一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

2001   第266回 十月 岩戸句会  

2018年11月01日 | 

泥つきのままの景品菊祭       洋子

水引の花に触れたる犬の腹 

   

重陽や旗さんざめくクジ売場     炎火

寺男手押車に紅葉積む 

 

長雨の止みて久しき秋日差      さくら

泡立草どっと日暮れて急がねば

 

秋海棠散り尽くしなほ茎の紅     佳津

同胞の欠けてゆくなり吾亦紅

 

重陽や志野のぐい呑埃積む      豊春

山霧や白々ふんわり蜘蛛の網  

   

散歩して土産は裾の藪虱       海人 

岩めがけ小石投げたる秋の暮

    

便箋に消しかす溜る夜長かな     美部 

もってのほか食べ残す友以ての外

 

ラケットの芯捕う音天高し      薪 

五百羅漢思い思いに月を待つ

      

プリン買う坂の行列いわし雲     稱子

相傘の肩に重陽の雨やはし

    

晩秋の生き物種を残し死す      余白

秋物産アンテナショップ試し食い

 

秋灯やにじむ車窓に映す駅      沙会

生きること楽しきことと栗拾う

 

高き声リーチを掛けて良夜なり    イヨ

香り立つはるか遠くの金木犀

 

通夜の雨ひととき止みて秋の星    鞠

晩秋や江の浦の名の能を舞う

 

柿トマト梨ジャム朝のイタリアン   雲水 

西天を占めて富士あり初紅葉 

ダイモンジソウ(大文字草)

 

コメント
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