日もすっかり短くなり、西向きに開けた湯浅湾では、ツアーの終わりがけに夕日を眺めながら海上をプカプカするのが最高です。小春日和の日の夕暮れはもうやばいくらいに美しいです。息を呑みすぎて吐くことを忘れてしまいそうです。陸から見るのもいいけれどやはりカヤックから見るほうがリアリティ、臨場感の桁が違います。モノラルのちゃちなラジカセで聞く音楽と、5.1サラウンドチャンネルで聞く音楽くらい違います。こういう時、やはりカヤックは感性の乗り物だって感じになります。海に揺られてる体感、風や波に裸で身をさらしているヒリヒリした感覚が、リアリティの輪郭を濃くするとでも言いましょうか。
なお、湯浅あたりでは対岸の四国の山々の影響により、水平線ぎりぎりのところで山の稜線に太陽が隠れますが(それがまた味わい深い)、白浜以南に行くとさえぎるものがなくなるので太平洋の海中に没していく姿を見ることができます。下の写真は、南紀すさみあたりから眺める夕日。なんといいますか、音と永遠を感じさせますね。。