蔵に沿う一本道の桐一葉 紅
奥入瀬の汀ゆるやか水の秋 〃
秋夕焼いまは一人となりにけり 心
悠々と二羽の白鷺刈田道 〃
大谷君の案山子稲田の黄金色 流水
降る雨やひと雨ごとに秋深む 〃
秋雨や青ランドセル青き傘 豊狂
丹那路や黄金稲田に富士の傘 〃
窓越しの猫と目が合う秋日和 コトリ
秋晴れや逃げるトンビと追うカラス 〃
銀杏降る微動だにせぬ西郷どん像 凛
蟷螂や影にも闘志あふれおり 〃
水澄みて川底笑う秋の川 信天翁
川音に離れず揺るる紅葉狩 〃
境内に異臭立ち込め秋を知る 淡白
突然に茎伸び伸びて彼岸花 〃
野良猫の窪みの温み枯落葉 釣舟
秋蒔きの畝を一本均しけり 〃
タムラソウ(田村草)