
これまでは北風が趨勢の季節でしたが、
これからは南風が増えてくる季節です。
ここ紀伊半島での南寄りの風というと、
黒潮を渡ってきた風ということで、
シーカヤックの上に浮かんでいると実際、
黒潮の香りが感じられて、
なんともいえない瞑想的な時間を過ごすことができます。
北半球の太平洋をぐるりと一周し、
アマゾン川の500倍の流量を誇る黒潮。
日本列島はまさに黒潮の通り道の中州のような場所にあるわけで、
気象から小さき草花ひとつひとつに至るまで、
なにかしら黒潮の影響を受けています。
シーカヤックのような敏感な乗り物に乗って
波やうねりと同調し、自然の鼓動に耳を澄ますと、
というか年季を積んでいき、そういう自然の鼓動に、
全身で耳を澄ませる感性を身につけると、
陸上ではまず意識しない、そんな黒潮の息吹が感じられ始めます。
ぼくはそういう感性を身につける人が一人でも多く増えればいいな、と思って
アイランドストリームを続けています。
ちょこっとかじっただけで分かったような気になって辞めてしまうのではなく、
自然に対する本当の感性が高まってくるまで続ける人が増えてほしいなと願い、
やっているんですよね。
さて、南風の時期のシーカヤックの注意点を書いたエッセイ、
自分で海に出られる方はよろしければ参考にしてみてください。
http://homepage3.nifty.com/creole/spring.htm