新涼の風遊ばせて大欅 吟
秋暑し象の花子の鏈錆び 〃
河底に白亜紀の足跡大旱 マープル
ヤンマ飛ぶ五百羅漢の人臭し
秋めくや寝転びながらトルストイ 杏
黄昏てひぐらし鳴くや鳩も鳴く
有東木や川の流れと山葵ソバ 流水
夏の海加山雄三コンサート 〃
夏草や父祖伝来の家壊す さくら
赤富士やまさしく赤し裾広し 〃
マスクしてはてさてどなた秋刀魚買う 心
命日に汗したたりて墓掃除 〃
富士の山逆さに有りて湖の秋 信天翁
立秋のさざなむ川瀬雄として 〃
炎帝や破れズボンの娘達 豊狂
墓洗うアルプス望む父母の里
足をとめしばし見つめる我が秋愁 吠冲
米国の草虱国家果てるのみか 〃
玄関に満杯の靴盆休み ルパン
来年も来来年も墓洗う
九谷焼赤の輝き残暑かな 黒薔薇
夢でもよい逢いたし煙墓洗う
盂蘭盆会大雨兵馬俑語り 翠風
花火上げ赤ちゃん一心伝心 〃
満月や月下美人の香り嗅ぐ 伊豆山人
赤トンボ猛暑の中をはずんでる 〃
ぶかぶかの寝間着よろこぶ夜の秋 釣舟〃
今日もまあなんと蒸すずらそうざんしょ
タマアジサイ(玉紫陽花)