プリミティヴクール

シーカヤック海洋冒険家で、アイランドストリーム代表である、平田 毅(ひらた つよし)のブログ。海、自然、旅の話満載。

多様性グローバルな乗り物

2014-09-13 21:29:18 | インポート
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 ここのところ天候も安定し、
 美しい秋のシーカヤックツアー日和が続いています。
 9月から10月にかけて、空気も澄み、
 暑くもなく寒くもない心地よいコンディションのもと、
 ベストシーズンのシーカヤックツーリングが楽しめるでしょう。

 さて、一昨日は9.11でした。
 3.11もそうだけど
 9.11も価値観を大きく変えられた一日でした。

 2001年9.11。その時ぼくはシーカヤックでの日本一周単独航海中で、下関近くにいた。で、その後関門海峡を渡りずっと九州沿岸を南下していたけれど、アフガン空爆、イラク戦争と推移する流れの中、非常に胸の痛みを感じながら漕ぎ続けていた。
 海はリアルな世界だ。海ほどリアルな世界はない。それまで計10カ月近くリアルワールドの舞台である海に喜び、海にビビリ、海に圧倒され、海に同化する毎日を続けてきた結果、陸上の人間世界に対するリアルの感受性もこれまでにないほど高まっていたのだった。
 「アメリカに従うか否か、2つにひとつを選べ、従わないものはすべて敵とみなす」とジョージブッシュが言い、戦争になだれ込んでいった時、これ以上ないほどの憤りを覚え、たまらないほど胸が痛くなった。
 要するに異文化に対する圧倒的な不寛容を全世界に押し付けたわけだが、そこの部分に異様なほどの憤りを覚えた。よくよく考えると日本でふつうに生きる上においてそこまでの感情に至る必要のないことかもしれないが、やはり海というのは人間の感情感覚に及ぼす作用という意味においても「超伝導体」のような媒体なのかもしれない。2000キロ向こうの台風からも波うねりは今ここに届けられこの身を揺らすように、水平線の向こうのリアルワールドから届けられた世界のうねりも我が心を揺さぶる。異文化に対する不寛容、それは歴史を貫く、世界の諸悪の波をまき起こす根源のハリケーンなのだろう。
 ならばぼくはその真逆を行きたいと思い、今に至っている。
 単一のグローバリズムに対して、こっちは多様性グローバリズムの道をチョイスするぜ、とか。
 まあそういう話はシーカヤック海旅塾など限られた場所でのみ話しますが、毎年9.11が来るたびにそのことを考えます。そしてシーカヤックってやはり、ボーダレスな海洋文化の伝統を現代に継承する、スピリットを持った乗り物だといつも思います。

 というわけで今日は、
 レバノンの女性歌手ハニーンがキューバのバンドを従えて歌うプロジェクト、
 hanine y son cubanoを聴いています。
 アラビア歌謡とキューバ音楽とのコラボですが、
 こういうやつこそ多様性グローバリズムの世界です。
 10908キロ離れた融合。
 この曲はアナログレコードの針の音や、
 ノスタルジックなトランペットの音から始まる、
 美しい演奏です。

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YouTube: hanine y son cubano medley




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