一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

1907   第257回 1月 岩戸句会

2018年01月29日 | 岩戸句会

日金山の閻魔と婆に御慶かな     薪 

たっぷりと墨を吸わせて吉書かな

   

どんど焼両目を剥いた大達磨    炎火

門松や巡航ミサイル発射管

 

コンテナに中古自転車初荷かな   稱子

きらめける雪原にある日の匂ひ

    

寒の水音たて続け飲む仔犬     洋子

落ち椿しばし品位を保ちおり

 

寒椿老人ホームに寄り添いし    豊春

どんど焼大童なり老爺連

 

春を待つ湯気ほのぼのと朝の粥   歩智

初夢をつつにまるめて覗きみる

 

引き籠り靴を磨いて春を待つ    美部

枯野原酔狂どもが球を打つ

 

何隠すふくら雀の胸の内      海人

マラソンの汗と涙の三日かな

 

賀状見て一年の無沙汰思い知る   清海 

長引くや年末年始の風邪っ引き

 

冬トンビ三浦の山野豊かなり    余白

清き雪世塵にまみれ路の端

 

寒凪の沖の漁船の動かざり     佳津

背も越され返事短し寒雀

 

海に出て鳶の輪大き初御空     貞次

荒海や大口開き鱈競られ糶られ

 

愛と書く少女のこころお書初    沙会

大寒や大いなる闇動き出す

 

強情は生きいし証鮟鱇鍋     雲水

朝四時の吾を産みたる寒さかな 

コメント
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