長年カヤックやカヤック旅などをしていますと、
ふと、以前どこかで漕いでいた時の記憶がワーと蘇ってくることがあります。
先日、南紀の田辺湾を漕いでいるとふと、
数年前に訪れたアラビア半島のスールという地を漕いでいる時の記憶が
フラッシュバックしました。
写真上がスールで、下が田辺湾です。
ご覧の通り特に似ているわけでもないのですが、
あえていうと海水のとろみとか質感、それからその日の太陽光線が多分、
似ていたのかなあとも思います。
陸にいる時は忘れているのですが、海に出ると
トリップ記憶貯蔵庫みたいなところにコンセントが繋がるのか、
今漕いでいる場所に集中すればするほど必ずと言っていいほど、
どこか過去に漕いだ場所の感覚が蘇ってくるのです。
このことを別に科学的に証明どうこうということではなく、
ぼくはこれが面白くて仕方がないんですよ
「あ、あの時確かにああだったな」とか色々振り返ることによって
その時の風や波や海の色や出来事などを反芻し、
思い出により磨きがかけられてゆくことになります。
だから一個一個のトリップ、
一日一日の経験をより大事にしていきたいと思う。
今現在もいつかは過去になるわけで、
そして未来のどこかでそれを思い出すことになる可能性を常に秘めている。
だから一瞬一瞬を大切にしようと思うんだよ。
分かるかな?
そういう感覚をぼくは「プラネット感覚」とか、
「感性の世界地図」とかってよくここのブログでも書いていますが、
あちこち行けばいくほど金持ちの預金通帳のように残高が増えていくし、
おまけに誰にも盗まれないのでいいですね。