網走でまず訪れたのは、博物館網走監獄だ。
敷地内にはさまざまな建物が残されているが、メインはやはり五方向に
放射状に伸びた舎房だろう。博物館明治村にもこれとそっくりな造りの
金沢監獄があったが、明治村では一翼だけが廊下まで進める実物で、
残りは奥まで続いているように見える写真パネルだった。
舎房のひとつ。
ちなみに、明治村にあるのは金沢監獄だが、看視室だけは網走から移築したものだそう。
中央の看視室から見える舎房をパノラマで撮ってみた。ぐるっと半周180度。
寒さで名高い網走監獄の暖房設備が再現されていた。
雑居房のひとつには、食事中の囚人のマネキンが。
帰宅して、なにげなくこの写真をみていて、ギョギョ!となった。
右のマネキンの目に変なものが!
よーく見ると、ムカデかなにか、虫がついているのだ。
思わず、宇宙人侵略SF映画で目から侵入する寄生生物を連想してしまった。
次に行ったのは北方民族博物館。娘が網走監獄よりよかったと言っていたところ。
市街地から離れた天都山に、林に囲まれてぽつんとある。
車は数えるほどしか駐まっていなかったし、入館者も少なかった。
また、この日はまだ特別展が始まっていなくて、常設展示だけだったが、
それでも内容は充実していた。人が少ない分、ゆったりと見られた。
もっと多くの人が来てもいいと思える施設だ。
でも、北海道の博物館なのに、意外にもアイヌの収蔵品が
ほかの地域の品に比べて少ないなあと思った。
写真撮影OKなのに気づかず、ほとんど写真を撮らなかった。
このあと、道の駅女満別へ寄り、遅めの昼食。サラダクレープ。
フレッシュ野菜の下、クレープの中にはポテトサラダがたっぷり詰まっていたが、
そのポテトサラダがすっごくおいしかった。それと、地元産の飲むヨーグルトも。
そのあと、メルヘンの丘の朝日ヶ丘公園へ行って写真を撮ったが、
その写真は北海道旅行2015の最初の記事に載せている。
さて、そろそろ旅も終わりだが、最後の難関があった。
ANAからのメールによれば、飛行機は飛ぶものの、羽田か関空に下りる
かもしれない条件付き運航になっていたからだ。
そうなったら新幹線や電車を乗り継いで帰らないといけなくなり、
悪くすると帰宅は夜中になってしまうかも……と心配はつきない。
それでも、台風が近づいているにしては大して揺れることもなく飛び続け、
恐れていた「中部国際空港は風が強くて下りられません」というアナウンスもなく、
ホワイトアウト同然の雲の中から下降して視界が開け、窓から名古屋駅周辺の
ビル群が見えたときには、帰ってきた!と思った。
とはいえ、一番危ないのは着陸時。滑走路に車輪がつくまでは安心できなかった。
中部国際空港は風にとても弱いのだ。それは飛行機だけのことではない。
わたしは飛行機を下りたあと順調に電車で帰れたが、どうやらその後
しばらくのあいだ、強風で電車が止まっていたらしい。
ぎりぎりセーフだった。
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