一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

1804   第246回 岩戸句会 2月

2017年03月10日 | 

蕗の薹首を伸ばして水脈送る    薪

春浅し引越しの荷に三輪車

 

日一日一日一日春の山       炎火

鶯の伊豆山神社奥の院

 

癌を抱く男の皺や春淡し      豊春

大屋敷老婦看取りや梅盛る

 

下萌えや今日こそガラス磨きせん  洋子

蕗の薹犬のコースは犬が決め 

 

包丁の切れ味試し三月菜      鼓夢 

初午や季節を詰めていなり寿司

 

ほおじろの絵手紙一筆啓上す    海人 

一連の目刺と一合徳利と

 

節分や鬼面つけた猫はしる     美部 

畔道に芽吹いた春や口苦し 

 

冷や酒に蕗味噌舐めてキリもなし  侠心

藪つばき散り敷き芥を隠しけり 

 

近道の通行止めや蕗の薹      歩智

白菜と大根仲良く陽を分かち

  

春の山うっすら桃色鳥の歌     清海

麗月に生まれし妹麗子かな

 

いつもここ傾斜ひだまり蕗の薹   余白

春うらら両親眠る墓青し

 

     

春うららピアノに合わせ歌う犬   章子      

すこしだけ大切にされ春の風邪

 

豆腐屋のとうふ寒九の水の底    稱子

行く坂は戻る坂なり寒紅梅

 

ごんごんと溝に音する蕗の薹    雲水

死と遊ぶ詩を作らせて牡丹雪

コメント (2)
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