社会を見て、聞いて、感じる。

人生そのものがフィールドワーク。

3月27日(月)

2017年03月30日 22時43分24秒 | 2017年

  7時起床。若干急いで身支度を整え、会社へ行く時より10分ほど早く家を出る。

  今日は、新潟県の私たちと同じ組織(支援機関)にお時間を頂き、コンサルタントさんを紹介しに行く。私が昨年末まで担当していた国の補助金事業で、事務局の管理運営をお願いしていたコンサルタントのSさんとその旦那さんである。彼女は新潟県の出身で、事務局業務終了後、実家へ帰って稼業(製造業の大きな会社だ)を継ぐと同時に経営コンサルタントとしての活動も継続するということなので、少しでも恩返しになればと思い、新潟の支援機関とのつながりを作るお手伝いをしようと考えたのである。彼女がいなければ、ここ2年ほどの私の仕事は大混乱に陥っていたと思う。それほど、彼女には本当にお世話になった。

  東京駅9時12分発の上越新幹線とき311号に乗り、新潟へ向かう。切符を取る時には特に意識していなかったのだが、新潟までの途中停車駅は大宮のみという、最速型の列車だった。新潟までの所要時間は、1時間37分。早い。

  車内販売で、上越新幹線限定の「こしひかりジェラート」を購入。一口食べて、思わず深呼吸。これは美味しい。お米の甘さがそのまま伝わってくるし、練乳の甘みもそれに厚みを加えている。これまで食べた新幹線アイスシリーズの中で、定番のスジャータ・バニラアイスクリームに匹敵する味かもしれない。

  新潟駅に到着後、雨の中を10分ほど歩き、万代バスセンターへ向かう。最近、このバスセンターの中にある立ち食い蕎麦屋「万代そば」で出されるカレーが評判になっていて、テレビなどでもよく紹介されている。カレー好きとしては、どうしても食べてみたかった。

  出て来たカレーは綺麗な黄色のルーで覆われている。素材は、豚肉や人参、玉ねぎといったド定番のもの。ルーはとろっとろで、なつかしい味である。私の勝手な予想だが、カレー粉に片栗粉か小麦粉を混ぜてとろみをつけているのではないだろうか。これは人気が出るのも納得である。

  新潟駅13時01分発の越後線普通列車内野行きに乗る。しかし、乗るのはたった1駅。お隣の白山駅までである。

この電車に乗った…のではない。これは先日直江津から長岡まで乗った特急しらゆき号。

乗ったのはこの電車。この色使いは関東圏では見られない。

  Sさんのご紹介は、1時間ほどで終了。年度末のお忙しい時期に時間を取って下さった新潟の皆さんに感謝である。Sさん夫妻もお元気そうで、久しぶりに話をすることが出来て良かった。次回は是非、会社へ工場見学に伺わせてください。

  白山駅から新潟へ戻る。この路線の面白いところは、様々な種類の電車が運転されているところである。今日の往路も、帰りに白山駅で遭遇した上り電車も、新潟へ戻る電車も、全て車種が違った。また、量数も2両だったり6両だったり様々である。

上りの内野行き。

新潟行きの電車は、ワンマン運転の2両編成。かなり混んでいる。

新潟駅に到着すると、また珍しい色の115系が泊まっていた。長岡方面から上越に抜ける快速に使用されている。

  新潟駅で降り、駅周辺をしばらく散策。早めの夕食に地域感のある飲食店を探したのだが、時間が早すぎて空いているお店がない。

  「富寿し」に入る。お目当てはもちろん、のどぐろである。他にも店員さんのおすすめや地魚を中心に、食べたいものを片っ端から頂く。ちょっと贅沢し過ぎたか。

飲み物は三ツ矢サイダー。

とり貝のぬた。店員さんの本日のおすすめ。貝の歯ごたえと味噌の酸味が印象的。

地魚の握り。松かれい、せいかい、つづのめ、ほうぼう、石鯛。同じ白身魚でも、食感や甘みが全く違う。

のどぐろの塩焼(半身)。箸を入れるだけで脂が溢れる。これは本当にすごい魚だ。

貝ひものバター焼。様々な貝ひもが入っている。

どろえびのお造り。ぷりぷり感が強く、さっぱりした甘みがある。

食べ終わった頭は、唐揚げにしてくれる。口に入れると一気に香ばしさが広がる。

  駅前の本屋へ寄ってから、新潟駅17時44分発のとき340号に乗り、帰途につく。帰りは、えきねっとの35%割引を活用し、グリーン車に乗る。割引率が高いので、普通車に乗った往路よりも安い値段で乗ることが出来る。もちろん、座席は快適そのもの。白川道のエッセイを読みながらゴロゴロして過ごす。もっと長く乗っていたかった。

  帰りに梅屋敷の商店街にあるパン屋さんで菓子パンを買い、夕食にする。夕方に豪華な食事をしたので、夕食はこれくらいにしておかないと。

  目的はあくまで仕事に関することで、これといった観光もしていないが、美味しいものも食べられたし、何より遠くの土地に赴くというのはそれだけで楽しいものである。恩も少しは返せたし、良い1日だった。


3月26日(日)

2017年03月30日 20時51分43秒 | 2017年

  7時起床。朝一でお風呂へ。露天風呂で霞に包まれた周囲の景色を眺める。

  8時から朝食。手作りの豆腐や地元で作られた納豆など、定番だが思わず惹きつけられるメニューが並ぶ。

  朝食後、読書コーナーで一服。最近、食後の珈琲の魅力がわかってきた。気付くのに30年掛かった。

  宿をチェックアウトして飯能駅へ向かう途中、飯能焼の窯元へ立ち寄る。妻は子どもの頃、家族で何度かここを訪れているらしい。展示されている作品の中には、実家に置いてあるのと同じものもあるそうだ。今回、私たちは花瓶をひとつ購入した。以前、結婚記念日に花を買ってきたのだが、花瓶がなくて困ったことがあった。今回この花瓶を買ったということは、継続的に花を買ってくるように、ということか。

  レンタカーを返却し、飯能駅へ戻る。ホームに降りると、西武秩父行きの普通列車が入線してきた。週末の一部を除いては、飯能-西武秩父間でしか運用されていない2つドアの車両だ。近年は、車内で食事を楽しみながら移動できる「西武 旅するレストラン 52席の至福」にも、この車両の改造版が使用されている。いずれは乗ってみたい車両のひとつである。

  飯能駅11時05分発の特急ちちぶ22号に乗り、池袋へ戻る。飯能を出るときにはガラガラだった車内も、所沢からはほぼ満席になった。

  蒲田へ戻り、前々から気になっていた「インディアン」で昼食。「古式カレーライス」というものがどういうものなのか、ずっと興味があった。メニューには支那そばもあるのだが、それはカレーの味を活かすためにすっきりとした薄味に仕立てているとのこと。やはり、メインはカレーのようだ。注文は、店員さんにおすすめされた支那そばと半カレーライスのセット。聞いていたとおり、支那そばはシンプルな味わい。すっきりとした塩味で、チャーシューも塩味がちょうどよく効いていて美味しい。そして、肝心のカレーライスは、食べた瞬間の香ばしさと後味に残る辛さが印象的だった。確かに、普通のカレーライスとは違う味だ。

  13時過ぎに帰宅。このくらいの時間に帰ってこれると、ゆっくりと週明けを迎えることが出来る。


3月25日(土)

2017年03月29日 00時26分49秒 | 2017年

  7時起床。今日から1泊2日で妻と一緒に飯能へ旅行に行く。しかし、その前に今週末のレース(今日の毎日杯と明日の高松宮記念)の馬券を買うため、私だけ一足早く家を出て、新宿のウインズへ。新宿駅がリニューアルしてから初めて降りたので、随分と綺麗になったことに驚かされた。ただ、ウインズが近づくと、相も変わらない場末感が漂ってくる。

  池袋へ移動し、喫茶店でしばし休憩。土曜日の朝なので、駅前の喫茶店も比較的空いている。

  事前に予約してあった特急券を受け取り、西武線のホームで妻と待ち合わせ。池袋に到着した列車から降りてくる人の波に逆行して歩く。

  早朝に起こった人身事故の影響でダイヤが乱れており、私たちの乗る定刻10時30分の特急ちちぶ11号も少し遅れて出発した。飯能までの所要時間は約40分。あっという間である。

  駅前でレンタカーを借り、あけぼの子どもの森公園へ。ここは、トーベ・ヤンソンの「ムーミン童話」に出て来るムーミン谷をモチーフにした公園である。ムーミンが好きな妻をここに連れて来たら喜ぶだろうと前々から思っていた。ところが、妻の第一声は「うーん、ムーミン谷とはちょっと違うけど…」とのこと。確かに、ムーミン谷そのものを作るのは、権利関係や何やらで難しかったのだろう。飯能市では今年、新たに正式なムーミンパークが出来るそうなので、リアルさはそちらを楽しみにすることにしよう。しかし、この公園もムーミン屋敷は立派な造りで中の装飾品まで凝っているし、水あび小屋はスナフキンが釣りをしているイメージそのものだし、何だかんだで妻も楽しそうに散策していた。

  続いては、有間渓谷観光つり場へ。半日券を購入し、1人5匹のニジマスを放流してもらって釣りを楽しむ。前のお客さんが釣り残した魚もいてたくさんのニジマスが泳いでいたが、寒い時期は魚にそれほど食欲がないということで思っていたよりも難しかった。しかし、スタッフさんのアドバイスを頂きながら色々と工夫し、何とか無事に妻が4匹、私が2匹を釣り上げ、遅めの昼食にありつくことが出来た。お腹が空いていたこともあるし、何より焼き立てのニジマスは本当に美味しくて、1人3匹なんて軽く平らげてしまった。ごちそうさまでした。

  宿へ向かう途中、有間ダムに立ち寄って名栗湖を眺める。川下側の流れが見えないのでダムとしてのインパクトはそれほどでもないが、このダムを境に水の流れる場所が一気に低くなる。ダムの中は一体どのようになっているのだろうか。

  今日の宿、名栗温泉「大松閣」に到着。埼玉では知る人ぞ知る旅館で、飯能に来るからにはここに泊まりたいと思っていた。部屋は広くてこたつもあるし、窓からの景色もなかなかのものである。

  到着してすぐに、貸切風呂に入る。源泉は17℃前後のアルカリ性冷鉱泉で、それを加熱している。お湯の柔らかさと湯あたりの良さが特徴的で、長く入っていることが出来るし、上がったあとのポカポカ感が心地よい。

  夕食までの時間は、読書コーナーで過ごすことにする。萩原朔太郎の詩集とルーブル美術館の絵画集を手元に置いて、ぱらぱらと眺める。萩原朔太郎は弟が好きな詩人で、自分の子どもに「朔」という名前を付けたくらいだった。私はそれほどでもない、というか、詩の良さがよくわかっていないというのが正直なところである。ちなみに、父は中原中也が好きなのだが、残念ながらここには彼の詩集は置いていなかった。

  18時から夕食。食事はこの宿の人気の一番の理由であり、一品一品手の込んだ本当に美味しいものが出て来る。部屋出しなので、周囲に気を遣わずにゆっくり食べられるのも嬉しい。

(先付)桜海老の茶碗蒸し。香ばしい桜海老が茶碗蒸しによく合う。

(前菜)うるいと蛍鳥賊の霙和え。竹の子粉節和え。鰆と大根。よもぎ素麺。二色玉子。合鴨蒸煮。一品一品に創意工夫があって、見た目も味も良い。

(椀替り)蛤の土瓶蒸し。出汁がびっくりするほど美味しい。中に大きな蛤のしんじょうが入っているのも嬉しい。

(焼物)山女化粧塩焼。先ほどのニジマスも美味しかったが、この山女も身がつまっているし、尻尾や骨まで食べられる。

(向付)熊谷産 活鯉うす造り。これが名物。ポン酢ジュレで頂く。コリコリした食感が癖になる。

(鍋物)豆乳仕立 日高三元豚のしゃぶすき鍋。お出汁と豆乳の鍋に豚肉をしゃぶしゃぶして食べる。軽く火を通した状態で食べる豚肉は少し怖さもあるが、ぷりぷりで美味しい。

(揚物)小鮎唐揚げと山菜。旬の山菜を食べられるのが嬉しい。

(食事)五目ちらし 赤山車 香物。この頃にはお腹も満腹に近づいてくる。

(甘味)季の物(麦プリン)。ちょうど良い満腹感。ごちそうさまでした。

  お風呂へ。今度は、時間帯で男女交代になる木風呂に入る。ここには源泉そのままの湯船もあって、とても冷たいので水風呂のような感じだが、温かいお湯と交互に入ると身体が引き締まって気持ちよく、上がってからもずっと身体がぽかぽかだった。交互の入るのを旅館側がおすすめしているだけのことはある。

  湯上りに部屋の冷蔵庫を開け、梅ジュース「元気百梅」を飲む。梅シロップが入った、ノンアルコール梅酒の甘さが強い版のような味わいである。

  夜、寝ている間に仕事の夢を見た。記憶にある限り、初めてのことである。目が覚めて夢だと気付いた時、温泉まで来ても仕事のことが頭にあるのかと苦笑いした。


3月19日(日)

2017年03月24日 00時18分45秒 | 2017年

  6時起床。3連休の中日なのでそれほど電車も混まないだろうということで、今日は妻と一緒に水戸の偕楽園へ梅を観に行く。しかし、水戸にだけ行くのも面白くないので、茨城の南のほうを回って行くことにした。

  7時前に家を出る。ところが、京浜東北線が人身事故で止まっている。これはまずい。仕方がないので東急池上線で五反田へ出て、山手線で新宿へ。時間は何とか間に合った。余裕を持って家を出ておいて良かった。

  新宿駅で駅弁を購入し、8時05分発の臨時快速おさんぽ成田・佐原号に乗る。最初の目的地は、佐原。「北総の小江戸」とも呼ばれ、重要伝統的建造物群保存地区に指定されている街並みが有名な観光地である。所要時間は2時間15分。快速電車なので停車駅が多く、また途中駅での待ち時間も多いため、結構な時間が掛かる。しかし、特急型車両のE257系が使われているので、快適に過ごすことが出来る。

朝食は、奮発して雲丹や数の子、いくらが満載の駅弁を買った。朝から高カロリー過ぎるか。

  京浜東北線での人身事故の影響がここへも出て、佐原には10分ほど遅れて到着。シンプルだが、なかなか味のある駅である。

  駅から歩いて10分ほどで、小野川の川沿いに出る。江戸時代に水運を利用して「江戸優り」と評されるほど繁栄していた頃の街並みが、そのまま残っている。良い意味で建物に統一感がなく、歩いているだけで面白い。中には、江戸時代からずっと続いているお店もあって、その中のひとつの金物屋さんでは店舗裏にある蔵を一般開放していた。飲食店やお土産屋さんも充実しているし、街の雰囲気にも溶け込んでいる。散策している観光客も多く、観光船もたくさん運航されていて、周辺一帯が賑わっている。文化保存と商業化のバランスがよく、相乗効果が出ているようだ。また、この時期は至る所にお雛様が飾られていて、それもまた街の風景とよく合っていた。結局、1時間以上ぶらぶらと散策してしていたと思う。

  佐原の駅へ戻り、駅前の観光案内所で落花生のアイスクリームを購入。ピーナッツバターをそのままアイスにしたような濃厚な味だが、後味はすっきりしている。

  佐原駅12時17分発の鹿島神宮行きにのり、終点の鹿島神宮へ。鹿島神宮駅ではsuicaが使えないため、精算のため窓口に長蛇の列が出来た。私たちは切符を持っていたのですぐに出られたが、なぜこの駅だけsuicaに対応させないのだろう。鹿島臨海鉄道と共有しているからだろうか。

鹿島神宮駅の直前で霞ヶ浦を渡った…のかと思いきや、後から調べたらここは霞ヶ浦の東にある北浦という湖だった。

関東圏でsuica対応していない駅では、こういうことになるのは致し方ない。

  駅から10分ほど歩いて、鹿島神宮に到着。今日はかなり温かいが、境内に入ると急に涼しさを感じる。寺社仏閣独特の凛とした空気が漂っている。特に、本殿から奥宮へ続く道の雰囲気が素晴らしかった。これほど存在感抜群の木々に囲まれた道というのも、なかなかないだろう。

本殿。実際の本殿はこの建物(拝殿)より結構奥にある。

奥宮。小さいが、周囲の木々が織りなす雰囲気と、その間から差し込む木漏れ日で、何とも神秘的な雰囲気に包まれている。

  奥宮の目の前にあるお茶屋さんで休憩。これまで食べるタイミングがなかったので、昼食も兼ねて、味噌おでん、煮込みおでん、抹茶ぜんざいを頂く。抹茶ぜんざいに関しては味が合うのか疑問だったのだが、抹茶の苦みの後から小豆の甘さが追いかけてきて、甘さが引き立っていた。

  鹿島神宮駅へ戻り、13時45分発の鹿島臨海鉄道の普通水戸行きに乗る。所要時間は約1時間15分。鹿島臨海鉄道は、車両に味がある。ディーゼルエンジンの振動が座席まで直に伝わってきて、心地よい。ただ、今日は少し不運なことがあった。通常、この列車は水戸行きなので、当然ながら水戸まで運転される。しかし、今日は大洗でアニメ関係の大きなイベントがあり、多数の乗客が想定されるとのことで、大洗で車両を2両編成から3両編成のものへ交換するというのだ。大洗での乗り換えそれ自体は同一ホームなので楽なのだが、恐れていた通り既に車両は満員になっていた。大洗から終点の水戸までは15分くらいの距離だから大きな問題ではないのだが、より遠くから来た乗客を蔑ろにするというのは、車両運用の都合等の事情があるにしても、企業としての姿勢に疑問を感じる。

  水戸駅からバスに乗り、偕楽園へ。梅の開花ピークを過ぎてはいるものの、様々な種類があり、開花のタイミングも異なるので、綺麗に咲いている梅をたくさん見ることが出来た。見た目の華やかさだけでなく、園内に梅の香りが漂っていたのも印象的である。春といえば桜だが、梅もそれに負けないくらいの魅力がある。

  帰りは、歩いて水戸駅を目指す。その途中、偕楽園と水戸駅のちょうど中間くらいのところにある郷土料理屋「山翠」で夕食。妻と付き合い始めた当初、私が初めてあんこう鍋を頂いたお店である。前回同様、今回もあんこうのフルコースを注文。追加で、活きあんこうのお刺身も頂くことにする。ここのあんこう鍋は古くから伝わるどぶ汁風ではなく、それに工夫を加えた醤油ベースで、それもまた独特の美味しさである。あんきもを加えていった時の風味の変化も絶妙で、最後の雑炊まで飽きさせない。

あん肝豆腐。味は濃厚で、さっぱりとしたあん肝を食べているようだ。

あんこうは身や肝だけでなく、皮や内臓も美味しく食べられ、残すところがないと言われている。

あんこうのフルコースでは、やっぱりあん肝は外せない。濃厚。

初めて食べたあんこうのお刺身。身が分厚くてしっとりしており、よく寝かせた白身魚のような甘みととろみがある。これは美味しい。

あんこう鍋。あらの部分で出汁を取って頂く。そのようして食べると、野菜が本当に美味しくなる。

柳焼き。ほっぺたの部分のお肉がぷるぷる。実はこれが一番のお目当てだったりもする。食べづらいが、美味しすぎる。

〆は雑炊。出汁の美味しさをストレートに味わえるという点において、最後にこれを食べないとフルコースを堪能したとは言えない。

  お腹いっぱいでお店を出て、再び歩いて水戸駅を目指す。途中、私たちが指輪を購入した京成百貨店の前を通る。懐かしい。

  水戸駅近くにある「ProCafe」で休憩。ここは変わった飲み物が多い。今回は、デザート代わりにソフトクリームの乗ったコーヒー(私はラム酒入り)を頂いた。アルコールは一切ダメな私も、ここのラム酒入りは(量は少なめにしてもらうのだが)美味しく感じる。

  駅でお土産を買ってから、水戸駅19時27分発の常磐線特急ひたち26号に乗り、帰途につく。隣の妻を含め、この時間になると大半の乗客が眠っているので、車内は不気味なくらい静かだ。

  帰宅は21時半前。 朝が早かったので、さすがにクタクタである。スマホの万歩計を見たら、軽く20,000歩を超えていた。そりゃあ足もパンパンになるわけだ。こういうハードスケジュールは、三連休の中日だからこそこなせる。


3月12日(日)

2017年03月18日 00時53分12秒 | 2017年

  6時半起床。7時から、貸切風呂に入る。凛とした寒さの中で入る温泉は、また格別である。

  一旦、部屋へ戻る。この宿は湯野上温泉駅のホームのすぐ隣に位置しているので、部屋から会津鉄道の電車がよく見える。この光景もまた、この宿の魅力のひとつだろう。

電車に夢中で、妻の隠し撮りに気付かなかった。

  8時から朝食。温泉のおかげで目覚めもよく、朝からもりもり食べる。焼き鮭の身が厚くて美味しい。

  9時過ぎに宿をチェックアウト。今回泊まらせて頂いたホテル大島は、温かみのある素晴らしい旅館だった。料理も温泉も大満足だった。是非またお世話になりたい。

  早めに湯野上温泉駅へ向かい、駅の中の売店でお土産を買ってから、駅の中をぶらぶらする。駅舎の中では、囲炉裏に火がかけられていた。ちょっと煙いが、温かくて居心地が良い。天気も良く、茅葺の駅舎に青空と遠くの雪山がよく似合う。

  湯野上温泉駅9時30分発の普通列車で帰途につく。帰りの最初の電車は1両編成だ。

  10時ちょうどに会津田島駅に到着。ここには会津鉄道の車庫があり、珍しい車両が並んでいた。

  会津田島駅10時20分発の区間快速浅草行きに乗る。古き良き東武鉄道の車両だ。シートがふかふかなところが良い。ボックス席で妻と向かい合って座り、本を読みながらまったりと過ごす。

途中駅での反対方面行き電車との擦れ違いで、少し外に出る。めちゃくちゃ寒い。

  12時過ぎに下今市駅に到着し、昨日に引き続き一旦東武日光へ戻る。ちょうど金色のスペーシア号がやってきて、ちょっと得した気分。

  東武日光で一旦下車し、駅の近くにある「かまやカフェ」で昼食。後はもう帰るだけなので、それぞれ好きなものを食べることにする。本当に好き勝手に頼んだので結構な値段になってしまったが、どの料理も美味しかったので、まあよしとしよう。

まずは飲み物。妻は日光地ビール「いろは」。

私は自家製ジンジャーエール。

前日光和牛のローストビーフ。比較的赤身がしっかりとしていて、食べ応えがある。

栃木県産大豆「たちながは」で作った湯葉刺し。湯葉は食感が好き。

前日光和牛と日光豚の合挽肉のハンバーグ。パン粉も日光産の小麦粉を使っているらしい。溢れる肉汁と歯ごたえのあるお肉の存在感がすごい。

きのこと湯葉のグラタン。これは妻のメイン。

とちおとめのショートケーキ。クリームが甘さ控えめで、スポンジが比較的甘く、バランスが絶妙。これが一番印象に残った。

  東武日光駅14時03分発の臨時特急きりふり292号に乗り、浅草へ戻る。帰りもわざわざ東武日光駅に寄ったのは、この特急に始発から乗るためである。東武特急というとスペーシアが有名で、実際にその乗り心地は素晴らしい。しかし、私のような鉄道マニアは、こちらの350系車両のほうが魅力的に映ったりもする。この車両は平成3年にリニューアルされて運用開始となったものだが、製造自体は1969年から87年の間にされており、清涼飲料水の自販機が初めて設置された車両らしい。私座席間(前後)の狭さとか、リクライニングしないとか、今時の特急型車両ではなかなか考えられない仕様ではあるが、武骨な車両デザインやシートの色など、旧型車両の良いところに気付くと、それがたまらなくなる。東武鉄道では来月から26年振りに新型特急車両がデビューすることになっているが、それに負けることなく、この車両も出来る限り長く現役でいて欲しいと思う。

  定刻通り16時05分に浅草へ到着し、そこから1時間ほどで蒲田へ帰ってくる。今回は、随分と移動時間の長い旅行となった。しかし、私は魅力的な沿線の風景や珍しい車両に乗ることが出来て、大満足である。おそらく、今回の結婚式がなかったら、会津地方、しかも南会津といわれる地域を訪れることもなかっただろう。友人に感謝である。