旭川の地酒は「国士無双」、「大雪乃蔵」、「男山」に代表される。10月中旬に毎年地方巡業で開催される業界最大のイベントが旭川。今回、全国の顧客への対応、業界知己やOBとの付き合いなど、いつもの通りやるべきことは多いが、旭川地酒の3銘柄は必達目標。
初めて旭川空港に降り立ちリムジンで駅前に。ホテルに到着、すぐさま設営会場へ行ったが、既に設営完了し翌日からの展示会を待つのみ。折り返してホテルへと戻り、大阪からの連中と晩飯に合流。翌日の昔の海外視察仲間との飲み会の会場探しも兼ねている。少人数だが会場探しは難しい。どこの居酒屋を満杯、探すが中々見つからない。どこも業界イベントの歓迎のポスター、地域への貢献はすさまじいものがある。漸く、ひとテーブルは空いているという狭い路地の赤提灯「暮四季」に落ち着く。
例のポスターは貼ってはいるがカウンター席はアベックで占領されている。追い込み座敷のテーブルに落ち着き、北の食材を注文。先ずはビールの後は当然に旭川地酒を注文。ここは地酒を全部取り揃えている。食材もケイジのルイベがひっそりとメニューにある。いい店に入ったと感動。鮭児(けいじ)とは知床周辺などで漁獲される未成熟のシロザケの中から選び抜かれた高級品と言われている。1万尾に1尾ともいわれている鮭児は、ルイベで食べると舌の上でとろけるような絶品の味わい。久しぶりの邂逅に話も弾み、当然に地酒はすべて制覇する。
さて、翌日は業界総会とイベントとあちこちに動き回って、一次会の元職の幹部さんとの会合、会社の顔合わせはパスして、公民業界の幹部さんとの久しぶりの飲み会で前夜の「暮四季」に。久しぶりの邂逅にさんざんに旭川の地酒を飲み干す。
木曜夕方。イベントが終了。イベント参加の大方の社員は、翌日予定の社内ゴルフコンペのため早々に札幌に移動。旭川残留は顧問中心で主催者開催のレセプションに代表参加。大人数のレセプション終了後、街に出て三回目の旭川ラーメンを食す。
翌日は、大阪の顧問仲間と駅前でレンタカーを借りる。まずは娘からメールでの指示の、市内のロテルデ北倶楽部で「チョコレート舞踏会」を購入。次は宿呑み用にと国士無双を仕入れに高砂酒造に向かう。
旭川といえば「旭山動物園」は欠かせない。泳ぐペンギン、北極クマ、アザラシなど真近にみる。人気になる所以にもある程度納得。
さて、旭川市内をウロウロした後、夜の泊地である大雪・旭岳温泉へ。途中、紅葉終盤の忠別湖や柱状節理の断崖が見事な「天人峡」へと寄り道しながら旭岳へ。途中から道の端には雪がチラホラ。旭岳温泉の今夜の宿「湧駒荘(ゆこまんそう)」を横目に雪景色のロープウェイ駅に到着。残念ながら強風により運休とのこと。売店のジャガイモ焼酎「北海男爵」に気づき購入し宿へと向かう。
「秘湯を守る会」加盟のロッジ風の宿は本州にはない風情だ。部屋からの景色はあまりよくない。内風呂は岩風呂でやや温め、各風呂ごとに泉質が違うようだが明確な違いはあまり感じられない。しかし、ゆっくりと入るには適している。風呂周りの鉄平石が磨り減り歴史が感じられる。露天風呂は内風呂から外の渡り廊下の先にある。夕暮れ時で薄暗い中にやや緑色かかった風呂である。
食堂で食事時にビールと地酒を注文後、高砂酒造「純米酒 風邪のささやき」を500円の持ち込み料を支払い部屋から持ち込む。宿の酒も注文するのだから、持ち込み料は問題だろう。秘湯と苦労して探す地酒は対のもの、「秘湯を守る会」での持ち込み料は再考すべきだ。部屋では地元限定酒「国士無双」で遅くまで語り合う。