プリミティヴクール

シーカヤック海洋冒険家で、アイランドストリーム代表である、平田 毅(ひらた つよし)のブログ。海、自然、旅の話満載。

数万年後のことを考える

2012-07-20 22:44:45 | 震災や原発に関連する事
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 今のプルトニウムは数万年後も残る。

 では原発は?
 ただの湯沸かし装置であるそんな粗末なものは
 残っていないだろう。

 では無駄なモノを大量に作って大量に消費する、
 今の便利文明は?

 多分残っていないだろう。
 ていうか、もっと高度な社会になり、
 「20世紀から21世紀初頭って、
 ほんとにローテックで野蛮な、
 人類にとって恥ずかしい時代だった。
 あの時代の連中は、
 空前絶後に困ったちゃんだった」
 と言われているように思う。
 
 ではシーカヤックは数万年後残っているか?
 うむ、そう考えると、多分残っているだろうと思われる。
 考えれば考えるほど残ってるだろうと思う。

 なぜなら今のところ未熟なレベルの
 「自然との共生」という思想やそれを具現化する技術も、
 さすがに数万年も経てばかなりの水準になっているはずで、
 そうでなければもう人類は地球上で生きていけないからである。

 そんな中でシーカヤックってのは、
 人間の身体の構造が変わらない限り、
 「海や自然の鼓動に最も敏感なる乗り物」
 という面も変わらないだろうから、
 残っているどころか、もっともっと繁栄し、
 洗練された世界的カルチャーになっているだろうよ。

 海が干上がっていない限り、
 そう断言できるね。

 そう考えると、大飯原発再稼働後のこの閉塞状況下でも、
 「あほらしい、やーめた」とならず、
 踏みとどまれるようだ。

 ずーっと存在し続ける価値のあるものだから、
 今は今でベストのカヤッキングをしよう、
 という折り合いの付け方。


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日本の21世紀

2012-07-20 22:14:48 | 震災や原発に関連する事
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 以前のブログで、

 「原発を終わりにすることで新たな日本はようやく始まる。
 逆に、再稼働すると日本そのものが終わる。
 未来へのスピリットを殺すことによって、
 既得権益層だけがだらだらと逃げのびるスタイルを
 採用するわけだから。」

 と書きましたが、ああ、
 大飯原発が再稼働しました。
 またこれを皮切りに、
 ドミノがパタパタ倒れるように、
 あちこちで再稼働するのだろうか?

 原発にしろ、消費税増税にしろ、
 「まあ仕方ない」と思っている人の方が世の中多いけれど、
 確かに、
 「既得権益層だけがだらだらと逃げのびるスタイル」
 を維持するためには「仕方がない」のだけれど、
 そんなの勘弁だと思っている者にとっては
 「冗談じゃないぜ」の世界です。

 バブル以降、社会の舵取りを大きく変えなきゃいけなかったのに、
 なまじ裕福で「ただちに影響はない」状況だったので
 それをキープすべく、
 つぶれるはずの銀行とかゼネコンとかを公的資金投入で救い、
 問題先送り体質になりました。

 以来世の中は、
 新製品とか「モノ系」は目まぐるしく変化するけれど、
 価値観とか生き方とか考え方とかシステムは全然変化せず古いままで、
 ちょっとずつちょっとずつ老朽化し、
 一方世界の流れはどんどん新しく変わっていきました。

 ぼくが毎年海外あちこち旅するのも、
 日本から離れて世界を見ることによって日本を冷静に捉えたい、
 という意識もあるのですが、
 そろそろほんとにヤバイよなあ、と思ってしまいますね。

 政・官・財・マスコミ、
 農林水産業、各種業界・・・、
 日本独特のムラ社会の既得権益層が、
 だらだらと逃げ切ったあとに残る、さまざまな負債。

 原発を終わりにすることはひとつの新しい流れへの
 大きな舵切りとなりえるものだったのに、
 この閉塞感、絶望感、怒りたるや・・・、
 ここ最近ブログをあまりアップしていなかったのも、
 何をどう述べていいのか分からんかったからですね。

 日本はいつになったら21世紀が来るのだろうか?


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