新しい冷蔵庫は運転音が静かだが、氷ができて、製氷室にカラカラと落ちる音を
最初に聞いたときは驚かされた。いや、それほど大きな音ではないのだけど、
はじめて聞く音だったので。音についていうなら、前の冷蔵庫がときどき立てる
バキッとかベキッという音のほうがはるかに大きかった。
新しい冷蔵庫の注意書きにも、温度変化で部品がきしむせいで
そういう音が出ることがあると書いてあるが、きしむなんてものじゃない。
まるでどこかが割れるか折れるかしたようなすごい音なのだ。
その音は古くなったせいではなく、前の冷蔵庫を買った当初から出ていたのだが、
最近はとみにひんぱんになっていた。夜中でも、いや、夜中のほうが
よく鳴っていたような。買い替えを決意したのはそのせいもある。
氷が落ちる音がはじめてなのは、前の冷蔵庫には自動製氷機がなかったためだ。
10年前でも自動で氷を作る機能はふつうについていたが、それほど大量に
氷を使わないのにそのために場所を取られてしまうより、冷凍庫スペースが
大きいほうがいいと、わざわざ自動製氷機のない機種のあるシャープを選んで
注文したのだった。でも、今では背が高くなって、自動製氷機のあるものでも
冷凍庫のスペースは遜色なくなったし、なにより機能面ですぐれているので
今回はパナソニックを選んだのだった。
とりわけ便利だと思ったのは、熱々の食品を冷めるまで待つことなく
そのまま入れて凍らせられる部屋があること。これまではほかの冷凍食品に
悪影響があると思い、室内でほんわか程度までさまし、次に冷蔵庫で完全に
冷やしてから冷凍庫に入れていた。そのやり方より痛みが少ない気がする。
もちろん熱々でないもの、もともと冷たい肉や魚などはほんとに早く凍る。
それと、機能面に比べたらおまけのようなものだが、庫内のLED照明が
明るくてほんとにきれいだ。今までの黄色っぽい電球色に慣れていたので
開けるたびにほうっと思ってしまう。
話は変わるが、数日前に御嶽山が噴火した。
前に十勝岳温泉へ連れて行ってもらったときのこと、運転していた宿の人が
ここで十勝岳が噴火したら、帰れなくなって温泉に泊まることになるよ、と
話していた。冗談だと思って聞いていたけど、あれはまじめな話だったんだと
今になって気づいたのだった。