プリミティヴクール

シーカヤック海洋冒険家で、アイランドストリーム代表である、平田 毅(ひらた つよし)のブログ。海、自然、旅の話満載。

お金と時間

2017-11-26 22:50:12 | マインドフルネス

 先日、友人と話していたのですが、日本人ももっと休む文化にならないと。

 自分の時間、家族や友人と過ごす時間、旅したり人と会ったりして見聞を広める時間、じっくり本を読んだり音楽を聴いたりする時間、新たな物事を勉強する時間、そしてアウトドアアクティヴィティに興じる時間。いくらお金が儲かっても身体は一つだし、人間いずれ死ぬわけで時間は限られている。だからよりよい人生には、お金以上に時間が大切。
 闇雲にがむしゃらに働いていつまでも儲けがでる時代じゃないし、時には戦略的にまとまった時間仕事から離れて、柔軟な頭の使い方をしないと仕事もあまりいい仕事ができない気がする。今はよくても後年きっと行き詰まる。
 しかし社会は真逆で、さらにあくせく、ぎすぎすと余裕のない方向に向かっているように映る。
 だからますます社会は劣化してゆく。

 だけど、それとはまた別に、お金よりも時間を大切にする指向の人も、明らかに増えている。
 多分、あまり何も考えず流されるまま生きていると、知らぬ間にもっともっとあくせく、ぎすぎすを余儀なくされる状況になっていくだろう。それは間違いない。一方、頭を使うとやりようによっては、いくらでも時間とサムマネーは作り出せる時代でもある。起業、独立も一つの方法だ。これからは「金持ち」になるために起業するというより、「時間持ち」になりたいから起業するという人が増えるだろう。また起業、独立じゃなくても、きっといい方法はあるはずだ。 

 その友達は面白いことを言っていた。12人で回っている会社はあえてもう一人増やして13人にし、持ち周りで一年に一ヶ月ずつ休めるようにしたらいいのにと。そんな会社は世の中にないから、みんな入りたがるし辞めたがらなくなる。仕事のモチベーションも上がる。いい人材をじっくり選択し育てることができて、ますます会社は発展するだろうに、と。しかし実際は一人増やしたらその分、さらに儲けを出さなきゃ損だということで、もっともっと休まず働いて売上を伸ばせ、ということになりそうだ。また1ケ月も休んで何やったらいいのか分からない、ということになるのだろう。
 アウトドア派の人間ならば話は別だが。
 アウトドア派ならば休みが多ければ多いほどバンバンザイだ。
 時間がないと、アウトドア遊びなんて、成立しないわけだから。

 実際問題難しいけれどもし日本も欧米先進国のように夏一ヶ月、冬一ヶ月ほどのバカンスがあるならば、アウトドア文化はもっと中身のあるものになっていくだろう。しかし「夏休み5日が必死」というのが大半の日本では、アウトドア指向が広まっているように見えつつ「実際にアウトドアアクティヴィティに興じる」というよりも、「おしゃれなアウトドアグッズ、道具、ウェアを買う」というのがメインの文化になっている。雑誌なんかを見ても、いかにモノを売るか、買わせるかというテーマになってる。
 だけどそれはそれで、確かにアウトドア指向であることに間違いない。
 そういうところから実際の遊びの方に向かい、休日、余暇の大切さに目覚める層もでてくるのだろう。

 自然の中での、自分の時間、家族や友人と過ごす時間、旅したり人と会ったりして見聞を広める時間、じっくり本を読んだり音楽を聴いたりする時間、新たな物事を勉強する時間、そしてアクティヴィティに興じる時間。
 なんて豊かなのだろうか。

 本当は一ヶ月くらいのバカンスをとることは、基本的人権なんじゃないだろうか。
 少なくともそれが成熟社会なのでは・・・。
 結局そうじゃないということは、日本社会もまだまだ成熟していないということだ。
 だけどいつかそうなって欲しいというのがぼくの世の中に対する夢だ。
 だけど当分は無理っぽいから、まずは自分自身がそれを実践してみたい。

 さて、アイランドストリームでは現在、「ワンデイ」系のツアーをメインにしているけれど、これは万人が楽しめるよう敷居を下げたひとつの玄関口みたいなもので、玄関からさらに奥に入って行くともっともっと面白い部屋が展開されます。玄関口でもすごく楽しめるように作っているけれど、一回だけじゃなく継続し、さらに時折3日、5日、7日、10日くらいのトリップをすると、本質的な面白さにまで肉薄できる。そしてもっと長い期間トリップすればもっと深みを増すわけだけれど、まあそれ以上、例えば1ヶ月以上の旅となるとさすがに色んなものを犠牲にしなければならなくなる(逆に人生を変えたいとか、生活の舵を大きく切り替えたいときには、起爆剤になる)
 経験上、だいたい7日~10日くらいのアウトドア旅というのは、ひとつの本質的な何かを掴めるスパンだ。だから本当はそれくらいか、少なくとも5日~7日くらいのツアーも開催したいという考えが常にあります。

 2日~3日目くらいで慣れて、5日~7日目くらいというのはちょうど脂が乗ってきた頃。そしてまだ飽きや膿むことがない時期。そのスパンのアウトドア旅って、ひとつのアート作品のようなものだと言えるのです

 というわけで、当店ではオーダーメイドのプライベートツアーとして2つ、
 「ディープ紀伊半島トリップ」というコースと、
 「ドリームツアー」というコースを現在用意しているけれど、
 特にこの2つはこれから大事に育てていきたいと思っています。
 よろしくお願いします。


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シーカヤック進水式

2017-11-26 21:23:46 | イベント

 先日、と言っても少し前になりますが、お客さまの進水式。
 ウォーターフィールドの不知火2とユーヤック。
 すごくいい色ですね。

 よきカヤックライフを。
 ご夫婦で楽しまれるカヤッカーですが、2人揃って一緒にツーリングするというのは、一回一回の思い出を共有でき、素晴らしい趣味だと思います。そしてここ湯浅湾は、そんな楽しみ方をするのにこれ以上ないふさわしいフィールドです。

 ウォーターフィールド社は、長年ツーリング/旅系カヤックにこだわり続け、世界最高レベルのシーカヤックメーカーとして、艇の中でもイチオシです。個人的にも愛用しています。
 もちろん当店でも取り扱い、販売しています。
 また、置く場所のない方のために、艇庫サービスもご用意しています。


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奄美リサーチ

2017-11-26 17:26:45 | 旅行

 

 先日一週間、リサーチとして奄美大島に。

 加計呂麻島まで下って海辺の安いゲストハウスに投宿し、フォールディングカヤックでライトツーリングしたり、カヤックフィッシングで釣った魚を料理しては宿の人たちとお酒を飲んだり、ドライブして島を散策したり、知人ファミリーにカヤック体験会を催したり、と、離島特有のゆるやなか時間の流れの中、充実した時間を過ごしました。

 関西地方とはだいたい1ヶ月半~2ヶ月くらいの季節的誤差があり、11月も半ばというのにまだセミは鳴いているし、日中はTシャツ一枚で過ごせるのも良かった。冬でもそれほど気温が冷え込まないので、植物の生育もよく、和歌山では冬枯れる熱帯~亜熱帯系の植物がのびのびと生えているところもいい。というかうらやましい。バナナとかソテツとかクワズイモとか何気なくそこらに自生していて、海辺の景観として何もせずともサマになっている。和歌山もこんなんだったらうちの店の敷地内ももっと雰囲気出るのになあ、とうらやましくなりました。

 緑溢れるちょっとした庭にテーブルと椅子を置いただけで、すっごく居心地のいいカフェ空間に変わる。そこでコーヒーを飲みながら潮風を肌に感じ、音楽を聴き、まったりしていると、それだけで何時間でも過ごせそう。

 関空からもバニラエアで片道4000円~8000円くらいで行けるので、日頃ストレスたまっている人はただのんびりしにいくだけでも訪れる価値があると思います。そこにフォールディングカヤックがあれば旅の友としてなおよし(宅急便で2000~3000円で送れます)。

 毎年、奄美・加計呂麻シーカヤックマラソンが開催され、ここではシーカヤックの認知度自体がかなり高いのも、居心地のよさのひとつ。カヤックトリップの価値がまだまだ理解されないことが多い世の中、どこに行っても「何しに来た?」「カヤック漕ぎに来ました」「は? なんやそれ」みたいな会話になり、変わり者扱いされることが当たり前になってますが、それが「あ、いいですね~。素晴らしい」とリアクションされることは、思いのほか気分よいものなのです。

 今回は時間がなかったけど、行ってみて「次回これをぜひやりたい」と思ったのは、加計呂麻島とその周辺にある請島、与路島、須子茂離などの諸島を7日~10日くらいの日程でぐるっと一巡りするというカヤックトリップですね(一番下の地図写真の、左下部分の島々です)。黒潮を全身でダイレクトに感じ、有人無人の島々に渡り、土地の人たちとの交流とそこにすむ生き物たちとの交信。もちろんカヤックにテント、調理用品、食料、釣り道具などを積み込んでキャンプしながら。
 それはきっと自分自身のカヤックトリップ史上に残る素晴らしいセッションになることと直感します。

 なんせ、黒潮のエッセンスがそのまま花開いたような島々だから。

 またその旅を、アイランドストリームのオーダーメイド系ツアー「ドリームツアー」のラインナップに加えてみたいと考えます。


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ナヴィゲーション講習を優先的に開催

2017-11-26 14:04:37 | スクール

 【これから本気で上達したい人のために!!
               平日、土日問わず一人からOK。】
 
 当店アイランドストリームでは、
 業務上、夏季はツアー中心の運営になりますが、
 逆に初冬から春先は、少人数に絞ったスクールを最優先します。
  
 特に読図とともに気象、海況を読んで状況判断し進んでゆく、
 「ナヴィゲーション」スキルを身につける講習は、
 座学中心となりますため、これからの時期にこそ最適です。
 まず「中止」ということがないため、安定開催できるので、
 ご予定も立て易くなるでしょう。

 シーカヤックでは「漕ぐ」だけではなく、海を読み状況判断し、
 次の瞬間の身の振り方を決断する、
 「ナヴィゲーション」能力が非常に重要なのですが、
 それにはまず座学で体系的に学ぶ必要があります。

 海というフィールドの場合、「ナヴィゲーション」ができないと、
 自艇でのツーリングは不可能だと断言できますが、
 それをきちんと教えることのできる数少ないスクールが当店です。
 
 座学と言っても「お勉強」というより、世界が広がり知的好奇心が
 刺激される内容で、海に対する興味関心がますます深まるでしょう。

 また自艇を持たず常にツアー参加として楽しまれる方も、
 ナヴィゲーションの基礎知識が身についていると、
 より海、自然、フィールドとの対話力が深まり、
 一回一回がさらに有意義なものになってきます。
 シーカヤックの本当の面白さ、崇高さ、真髄は、
 「ナヴィゲーションにあり」と言い切ることができるのです。
 
 【ナヴィゲーション講習の案内はこちら】
 海上での状況判断を学ぶ。自分で漕ぐ場合、最も大事なスキル。
 http://islandstream.la.coocan.jp/navischool.html
 
 【パドリングスキル講習の案内はこちら】
 基本的なパドリング操作を身に付けます。
 http://islandstream.la.coocan.jp/skillup.htm
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■■ ツーリング講習も同時開催
 上記講習の実践編として、参加者をリーダーと見立て、
 カヤックツーリングする中で上達を目指す講習が、「ツーリング講習」です。
 「よりナヴィゲーションを意識したツーリング」、もしくは
 「よりパドリングスキルを意識したツーリング」になります。
 自分の判断力で海上を進む実践的スキルを身につけることが目的です。
 開催フィールドのリクエストも可能。
 講習可能フィールドは、普段当店が開催している下記のフィールドとなります。
 ご参照下さい。※ツーリング講習料金は一人15000円となります。
 
 
 
 
 ☆南紀 みなべ海岸
 http://islandstream.la.coocan.jp/minabe.html
 
 
 
 ほかどこでもリクエスト可。もちろん湯浅湾全域でも可。

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