2024年5月17日(金)
GW滞在中の、この一枚。
レモンの開いた花弁は純白なのに、つぼみはこの通り薄く紫がかっている。訪問者はコアオハナムグリというものらしい。
コアオハナムグリ Oxycetonia jucunda Faldermann はコガネムシ科の昆虫の1つ。いわゆるハナムグリの仲間では日本本土でもっとも普通な種である。
本種は個々の場合において単一種の花を集中して訪れる一貫訪花を行うことが示されている。また移動の際にはある程度の距離を一気に移動する傾向も見られる。このようなことから本種は花粉媒介に関しては同種の花粉を離れた花まで運ぶ性質があり、花粉媒介者として有効で、特に自家不和合性の強い植物にとっても有用なものと考えられる。
本種の成虫は花蜜や花粉を食べるが、花に来た場合には雌しべの子房に傷をつける場合があり、特に柑橘類では生長した果実の表面に筋状の傷が入る傷害果となってしまうため、農業害虫として扱われている。ただし温州ミカンでは傷のある果実は落下するので被害が出ない。
一長一短というところか。レモンにときどき「筋状の傷」があるのは、君の仕業みたいだね。どうぞお手柔らかに。
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