今日も駅前(AKIBAオジン)

ツクバEX開業日から始めた親父居酒屋の放浪記。下町の居酒屋、旅先の地酒・酒蔵・秘湯、森と水の話や、たまには政治談義など。

深海魚「えんざら」と千葉の酒

2010年09月25日 | お酒

  銀座一丁目の「銀座船形」、ブログ2度目の登場である。メンバーは、多分古希を超えたはずの南青山の仙人、還暦を過ぎてもオートバイで全国花火めぐりに血道を上げている同期の呑ん兵。そして、現職場の同僚である定年すぎに単身赴任のナニワのドクターとの4人組み。銀座で千葉の酒と魚での飲み会とは、実に面白い組み合わせと思い声をかけた。

 6時近くでも炎暑が収まらない中、店に入るなり水槽の魚のお出迎え。一番乗りで4人テーブルに座るなり生ビールで喉湿し。まずは刺身の盛り合わせのお通しの後、全長50cmはあろうか「えんざら」の塩焼きがテーブルにきた。正式には「黒しび魳(クロシビカマス)」といい、水深400m付近に生息する深海魚だそうだ。千葉の館山付近では「えんざら」と呼ばれ良く食べられているとのこと。口に含んだ時はさっぱりとした食感だが、後でほんのりと脂が感じられ中々に旨い魚である。漁師が好んで食していたようだ。

 この店は、館山の船形の魚センター直営店で千葉の地酒が主流である。嬉しいことに大原の木戸泉、勝浦の腰古井、鴨川の寿満亀など千葉の代表的な名酒を置いてある。千葉の地酒は旨い酒が多いが、全国的には宣伝が下手なせいか地味である。仕込み水は養老渓谷や大多喜から銘水を使っている酒蔵が多い。昔から温暖な気候、山海の幸に恵まれ、食には豊かだったせいか杜氏も多彩だ。柔らかい仕上がり呑みやすい酒が特徴である。

 店は飲み放題が基本なので、飲み比べには気を使わないのがよろしい。やりイカの刺身、40cmを超える金目鯛の煮付けなど腹いっぱいに魚を食べる。コースなので時間が自由にならないのは寂しいが、まあ、いい頃合いだろう。