9時起床。今日から、7泊9日で、キューバへ新婚旅行に行く。新婚旅行の行き先を検討した際、当初はヨーロッパが第一候補だったのだが、ちょうどヨーロッパ各国でテロ等の事件が多発していた時期だったこともあって、ちょっと不安だねという話になった。そこで、オバマ大統領のキューバ訪問が話題となったことを思い出し、国交正常化が本格化してアメリカ資本が流入する前の古き良きキューバを観に行こうか、という私の冗談半分の提案が予想外に前向きに受け入れられ、この旅行が実現した。
成田エクスプレスに乗って、成田空港へ移動し、17時30分発のエアカナダ002便トロント行きに搭乗。所要時間は約11時間。思っていたよりも座席は快適だし、CAさんの対応も悪くない。機内食も、それなりに美味しい。ただ、やっぱりエコノミークラスの座席でこれだけの時間を過ごすのはつらい。最後のほうは、妻と2人でオセロをやりながら時間を潰した。実力が拮抗していたので、結構楽しめた。
トロントに到着し、乗り継ぎのためしばし休憩。休憩スペースにタブレット端末が設置されていて、ネットサーフィンやゲームはもちろん、喫茶店への注文も出来る仕組みになっている。これは良いシステムだ。
トロント18時55分発のエアカナダ1752便に乗り、ハバナへ。所要時間は約3時間半。それなりの時間だが、先ほどの11時間に比べればあっという間に感じられる。
ハバナに到着し、入国審査と税関を通って外へ出たのが23時前。ガイドの濱田さんが迎えに来てくださる。濱田さんは現在関西の大学の4年生で、1年間休学してインターンとしてパナマの旅行・不動産会社で働いている。普段はパナマの日本人駐在員さんを対象とした不動産の紹介や管理の仕事をしているとのこと。今回は、私たちのためにキューバへやってきて、ガイドや通訳をしてくださる。笑顔が印象的な爽やか好青年である。
今日は時間も時間なので、ホテルへ直行する。今日と明日は、「テレグラフォ(Hotel Teregrafo)」というホテルに泊まる。最近リノベーションしたホテルということもあって、部屋は広いし綺麗だった。ベッドの上には、濱田さんが用意してくれたお花とお手紙が置かれていた。こういう心遣いは本当に嬉しい。
海外で宿泊して毎回面白いのは、水回りである。キューバでは全体的にシャワーの出が悪く、頭や身体を洗うにも時間が掛かる。また、トイレがなぜか2種類あって、片方はどうやって使えばいいのか全くわからない。いや、そもそもそっちはトイレなのかどうかもわからない。
ちなみに、キューバのホテルは多くが国営で、そのため従業員はみんな公務員だそうだ。しかし、日本のようなお役所仕事感はなく、フレンドリーでフレキシブルな対応をしてくれる。また、近年は民営化が進み(それが厳密な意味での「民営化」なのかには疑問もあるが)、民間の所も増えているが、レストランにも国営の所が多いらしい。そうだ、キューバは社会主義の国なのだ。私個人では、ベトナムに続く2カ国目である。そして、これは後々わかることだが、キューバの社会主義制度の現状は興味深いものであった。