6時半起床。今日は、競馬部のメンバーで、中山競馬場へ行く。7時過ぎに家を出て、関内へ。駅前で集合し、支援先のYさんと先輩の車に分乗して中山競馬場へ向かう。
中山競馬場には、9時過ぎに到着。今回は、4階のA指定席を予約した。ゴールから150メートルほど手前の良い場所である。
レースに先立ち、部長から唐揚げの差入れ。私も、昨日支援先で購入したマドレーヌを配った。
今日は、藤田菜七子騎手のJRAデビュー戦もある。
その藤田騎手のデビュー戦は、第2レース。3歳の未勝利戦、ダート1200メートルのレースで、所属先の根本厩舎のネイチャーポイント号に騎乗する。パドックには、藤田騎手の姿を一目見ようと、たくさんの人が押し寄せていた。
このレースで、藤田騎手は観客を大いに沸かせた。ネイチャーポイントは、デビュー以来9着、5着、10着と、正直なところあまり期待の出来る馬ではなかった。しかし、スタートを上手く決めて好位を取ると、周囲のハナ争いが激しくなると判断するやすぐにしっかりと控える。その後はしっかりと足を溜め、最後の直線を迎えた。そこでは、ダントツ1番人気のペニーウェディングが余裕で先頭を走っていた。それを見て私が「ああ、これは固い決着だなー」と思っていたら、徐々に会場がどよめき始める。そこでふと後続に目をやったら、藤田騎手とネイチャーポイントが猛然と追い上げて来ていた。会場は、もう大盛り上がり。全員が藤田騎手に声援を送り、地鳴りが起こる。ネイチャーポイントの追い上げと会場の雰囲気に、私は背筋がゾクゾクした。そして、ネイチャーポイントは1頭だけ怒涛の追い上げを見せ、惜しくも1着馬(ペニーウェディング)を差すことは出来なかったものの、見事に2着で入線した。この結果に、会場は拍手喝采。もちろん、私たちも大きな拍手を送った。これは、本当にすごいことである。先日の川崎でもそうだったが、決して馬質に恵まれているわけではないのに、きちんと掲示板や馬券圏内に持ってくるのだから、大したものだ。ちなみに、私は応援馬券と1点買いした馬連を当てた。藤田騎手、ありがとう。でも、この馬券は払戻しせず、記念に保管しておきます。
昼食は、ピザ。午前中は、藤田騎手の馬券以外は全く当たらなかった。
午後も、メインレースまで全く当たらず。
どうせ当たらないので(というわけではないのだが)、第10レースからパドックに陣取り、メインの第11レース、オーシャンステークス(G3、芝1200メートル)に出走するスノードラゴンの登場を待つ。スノードラゴンは、2014年10月5日の新潟競馬場で行われたスプリンターズステークス(G1、芝1200メートル)で1着に入り、私に過去最高の配当をもたらしてくれた馬である。私が彼を応援し始めたのはそれより半年ほど前、2014年3月30日に中京競馬場で行われた高松宮記念(G1、芝1200メートル)の時だった。当時は雨で馬場が悪かったので、過去にダート戦で結果を残している彼を穴馬として馬券を買った。そして、彼は見事に2着に入った。その時から、彼を応援し続けることにした。だから、スプリンターズステークスの時も、単勝13番人気だったことなど全く気にせず、単勝馬券を買うことが出来た。そしてそのレースで私は、お金と共に、好きな馬を信じて応援し続けることで得られる大きな感動をプレゼントしてもらった。
しかし、その後香港スプリントに出走した彼は、脚部不安により長期休養に入ってしまう。何度か復帰に向けた動きがあったものの、結局は約1年3ヶ月もレースから遠ざかることとなった。そして今日、8歳になった彼が、ターフに戻って来るのである。パドックには、私の他にも彼の帰りを待ち望んでいた人がたくさんいた。
パドックで待つこと約50分。ついにパドックに入ってきた彼は、ゆったりと落ち着いて歩いていて、何なら眠そうなくらいだったしかし、それは以前と同じ。彼は前から、パドックでは競走馬とは思えないほどおとなしかった。そういう意味では、休養前と変わらない姿である。唯一変わったとすれば、年を取って白くなったことくらいだろう。そして、その姿はとにかく愛らしい。
縁起を担いで、一昨年のスプリンターズステークスと全く同じ馬券を購入。これほど長期の休み明けで、しかも重賞レースとなれば、いきなり馬券圏内に入ってくることはまずない。しかし、そんなことは関係ない。
本馬場入場後も、相変わらずおとなしいスノードラゴン。ゲートに入った後も、いつものように左右の馬に目をやって、ゲートが開いたらきちんとスタートを切った。その後は中段の後ろに位置取り、最後の直線で馬群の外に出ると、鞍上の鞭に反応して脚をしっかりと使い、なんと3着に食い込んだ。最後の直線に入ってから、私は彼の姿をずっと追いながら声を上げて応援していたが、ゴールした時は正直「うそ!?」と思った。何度も繰り返すように長期の休み明けだし、馬体にもまだまだ緩さがあったので、まさかここまで走るとは思っていなかったのである。スノードラゴンも、大野騎手も、御見それしました。これで、次の高松宮記念に大きな期待を持つことが出来る。この一叩きの効果で、次はもっと素晴らしい走りを見せてくれるだろう。
最終の12レースまでしっかりと観戦してから、帰途につく。素晴らしいレースを見ることが出来たし、馬券的にも良い思いをさせてもらったので、大満足である。
関内へ戻ってみんなでカレー屋で反省会をしてから、電車で実家へ戻る。その後、友人と銭湯からのファミレスコース。久しぶりに会ったので、いつも以上に話が弾んだ。