散日拾遺

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6月11日 ミシュランの空気入りタイヤが自動車レースに初登場(1895年)

2024-06-11 03:16:05 | 日記
2024年6月11日(火)

> 1895年6月11日、世界初の本格的な自動車レース、パリ~ボルドー往復レースが開催された。フランスのミシュラン兄弟は、世界で初めて、着脱可能な空気入りタイヤを装着したプジョー車「レクレール号」でレースに参加した。
 そもそも「レクレール号」は「稲妻」を意味するが、この車の走りを見た人々は、稲妻のようにジグザグ走行しかできないからだろう、と噂した。開発されたばかりの空気タイヤは100~150kmの走行しか耐えられない。往復1,200kmのレースを完走するために、四輪で30個以上のスペアタイヤを荷台に積まなくてはならず。そのため重心が後ろにかかって前のタイヤが浮くので、ジグザグ走行を余儀なくされたのである。
 タイヤの交換などで時間を食ったため、規定の100時間以内での走破は無理だったが、レース中に、優勝者の平均速度の2倍以上となる時速61キロのスピードを出すなど、空気入りタイヤの利点をアピールすることには成功した。その頃のタイヤは振動がもろに伝わるものだったので、空気タイヤの走行は、走っている限りははるかに快適で速かったのである。
 翌年行われたパリ~マルセイユ間のレースでは、既にほとんどの車が空気タイヤを装着していたという。
晴山陽一『365日物語』(創英社/三省堂書店)168


 自動車量産をもくろんでいたドイツのベンツに、フランスのミシュランが「足」を提供した。このコラボがやがてアメリカで大きく開花する…
 どういう偶然からか、高校の同級生に自転車好きが何人もいた。自分で自転車を組み立て、休みの日には輪行する ~ 最寄り駅で自転車を分解して鉄道で田舎まで移動し、着いた先で組み立てて存分にツーリングを楽しむという物好きの集まりで、これに巻き込まれて何度かお供した。
 この少年たちが憧れたのがミシュラン製のタイヤで、「大手自動車タイヤメーカーとしてはめずらしく自転車用タイヤも生産する」と下記にある通り。ここで「ミシュラン」の名を知ったのだった。

 『ミシュラン愛好家によるミシュランファンのためのミシュラン歴史社会学』と称する目の覚めるようなサイトに行き当たったので、あとは全てそちらに譲る。恐れ入谷の鬼子母神…

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