代掻き(しろかき)とは、米を作る田んぼに水を張り、水漏れを防ぎ、土を砕き平らにし、苗を植えるための準備作業である。人の手で行うこともあるが、昔は牛や馬、現在はほとんどが耕耘機で行われている。
日本の農業就業人口は1960年1454万人から、2012年251万人へ実に83%も減少した。今では、GDPに占める農業の割合は1%に過ぎない。
人間の生存に最も重要なはずの農業人口の減少は、TPP交渉などによって軽視されている。このままでは将来、日本は必ず窮地に陥るであろう。
さて、この句の代掻きは、人の手で行われていた一時代前の代掻きではないか、と思われる。若かりし頃の思い出の風景だろう。
フジ(藤)