そうなのです。
下手をすると、近くへも物を投げた事が無い子供が存在するのです。

考えて見れば、何かを投げる場所も、投げる物も有りません。
公園は球技が禁止され、道路は全て舗装されているので、石を拾う事すら無いのです。


塾長が子供の時には、落ちている石をどこまで遠くへ投げられるか友達と競った物ですが、現在の子供達にはそんな環境は無いのです。
仮に石が落ちていたとしても、それを遠くへ投げていたら間違い無く注意され、自宅に怒鳴り込まれ、近隣で悪ガキと言うレッテルを貼られ、下手をしたら警察に通報されてしまいます。

そんな子供達に野球を教えるのは並や大抵の苦労では有りません。


何しろ物は投げてはいけませんと教育されて来た子供達。

物を投げる手の動作が身に付いていないのです。

自分の腕をどう使えば、どの方向にどの程度の勢いでボールが飛ぶのか。
どうすればボールが相手に届くのか。
狙った所にボールを投げるにはどうするのか。

ほとんどが本人の感覚の問題です。
昔の子供達は、みんなそれを身に付けていたんですけどね。
今の子供達には、その感覚から教えなくてはならないのです。

ところが。

投げる動作を教えるのはまだマシなのですね。


他人が物を投げないのですから、自分に向かって飛んで来た物を捕った事がある筈が有りません。

捕った事が無いのですから、捕る時の手の使い方など解る筈も無いのです。

ましてやゲーム機全盛のこの時代。
子供達は二次元の世界で物を見る癖が付いているんですね。

自分に飛んで来たボールを、避ける事も無く手を前に出した状態で顔面に受ける。

見ていて思わず笑ってしまう光景ですが、実際に起こりえるから恐ろしい・・・
コントか? と思わず目を疑うシーンが実際に繰り広げられます。

こう言う子供達に、物を捕る動作を教えるのは大変です。
何しろ飛んで来た物を捕ると言う動作は、飛んで来た場所や飛んで来る勢いによって、手の使い方が違って来るからなんですね。
また、投げる動作と異なり物を捕るには恐怖も伴います。

このような子供を指導するには、指導者の正確無比なコントロールが要求されます。
構えた場所に、放物線を描いて正確にボールを投げてやらなくてはなりません。
そこから少しでもボールがずれると、子供達は決してボールを捕れないのです。



手打ち野球の勧め

最近見なくなった遊びのひとつに「手打ち野球」と言うのが有ります。
これはカラーボールのような柔らかいボールを使い、グローブやバットを使わないで行う野球ですね。
バットを使わない代わりに自分の手でボールを打ちます。

これなら危険も有りませんし、近隣の公園で行っていても他人に怪我をさせる事は無いでしょう。
また素手でボールを捕ると言う作業は、野球の基本を身体に沁み込ませる意味でも重要な行為です。


大勢が集まって何して遊ぶのかと思えば、ゲーム機を持ち寄ったりカードを使って遊んだりしている塾生諸君。

カラーボールひとつあれば出来る手打ち野球を流行らせてみませんか?
少なくとも、ゲーム機で遊ぶよりかは将来にも役に立つとは思うのですが。