一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

2280  尺取虫急ぎ足するボンネット  吠冲

2022年08月02日 | 

 尺取虫は、天敵の野鳥やカマキリなどの昆虫から身を守るため、木の枝とそっくりに擬態したり、襲われた時に糸を出してぶら下がることが知られている。そこで、車のボンネットに落ちたらさあ大変。ボンネットが太陽に熱せられていたら、あっという間に干からびてしまうだろう。

 この句の場合、それほど熱くないようだからなんとかなりそうだが、とりあえず鉄板の上を急いで走る他に尺取虫に生き抜く術はない。しかし、これからどうやって近くの植物にたどり着くのだろうか。

人間の作り出した様々な構造物は、尺取虫のような小さな虫たちにとっては、地獄と死を意味している。

ハギ(萩)

 


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