プリミティヴクール

シーカヤック海洋冒険家で、アイランドストリーム代表である、平田 毅(ひらた つよし)のブログ。海、自然、旅の話満載。

海と山のつながり

2021-04-06 23:28:43 | 紀伊半島

 昨年、大峰奥駈道を歩いて以来、ちょっと気になっていた玉置山に再度いってみた。ま、確認のためというか。

 やはりここは、海と山のつながりが表現された、縄文文化直系の空間だとはっきりした。その象徴が一番上の写真。敷き詰められた白い玉石は熊野灘の海岸線から持ち寄られたやつで、海を表している。一方、奥の黒っぽく丸い岩は山のスピリットを意味している。両者の融合。

 海と山は、水によって分かちがたくつながっていて、木はただ木として存在するのではなく、また魚はただ魚として存在するのでもない。空の鳥も、アリも、コケも、葉っぱの上に転がる朝露も、そしてニンゲンも、すべてがハーモニーをなしていて、過不足なく、音楽的なメロディを奏でている。そんな森羅万象のつながりが、このシンプル極まりないただの岩と石ころによって表現されているってわけ。それが縄文直系の世界観ってやつだけど、時空を超えてそのままで残されていてすごいなと思った。人新世といわれるこの時代、自然界が奏でるつながりの音楽性を感じることこそ、ほんとのエコロジー思想だと思う。


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