愛岐トンネル群の秋の特別公開で春日井市まで行ってきた。
これは旧国鉄中央線が高蔵寺~多治見間で廃線になったのにともなって、
いつしか藪の中に埋もれてしまったのを半年かけて見つけ出し、
安全に歩けるように市民グループが整備したものだ。
経済産業省の近代化産業遺産に認定され、国の登録有形文化財にも認定されている。
最寄り駅の定光寺駅近くには駐車場がないので、少し離れた定光寺公園に車を止めて
そこから15分歩いた。しかし、定光寺公園から定光寺駅まではず~っと長い下り坂。
これは帰りがきついなと思いながら歩いていったが、実際、帰途はぐったり!
駅手前の橋から。
このあたりでは土岐川と呼ばれているが、下流では庄内川となる。
左手の岸の高いところをJRの新線が走っている。
高所にある定光寺駅に上る長い階段がわかると思う。
旧線はそれより川岸に近い低いところを走っていた。
川に沿って駅から上流へ300m進むとトンネル入り口だ。
実際は人が次々にSLののれんをくぐっていくので、人がいない写真を撮るのは大変だった。
高蔵寺~多治見間にトンネルは全部で13あったそうだが、今のところ
3号から6号トンネルの4つが公開されている。
保険料と会場整備費として100円を支払う。
維持の手間を考えればもっと徴収してもいいように思えるけど。
トンネル内。
ここは少し照明もあるが、一番長い(333m)6号トンネルなど
少し中へ入ると真の闇だ。懐中電灯、必携。
それに、トンネル内は線路のようなバラスト敷きなので、けっこう歩きにくい。
トンネルのレンガにはSLのなごりの煤も残る。
トンネルとトンネルの間の遊歩道にはモミジが多く、紅葉が楽しめる。
この4号トンネルを出たところにある大モミジはなかでもゴージャスだった。
見る角度によって、3本にも、4本にも、5本にも見えることから
三四五の大モミジと呼ばれている。
大きく張り出した枝。
5号トンネル。
その手前にある奇岩・ゴリラ岩。シャバーニ岩とも。
6号トンネル入り口。ここでは、トンネル強度を増すための、地面の下のインバート構造が
わかるように地中まで掘りすすめられている。
各トンネルの間には、こんな駅名標識が立てられている。
これは最後の6号トンネルを出たところのもの。
ここはちょうど愛知県と岐阜県との県境。
7号トンネルから14号トンネルは岐阜県多治見市になる。
そのため、多治見市に共同で整備・管理しようと働きかけているそうだが、
関心を持ってもらえなくて、この標識の文言になっている(笑)
片道1.7キロ。往復2時間。写真を撮りながらゆっくり歩いても2時間20分だった。
わたしは9時半の開門直後に入ったが、出るころ、お昼近くには大変な人出だった。
今や春と秋合わせて18万人が訪れるそう。
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