一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

2006   第267回 岩戸句会 11月

2018年11月29日 | 

野草展の小宇宙なる冬紅葉          佳津

寄せ返す浜辺に一葉冬紅葉          

 

立冬やばしっと広げシーツ干す          洋子

ひと筋の雲乗せ揺らぐ冬の月

   

霜月や遺影の母は道しるべ          沙会

海の声立冬の日の風の声

 

蔓引けば踊り出したる烏瓜            歩智

日当りの一等席の返り花

   

冬の波前へ前へと匍匐する               炎火

岩牡蠣やインターネットいたしません

   

旧姓に思いは同じ冬の菊           さくら

無花果のジャムを娘にお福分け

 

廃屋と知るや放埓蔦紅葉             薪 

境内の大鍋滾る野猪の宴

    

夕時雨留守番猫の濡れ毛かな             豊春 

何時の間に建ちて消えけり牡蠣の小屋    

    

しぐるるや待ち人も無きハチ公前           海人

冬銀河今日の一歩を明日越えて

 

木の実降る玉砂利踏みて茶の席へ       稱子

嵯峨菊や遠州好みの濃茶席

 

木枯や形見のショール吹かれけり       鞠

冬紅葉薄茶の中に舞い下りぬ

 

冬の剪定公園の淀み消えにけり        余白

 

朝日濃し大根の葉の緑濃し          雲水

コンポスト錦の枯葉高く積む

山中湖畔で撮ったのですが、何の実?

 

コメント
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