金曜の夜。山口出張の帰り、なかなか会えない大阪の同期の仲間と仕事の打ち合わせに京都に泊まることとなった。当日、ワンマンカーの宇部線で老人(自分も?)急病にで救急車が来るまでとの暖かい配慮のためだった。東京ではありえない心ではある。会議も遅くなったことにもよる。
翌朝、仲間との待ち合わせの時間まで間がある。京都に泊まる際には「東寺」に寄ることとしている。見下ろされる圧倒する仏像群の荘厳な佇まいの「金堂」の仏像は特に感動させられる。幸運なことに「五重塔」の内部開放中。初めての塔内部には入る。寺院でもっとも高いと言われている塔の心柱は四面に仏像が鎮座している。
仲間の自宅との真ん中当たりの近鉄・桃山御陵。オジンの日本酒オタクは知ってのことか伏見での打ち合わせとなった。お気遣い有難いことだ。
製造現場とはかけ離れた月桂冠酒造、黄桜酒造とメジャーなところを見物。月桂冠では日の目を見なかった珍しいポスターに出会う。その後、少し離れた玉の光酒造まで行くがフォークリフトが動いている製造所があった。伏見にあって「作っている!!」それも嬉しい。目立たないが周辺にも小さな酒造が多い。何れ探して飲んでみよう。
昼飯時でもあり、著名酒造直営の食事処は何処も観光客で溢れんほどに満杯。旨い酒が飲めて食事が出るところの匂いを嗅ぎ分ける。鼻を利かせて、中心街から外れた玉の光から駅に向かう途中の狭い路地の奥、どん詰まりに蕎麦屋がある。 「京の四季」という蕎麦屋である。観光客は気づかないロケーション、静かで落いて話せそうである。
店内に入るなり、まずは伏見の酒「桃の滴」を一合注文。肴は量も十分な千円そこそこの天麩羅定食を注文。客はご夫婦か一人の女性客など、いずれも地元の方らしい。落ち着いて飲める。仕掛けている仕事や今後のあれこれなどを肴に、「月桂冠 京山水」、「都鶴 京の嵯峨野」、秋田の酒も頼んだかな?
有名酒造近くの直営店か、「るるぶ」かなんかに載ってる店よりも、いい店だと実感した。他の有名酒造はどうだか知らないが、玉の光酒造がひたすら伏見で作っているのが認識できたのは感動であった。