１月３１日（金） 転職。

　今日、職場に退職願を提出した。入社からちょうど10年となる3月末をもって、今の職場を退職する。

　ここ3週間ほど日記を書かなかった（書けなかった）のは、その間の生活や興味の中心が転職活動に向いていながら、それを公開することが出来ない状況にあったからである。

　転職を考えたきっかけは些細なことである。詳細は割愛するが、職場に対する不満、上層部に対する不信感が原因だ。だから、転職サイトを見始めた時は、内心かなりネガティブな感情を抱えていた。

　そんな状況で求人情報を眺めていたところ、思いがけず魅力的な組織の求人がいくつか見つかった。その中から4社にエントリーをして3社の書類選考に通過。最終的には、第1志望のところを含む2社から内定を頂いた。残りの1社も選考途中での辞退だから、我ながら大したものだと思う。この10年間の経歴が評価されたのだろう。その点は、今の職場に本当に感謝したい。

　結果的に第1志望の組織、しかも見つけた瞬間に思わず「これだ」と声が漏れるほど魅力的だったところから内定を頂くことが出来た。詳細は後日に譲るが、私の趣味と深く関連する仕事である。この年になって、「好きなことを仕事にする」ことが実現するとは夢にも思っていなかった。しかも、これまでの経験が活かせそうな仕事でもある。内定の連絡を受けた瞬間は、喜びで全身が震えた。

　平日は仕事を終えて家に帰ってからエントリーシートを書いたり面接対策をし、週末は面接に行くという生活はなかなかハードだった。気持ちもそちらに行ってしまっているから、妻や娘にも迷惑を掛けた。振り返ってみればあっという間の3週間だったが、一方でずっと気が気でない時を過ごしていた。

　もちろん、新しい職場が思い通りの場所かはわからない。仕事内容についてはかなり詳細に理解しているつもりなのでミスマッチの可能性は低いと思うが、人間関係や組織文化などは中に入ってみないとわからない。転職するのはどうしたってギャンブルだ。しかし、この仕事ならギャンブルしてみる価値がある。そう判断した。妻もその判断を尊重してくれた。ありがとう。

　ここからの2ヵ月間は、今抱えている仕事をきちんとやり遂げることと、担当先などの引き継ぎを可能な限り丁寧にすることを目指す。ニート状態の私を拾ってくれて、10年間もお世話になった職場だ。「立つ鳥跡を濁さず」を実現して、気持ちよく4月1日を迎えたい。