(うとうぎや かわのながれと わさびそば)
有東木は、静岡市葵区の山間地にある地名。江戸時代初期に、ここのワサビ山付近に自生していたワサビを移植し、栽培を始めたのが、日本のワサビ栽培の発祥とされている。
作者は、小川のせせらぎを聞きながら、有東木の「うつろぎ」という蕎麦屋で山葵たっぷりのざる蕎麦を食べたそうな。「うつろぎ」という蕎麦屋の名の語源は、「空ろの木」中が腐って空洞ができた木であり、春に花咲く(卯の花)ウツギの木でもあり、「移ろう」世は常ならずの「無常」にも通じています。
葵区の葵は、当然ですが徳川幕府の「葵の御紋」からきている。徳川の葵はフタバアオイ(双葉葵)で、ワサビの葉がフタバアオイと似ているから「山の葵」ですね。
カラスウリ(烏瓜)の花