一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

2173  天空を寂と降りたる青女かな  雲水

2020年12月06日 | 

 青女(せいじょ)とは霜・雪を降らせる女神である。やがて美しい霜自体を指して使われるようになった。あらゆる物事を浄化するように見えるほどに、潔い美しさがあることから名付けられたのであろうか。夜明けに青女が初めて地表に降りると、長い冬が始まるのだ。

 但し、青女(あおおんな)と読むと困ります。青二才と同じように世慣れぬ未熟な者を指す若い女(青女房)になってしまうので、俳句では前者として用います。

 ちなみに、春の女神「佐保姫」秋の女神「龍田姫」ほど有名ではないけれど、夏の女神「筒姫」、冬の女神「黒姫(宇津田姫、白姫)」などもおわします。

 青春、朱夏、白秋、玄冬、のように、季節にはそれぞれ色があります。私の想像ですが、青女が青いのは、風がなく、放射冷却現象によって地表が冷やされ、空は青く晴れ渡っているからではないでしょうか。

スイセン(水仙)


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