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守り人 と 十二国記

2015-01-22 10:12:44 | 本・映画・音楽の感想

ハイ・ファンタジー(異世界ファンタジー)というジャンルがある。
純粋にあちらの世界だけで完結している代表作が「指輪物語」で、指輪型といい、
現実世界の登場人物が別の世界を訪れるタイプをナルニア型という。
ハリー・ポッターもナルニア型のひとつだ。

少し前に日本製ハイ・ファンタジー、上橋菜穂子の守り人&旅人シリーズを知った。
これは、世界観がすばらしいだけでなく、キャラクターがすっごくいい。
守り人シリーズの主人公バルサ(女性用心棒、30代)、旅人シリーズの
主人公チャグム(皇太子、10代)だけでなく、脇のキャラクターが
だれもかれも魅力的なのだ。わたしがとりわけ好きなのは、密偵のヒュウゴと、
星読博士のシュガ。

主人公が違うせいで名目上ふたつのシリーズになっているが、物語はつながっていて
登場人物は相互にかかわっている。バルサとチャグムはこの世界の4つの国を動き回る。
この世界にはまた、重なって存在する目に見えない精霊の世界・ナユグがあって、
ナユグの大きな異変はこちらの世界にまで影響を与えることがある。
さいごの「天と地の守り人」では、海の向こうのの大国タルシュの侵略に加え、
ナユグの異変がもたらす災害が起こり、壮大なクライマックスを迎える。

この物語世界がすごく好きだったので、読み終わったときは悲しかった。
同じ作者のシリーズ「獣の奏者」も読んでみたが、守り人&旅人シリーズには
及ばなかった。そこで、まあ、あまり期待はせず、別のハイ・ファンタジー
十二国記に行ってみた。こちらはナルニア型の変形。

最初に読んだのは1作目の「魔性の子」。これは外伝ということもあり、
このシリーズに対して何もつかめず、好きかどうかもわからなかった。
(ちなみに、外伝から始まるシリーズというのはきわめて異例)

2作目の「月の影 影の海」はかなり暗い内容で、主人公の陽子の試練が過酷すぎて
読むのが少しつらかったのだが、さいごで光が見えて、その続きになる5作目の
「風の万里 黎明の空」を読んでみることにした。
(このシリーズは順序通り読まなくても一向にさしつかえない)
(ただし#2と#5はこの順で読まないといけない)

この「風の万里 黎明の空」で十二国記にすっかり魅了された!
主人公3人の少女たちが成長していく過程と
出会い、かかわっていくところが素敵ったらない。
まだ十二国記は全部読み終わっていないので、最後にどう思うかわからないが、
今のところこれ以上好きなエピソードがあるという気がしない。


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