今日も駅前(AKIBAオジン)

ツクバEX開業日から始めた親父居酒屋の放浪記。下町の居酒屋、旅先の地酒・酒蔵・秘湯、森と水の話や、たまには政治談義など。

浅草橋で酒と肴を科学する

2010年08月17日 | お酒

 大手居酒屋チェーン店しか開いていない旧盆週末の夕刻。この地は本来新盆なのだが開いていなければ致し方なし。晩飯かたがたブラブラとガード下を浅草橋方面へ向かつつ西口駅近くの「明よし」へ携帯。主人が間髪を入れず「開いているよ!」。

 2階の店の扉を開けるなり、元気な声でっしゃ~い!!」。相変わらずの元気な声で向かい入れられるが、盆のためか店は空いている。主人も拍子抜け。カウンターに座り喉の渇きを生ビールで潤した後、主人の出身地福島の「栄川」の常温を注文。「明よし」に寄った際には、いつもの定番である。「栄川」は、名水100選にも選ばれた磐梯の伏流水を使用した酒だ。やや黄色を帯び、旨みがありすっきりとした飲み応えである。この日も常温で注文する。

 主人との会話の合間、来る前に近くの書店で買った「酒とつまみの科学」に目を通す。この「酒とつまみの科学」なる本、化学変化と化学式、多様な成分表などふんだんに記載し、酒の種類と各種の肴との相性を科学的に分析している。意外に大根が料理法により科学的にも肴として価値を知らされる。呑兵衛対象の本としては異色である。

 例えば{ワサビや大根の辛味成分は組織に含まれている配糖体がすりおろした際にできるミロシナーゼの働きでアリルイソチオシアネートに変わる。特に4-メチル3-ブテニル-イソチオシアオネートが香気作用と魚の臭みを緩和するなどなど・・}。酔眼、酔脳ではフムフムと感心するも頭にはまったく受け入れていない・・・。

 結局、頼んだ肴は、本の内容とは関わりなく自家製〆鯖、せせりの串焼き、しらすたっぷり卵焼き、カツオの刺身。何時になるかは知らないが、素面の時にしっかり読んで、たまたま覚えていれば実践しようかとは思うが?

 栄川の次は、久々に伏見の酒も良かろうと富翁の京都北川本家「大吟醸 吟の司」を注文。上品な香りと淡麗な飲み口よい。オジンの好きな酒米五百万石で造った酒である。ひとまず腹も膨れ、ほろ酔い気分の中、帰りはガードの上をJR浅草橋から秋葉原までの短いひと駅の鉄道旅行。