社会を見て、聞いて、感じる。

人生そのものがフィールドワーク。

9月21日(月)

2015年09月29日 23時27分47秒 | 2015年

  9時起床。朝食は、昨日の残りのグラタンと、スープ、葡萄。グラタンは食べかけで見栄えが微妙なので、写真は割愛。

  今日は、ひとり暮らしを始めた彼女の弟くんへあげる冷蔵庫を配送業者に取りに来てもらってから、2人で埼玉のそれぞれの実家へ戻る予定だった。しかし、当初は12時前後に来ると言っていた業者が急遽夕方に時間を変更してきて、しかもそれが一方的な通知だったので私が頭に来てしまい、「そんな業者に頼んでたまるか!」と息巻いて、自分で冷蔵庫を運ぶことにした。

  彼女が家で準備をしている間に、私は水戸へレンタカーを借りに行く。大きいバンを借りることになったので、この時点で私の感情は怒りからバンを運転できることへの楽しみに変わっていた。おめでたい性格である。

水戸駅を背にして、少し歩く。天気が良くて気持ちいい。

  レンタカーを借りて笠間へ戻り、冷蔵庫と棚を積み込む。搬入作業は少し大変だった。

  常磐自動車道と東京外環自動車道を経由して、川口へ向かう。バンを運転するのは、学生の頃に友人の八百屋の手伝いをしていた頃以来である。運転席がかなり高いところにあるので、運転しやすいし、何より楽しい。途中で少しだけ渋滞につかまったが、終始快適なドライブになった。

  東浦和駅の近くにある弟くんの新居に冷蔵庫と棚を届け終えてから(初対面なので少し緊張した)、近くにある彼女の母校(高校)へ。懐かしの母校にかなりテンションの上がっていた彼女は、通学路を走っている時から「ここにこういうお店があった」とか、学校についてからは「あそこが職員室で、あそこが食堂」というように、当時の思い出を振り返っていた。

正門。ここで彼女の記念写真を撮った。とても嬉しそうな表情をしていたのが印象的である。

グラウンド。周囲が田んぼと畑なので、グラウンドも広い。

学校の周囲を車で1周する。

  せっかくなので、彼女が学生時代に友達とよく来たという「ビッグボーイ」で夕食。ここのハンバーグは「爆弾ハンバーグ」と同じで、レアのものを食べることが出来る。やはり、ハンバーグはレアが美味しい。

  彼女を武蔵浦和の駅へ送り届けてから、車を返却して私も実家へ帰る。一度実家へ荷物を置いてから、友人の家へ行き、婚姻届の証人欄に記入してもらう。ちょうど友人の彼女もいて、しばらくお喋り。私たちカップルを引き合わせてくれた2人に、ちょうど良いタイミングで今後に関する詳細を報告することが出来た。


9月20日(日)

2015年09月29日 23時01分37秒 | 2015年

  9時起床。朝一でスーパーへ行く。今日は私の30歳の誕生日なので、彼女が手料理でお祝いしてくれるそうだ。

  朝食は、ご飯、豚汁、きんぴらごぼうに、スーパーのお惣菜コーナーで買ってきたコロッケを追加。

  昼過ぎに家を出て、車を30分ほど走らせて着いたのが、ぶどう狩り農園。家から30分でぶどう狩りが出来るなんて、笠間は素晴らしい土地である。当初は30分1,000円の食べ放題にチャレンジする予定だったが、「絶対に元が取れないから、その分を買って食べたほうがいいよ」というお姉さんのアドバイスに従うことにする。人生初のぶどう狩りは、選ぶのに時間が掛かって、その間ずっと中腰だったので結構つらかったものの、期待以上にワクワクして楽しいものだった。試食と称して丸々1房巨峰を食べさせてくれたのにも驚いた。結局、巨峰3房と、シャインマスカットを1房購入。

入口の雰囲気は、とてもぶどう狩りが出来る場所とは思えない。

この中から選ぶなんて、かなり難しい。

看板娘も愛嬌たっぷり。

  大満足で帰途につく。農園の周りは、田園風景が広がっている。そんな中で一際目立つのが、彼岸花。ここぞとばかりに咲き誇っている。

  イエローハットに立ち寄ってマーチのオイル交換をしている間、待ち合いコーナーのテレビでローズステークス(G2)を見る。3歳牝馬クラシックの最終戦、秋華賞のトライアルレース。私が応援していた夏の出世馬、トーセンビクトリーが見事3着に滑り込み、本番の出走権を確保した。これで本番が楽しみになった。

  彼女の家のすぐ近くにある「笠間の家」なるところに立ち寄る。伊藤豊雄さん設計の建物で、陶芸家・里中英人さんの家だった(今は笠間市が所有し、ギャラリーとして開放している)。中にはカフェもある。笠間にこんなお洒落な場所があるとは知らなかった。

  帰宅し、彼女が料理をしてくれている間、ひたすらゴロゴロする。そして、いつの間にか寝てしまった。

  夕食は、手料理のフルコース。サラダ、グラタン、そしてスペアリブ。デザートには、私の大好きな笠間駅前の洋菓子屋「グリュイエール」で特注したというモンブラン(私が寝ている間に受け取りに行っていたらしい)と、先ほどとってきた葡萄たち。スペアリブがびっくりするくらい美味しい。ジューシーで柔らかく、いちから作ったソースとよく合う。ケーキには手作りのビスコッティのプレートがつき、最高のモンブランになっていた。ぶどうは、巨峰もシャインマスカットも甘さが体全体に染み渡る味。やはり、木で完熟させているぶどうは一味違う。これ以上ない料理に囲まれて、最高の誕生日ディナーになった。本当に、彼女に感謝である。

  正直なところ、最近は結婚に関するあれこれに気がいっていて、自分が30歳になるということにはあまり気が向いていなかった。しかし、こうしてお祝いしてもらったり、家族や友人からお祝いのメッセージを頂いたことで、当日になってようやく少し実感が湧いてきた。子どもの頃に思い描いていた30歳像に比べるとかなり幼いままだが、今になって何となくわかってきたのは、子どもの頃に思い描いていた「大人」には、おそらく今後もずっとなれないだろうということである。今の幼い精神性のまま、それを表面上取り繕う術を磨くだけで、ずっと年を重ねていくのだろうという気がする。ただ、聞くところによると、人は結婚して家庭を持ったり、子どもが出来たりすると、一気に責任感が増して成長(それを成長と呼ぶと仮定するとだが)するらしい。もし仮にそれが本当だとすると、今後、今よりも少しくらいは大人になる可能性もあるのかもしれない。それに期待して、30歳のスタートを切ることにしよう。


9月19日(土)

2015年09月28日 23時56分43秒 | 2015年

  10時起床。昨日、仕事が終わった後に笠間までやってきた。

  朝食は、私が北海道へ行っている間に群馬の水上へキャンプフェスに行っていた彼女が買ってきてくれたお土産の焼き饅頭。自分たちで焼いてタレをつける。自分でやってみると改めてシンプルな食べ物だと感じさせられるが、どうしてこんなに美味しいのだろう。

  美容室へ行く彼女に水戸の京成百貨店近くで降ろしてもらい、「フルーツバスケット」でパフェを食べながらしばしのお留守番。当初はさくっと食べて街へ散策に出ようと思っていたのだが、お店に置いてあった旅の冊子が面白く、追加でキャラメルミルクティーを注文し、1時間以上滞在した。パフェだけでなく、居心地の良さもこのお店の魅力である。

  彼女と合流し、水戸芸術館で開催されている「あおぞらクラフトいち」に立ち寄る。地元・茨城だけでなく、様々な地域から様々なジャンルの作家が集まって、作品を展示・販売している。実際に作品を作っている作家さんと直接顔を合わせられるというのが、こういうイベントの一番の魅力だろう。作家さんも、お客さんも、みんな良い笑顔をしている。彼女は、家に飾る用にと、フラワーブーケを購入していた。私も何か買おうと思った(ぬいぐるみが第一候補だった)が、結局思い留まった。思い切って買っても良かったな。

中央の広場では、コンサートも行われていた。会場全体がその音楽に包まれている。

私が欲しかったぬいぐるみ。

  夕食は、水戸駅の近くにあるスペインバル「GANCHO」で。ここの名物は、何といってもパエリア。但し、注文してから出て来るまでにゆうに1時間以上掛かるので、最初に注文する。そして、出来上がるのを待つ間に、他の料理を頂くのだ。料理は本当にどれも美味しいが、中でもツブ貝のアヒージョは絶品だった。元々大好きだったアヒージョと、先日の北海道でハマったツブ貝のコラボは鉄板だ。そして、最後に出て来たアヒージョは、期待通りの完璧な味。何かを足しているんじゃないかと疑いたくなるほど濃厚な魚介の出汁がご飯に染み込んでいる。伊達にめちゃくちゃ待たされるわけじゃない。

私はクランベリージュース。彼女のは何か忘れたが、確か名物のシェリー酒を色々と飲んでいたような気がする。

タコのガリシア風。

ピスト(茄子とピーマンのトマト煮込み)。

ツブ貝のアヒージョ。

ブルーチーズとハチミツのコカ(スペイン風ピザ)。

カフェ・マンチャード。ミルクにコーヒーを少し入れたもの。ほぼコーヒー牛乳。

スペインオムレツ。ジャガイモたっぷりで、マヨネーズとよく合う。

お待ちかねのパエリア。結局今日は出て来るまでに2時間近く掛かったが、魚介の出汁がこれでもかというほど染み出ていて、どうしようもないくらい美味しい。

  帰りにスーパーに寄る。飲み物コーナーで見つけた「ルートビア」を購入。劇的にまずいという噂を聞いていたので、チャレンジしてみたくなったのだ。飲んでみた感想は、確かに巷で言われているとおり、サロンパスの味がする。ハッカの風味がとにかく強いのだ。さすがの私も、これは厳しい。1缶飲み切るのが精一杯だ。これがアメリカで大人気というのは本当なのだろうか。


9月15日(火)

2015年09月27日 22時14分31秒 | 2015年

  7時起床。身支度を整え、朝食会場へ。バイキング形式の朝食はよくあるが、ここのラインナップは少し違う。地元の食材や郷土料理はもちろん、一般的な品目も既製品ではなく、それぞれに個性のある味がする。また、炙り焼きコーナーもあって、特にシシャモが香ばしくて美味しい。派手な食べ物があるとか、高級食材が並ぶとかではなくても、こういうふうに1品1品に手の込んだ料理というのは、ありがたいものである。

  昨晩予約しておいたつぶめし弁当を受け取り、9時にホテルをチェックアウトする。噂どおり、良いホテルだった。またお世話になります。

  二十二道路牧場案内所で受付をしてから、そのすぐ向かいにあるレックススタッドを見学する。スペシャルウィークをはじめ、マツリダゴッホやスクリーンヒーロー、タニノギムレット、今年引退した種牡馬入りしたトーセンラーなど、有名な種牡馬、功労馬が数多く繁用されている牧場である。

  見学時間が午前中の1時間半に限定されていることもあって、多く(とは言っても10人くらいだが)の見学者が集まっていた。馬たちのリアクションは様々で、甘えてくる子もいれば、一定の距離を保つ子もいるし、全く気にせず草を食むことに集中している子もいる。そして、同じ甘え方でも、そっと寄り添ってくる子もいるし、鼻息荒く駆け寄ってくる子もいる。人間と同じで、馬にもそれぞれ性格や個性があるのだ。

ティンバーカントリー。アドマイヤドンのお父さん。穏やかで人懐っこい。

マツリダゴッホ。先日、産駒のロードクエストが驚異的な強さで新潟2歳ステークスを制した。マイペースな性格のよう。

ホワイトマズル。アサクサキングス、ニホンピロアワーズのお父さん。ゆったりと歩き回っては、こちらの様子を伺ったりもする。

シルポート。ホワイトマズルの産駒で、京都金杯やマイラーズカップなど重賞を制した。強力な逃げ馬としてレースを盛り上げ、ファンも多い。逃げ馬らしく気性は快活で、走って駆け寄って来るなり、私の顔を舐めたり噛んだりしてきた。私も、されるがまま。そんな様子を見て、近くにいた見学者の方が一緒に写真を撮ってくれた。ちなみに、写真の中では彼は私のパーカーを噛んで離れさせないようにしている。

トーセンラー。2013年のマイルチャンピオンシップ(G1)で優勝している。引退レースとなった去年の有馬記念では、馬券を買った。最近種牡馬入りしたばかりだから、やはり人気が高い。

タニノギムレット。自身もダービー馬だし、娘である名牝ウォッカもダービーを制している。父娘ダービー制覇という偉業である。人にはあまり興味を示さない。

ショウナンカンプ。サクラバクシンオーの代表産駒で、芝の短距離馬。高松宮記念(G1)を制している。草を食むことに夢中のご様子。

スクリーンヒーロー。ジャパンカップ(G1)を勝っている。産駒は今年で3年目がデビューしており、既にモーリスが安田記念(G1)を勝利している。好奇心旺盛だが、悪さはせず、おとなしい。

スペシャルウィーク。ダービーとジャパンカップを制し、天皇賞春秋連覇も成し遂げた名馬。そして、武豊の初めてのダービー制覇をプレゼントした馬である。堂々としていて、風格が漂っている。

  続いては、昨日に引き続きビックレッドファームへ。事務所へ挨拶してから、自由に歩き回る。今日は超がつくほどの快晴だが、ちょうどお昼前ということもあって、馬たちの多くは厩舎の中にいた。

アドマイヤマックスが散髪してもらっている。しかし、結構抵抗している。

タイムパラドックス。ジャパンカップダートに始まり、帝王賞、川崎記念、JBCクラシックと、ダートG1を総なめにした馬。超が付くほど強い馬だが、見た目はとっても可愛らしい。

ロサード。去年訪れた時からの私のお気に入り。去年はかなりのツンデレっぷりを発揮していたが、今日は厩舎の中にいたからか、おとなしかった。来年はどうだろうか。

スウィフトカレント。天皇賞(秋)の2着など惜しい結果もあり、自身の重賞制覇は小倉記念の1勝に留まった(それでも十分すごい)が、異父兄弟にヴィクトワールピサがいることもあって、種牡馬として大切にされている。漆黒の馬体が日に映えてかっこいい。

アグネスデジタル。もはや説明不要の名馬。種牡馬としても良い成績を収めている。ただ、昨年もそうだったが、私のことはあまり好きではないらしい。来年はもう少し仲良くなれたらいいのだが。

ハイアーゲーム。私の一押し。産駒のコスモナインボールには馬券でお世話になった。気性が荒いというわけではないのだが、なぜか私に興奮するようで、ずっと鼻を押し当ててくるかと思いきや、今度は延々と甘噛みしてきたりする。痛くはないが、噛んでいる時の顔がちょっと怖い。

道営の星、コスモバルク。前回会った時は相当おとなしかったが、今日は元気があって甘えん坊だった。愛される馬というのは、やはり華がある。

放牧地では、まだ名前のついていない幼駒(グローリサンディの2014)が走り回っていた。父は、先ほど会ったばかりのスクリーンヒーロー。調べて見たら、1歳上の全兄(ウインオスカー)は今年の新馬戦を勝ち上がっている。私が柵のところに立っていると、駆け寄ってきてクンクン匂いを嗅いでくる。幼駒の可愛さと、競走馬としての凛々しさを兼ね備えた馬だ。来年のPOGでは、この子を指名しよう。

  新冠の優駿記念館(優駿メモリアルパーク)に移動し、まずは車の中で昼食。エクリプスホテル特製の「日高つぶめし弁当」を頂く。ツブ貝だけでなく大きなホタテも入っていて、文字通りの貝尽くし。しかも、その出汁がしっかりご飯に染み込んでいた。このお弁当を予約して正解だった。

  優駿記念館の放牧地で、マヤノトップガンと再会。もう結構なおじいちゃんなのだが、天気が良いからだろうか、体調も良さそうで、去年会った時よりも若返っているように感じた。この調子で、長生きしてね。

  敷地の端っこでは、ミニチュアホースが放牧されていた。足の短さの割には顔が大きくて、そのバランスが何ともかわいい。しかし、顔だけを見れば、やはり馬の凛々しさがきちんと垣間見られる。

  優駿記念館に入る。ここでは、オグリキャップの功績を振り返ることが出来る。昨年も来たし、今回は少し眺める程度の予定だったのだが、休憩も兼ねてソフトクリーム片手に見始めたオグリキャップのDVDにいつの間にか没頭してしまい、結局2時間近くかけて最初から最後まで見てしまった。おかげで予定は大いに狂ったが、オグリキャップという馬がいかにドラマチックな競走馬生活を送り、そして多くの人に愛されたかということを実感することが出来た。

  時間の関係で、予定していたアロースタッドの見学は次回の楽しみに取っておくことにして、門別競馬場に向かう。門別競馬場は日高地方の入口に位置するので、ここで牧場地帯とはお別れである。競走馬の牧場を見て回って癒された後、旅の最後に競馬場へ立ち寄って、現実世界への第一歩を踏み出すのである。

  門別競馬場は、これまで私が訪れた競馬場とは少し雰囲気が異なるところだった。競馬場というよりも、公園といった感じである。全体的に新しい施設が多くて綺麗だし、周囲に建物が全くないので広々としている。人々の雰囲気も何となくのほほんとしていて、あまりギャンブルをしに来ているという感じではない。熱くなって叫んでいるような人もおらず、時折談笑しながら淡々とレースを眺めている。

この小屋では、ジンギスカンを楽しむことが出来るらしい。さすがは北海道の牧場。

この場所に限らず、所々にストーブが設置されている。確かに、冬はとてつもなく寒いだろうしね。

スタンドもかなり新しい。

  第4レースから参戦。驚いたことに、この第4レースが今日のメインレース(旭岳賞、ダート1,600メートル)である。通常は、最終の1つ前がメインレースなのだが、もしかしたら多くの人は遅い時間までいないのかもしれない。

返し馬を目の前で見ることが出来る。

みんなレースに夢中。

  このレースを制したのは、石川倭(やまと)騎手騎乗の1番アウヤンテプイ。先行してそのまま押し切るという王道の競馬だった。2013年デビューの3年目の若手である。厳しい勝負の世界で戦っているとは思えないほどあどけなく、かわいい顔をしている。こういう騎手がこれからどんどん力をつけてくると、競馬はもっと面白くなってくるだろう。

  良くも悪くも余計な施設がなく、食べ物屋さんも2軒しなかくこれといった物珍しいものも売っていないので、自然とレースに集中することになる。

  時間の関係で、今日最後の勝負は第6レース。一昨日のばんえい競馬を含め、これまで全く勝っていない。そこで、最後は大きい当たりを狙う。1番人気が飛び抜けて強そうなので1着に固定して、2、3、4番人気を2着に、紐(3着)には私と彼女の誕生日(9月20日と7月3日)から、2、3、7、9、10番を入れて、紐荒れを狙う。

  レース結果は、びっくりするくらいの狙い通り。1着が予定通り、2着も当たり、3着に3番が入った時のしてやったり感が気持ち良い。更に、配当を見てびっくり。期待通りの紐荒れ効果で、1着と2着が比較的堅かったにも関わらず、429倍もついた。最後の最後に、旅の予算の大半が戻ってきた。良い旅の終わり方である。

  レンタカーを返却し、新千歳空港の「松尾ジンギスカン」で夕食。最近は北海道に来ると、毎回帰りにここのジンギスカンを食べている。安定した美味しさ。

  新千歳21時20分発の最終便、JAL530便に乗り、羽田へ戻る。最後の最後で一儲けしたので、座席をクラスJにランクアップした。おかげで、快適なフライトになった。こんなに快適なら、もっと長く乗っていてもいい。

  帰宅は0時過ぎ。今回の旅行は、昨年に引き続き、2回目の競馬旅行だった。昨年は、牧場で馬たちのリラックスした姿を見て、競馬場での様子とのあまりの違いに驚かされた。今年もそれは十分に感じたのだが、それ以外に感じたのは、馬にもそれぞれ個性や性格があるということである。好きな食べ物も違うし、人が好きな馬もいれば、そうでない馬もいる。なでられる場所にもそれぞれ好き嫌いがあるし、噛み方やその強弱にも違いがある。そして、そうした個性や性格は、年齢を重ねるにつれて変化する。つまり、人間と同じなのだ。そして、馬の飼育に関わる方々は、そのような違いをきちんと把握して、それに合った飼育・訓練方法を採用している。当たり前といえば、当たり前のことかもしれない。しかし、話に聞いたり、頭では理解出来ていても、それを実感するには実際に見て、触れ合ってみないとわからない。それを感じることが出来たという点において、今回の旅行もまた、新しい発見があった。


9月14日(月)

2015年09月25日 01時19分22秒 | 2015年

  6時起床。身支度を整え、7時過ぎにホテルをチェックアウト。

  帯広から、日高地方へ向かう。所要時間は、約3時間。普通のドライブなら少し長いが、道中は開放的で気持ちの良い景色が続くので、とにかく楽しい。とにかく広大な土地が延々と続くので、自然と心がワクワクしてくる。

  浦河地区へ入ると、すぐに牧場が見えてくる。車を降りると、私に気付いた馬たちが寄って来てくれる。なんて可愛いんだろう。まさに、至福のひと時。やはり、馬には間違いなく癒しの力がある。それも、大きな力が。

  浦河地区で、昨年訪れた際に会った芦毛ちゃんに会おうと思ったが、いなかった。残念でならない。そこで、予定を変更して日高スタリオンステーションへ。事務所で記帳してから、自由に放牧地に入ることが出来る。全体的に、のんびりとした雰囲気の牧場だ。私が着いたのがちょうど馬たちの移動のタイミングで、馬を曳いたスタッフさんと何度もすれ違った。そのスタッフさんが優しくて、私が神奈川から来たことを伝えると、「遠くから来たんだから、ゆっくりしていきな」と声を掛けて下さった。そして、馬たちも伸び伸びと過ごしていて、私を見つけて駆け寄って来てくれる馬もいれば、威嚇してくる馬、全く気にも留めていない馬など、それぞれの性格が違って面白い。

興味深々。

がっつり威嚇してきたが、そのあとはなぜかすり寄ってきた。ツンデレらしい。

静かに寄って来てくれた。

向こうで何か音がしました。

2人は仲良しの様子。

気にせずせっせと草を食む。

泥浴び。

凛々しい視線。このあとすぐに甘えてきます。

  浦河地区を後にし、静内へ。静内駅からほど近いところにある和食料理屋「天政」で昼食をとる。秋刀魚、カンパチ、ツブ貝のお刺身に定食セットをつけたものを注文。秋刀魚を生で頂ける喜びと、脂ののったカンパチの甘みも素晴らしかったが、最も印象的だったのはツブ貝の美味しさである。コリコリした食感とかすかな塩辛さ、苦み、そして甘みが絶妙なのだ。「あー、幸せー」という声が思わず出てしまう。

サービスでつけて頂いたイカの塩辛。

  昼食を終え、新冠へ移動する。このあたりは本当に景色が良くて、今日は快晴だったこともあって、空がとても綺麗だった。あまりに綺麗で、心なしか空が近くにあるような気もしてくる。

  前回もお世話になったビックレッドファームへ。ここは私の知る限り最も心の広い牧場で、事務所に一言挨拶さえすれば、自由に散策できるのはもちろん、厩舎の中にも入って良いことになっている。しかも、アグネスデジタルを始め、ハイアーゲームやタイムパラドックスといった現役の種牡馬や、”道営の星”と言われたコスモバルクがいるのに、である。特に、アグネスデジタルなどは今でも結構人気のある種牡馬(つまりは大切な資産)なのに、ここまで近づくことが許されるというのは本当にありがたい。そういえば、今年で引退が決まっているゴールドシップも引退後はここで過ごす予定になっているが、彼が来てもこうした方針は変わらないのだろうか。そうだとしたら、ファンとしては本当にありがたい。

1年振りのロサード君。身体が痒いらしい。

やはり、若駒は好奇心が旺盛で、駆け寄ってくる。いや、突進してくると言ってもいいくらいの勢いだ。

甘噛みなので痛くはありません。

競い合って遊んでもらおうとする。

純粋な好奇心に溢れる顔。馬なのに、人間の少年のような表情に見えませんか。

そうかと思えば、少し大人っぽく凛々しい表情にもなる。青春真っただ中といった感じだ。

甘噛みでも、元々の力が強いので、これくらい噛まれると普通にアザになります。でも、それも何か嬉しいもの。

とにかく匂いを嗅ぎたがる。

競い合っているうちに、お尻を噛んだりもする。これも甘噛み…ですよね?

私が歩くと、一緒についてきてくれる。右奥にいるお母さん馬の無関心っぷりがまた対照的。

有名な種牡馬の中では、ハイアーゲーム君が放牧地で元気な姿を見せていた。若駒に負けない好奇心を持っている。それにしても、やっぱり黒鹿毛の馬はかっこいい。

  今回の旅行のメインイベントのひとつは、乗馬である。新冠にある「ホロシリ乗馬クラブ」では、初心者でも林間コースを選択することが出来る。受付を済ませると、何と私と同じ初心者コースには他の参加者がいないとのこと。そのため、インストラクターさんからマンツーマンで教えてもらうことが出来た。馬への乗り方から出発の合図、曲がり方、止まり方などを習ったら、すぐに林の中へ。これが、本当に気持ち良い。馬の背中は想像以上に高さがあり、その上から見える景色には爽快な新鮮さがあった。しかも、今回のパートナーはテキサス君という馬で、競走馬としての現役時代はダイワテキサスという名前で走っており、オールカマーや中山記念、新潟記念などの重賞を5勝し、2000年の有馬記念でも3着に入ったという実績馬だった。初心者の私が乗るには畏れ多いお馬さんなのである。道中は、文字通り道草を食ったり、終始マイペースなテキサス君だったが、拙い私の指示にもきちんと従ってくれて、賢くて優しい馬だった。ちなみに、テキサス君は今月いっぱいで乗馬を引退し、牧場でゆっくりと余生を過ごすことになっているらしい。今後は、もう人を乗せなくても良いのである。それは、競走馬として素晴らしい実績を残し、なおかつ良いオーナーに巡り合えた馬だからこそ迎えられる余生である。そんな素晴らしい馬に乗ることが出来て、本当に幸せだった。テキサス君、これからも元気で、自由気ままに長生きしてください。

  静内へ戻り、「静内エクリプスホテル」へチェックイン。荷物を置いて、静内の街を散策する。やはり、静内は競馬産業で成立している街である(静内に限らず、浦河や新冠もそうだ)。その様子が、街の至る所で垣間見られる。

ホテルの部屋から見た静内市街。

駅近くの歓楽街入口。

スナック「ロンシャン」。ロンシャンは、凱旋門賞が行われることで有名なフランスの競馬場のある場所。

スナック「オークス」。オークスは、3歳牝馬クラシックレースの1つ「優駿牝馬」の別名。

結構飲み屋さんが多い。今も営業しているかどうかは別として、少なくともこれだけの需要があった時代があったのだろう。

静内駅。

駅前通り。シャッター比率が高い。月曜日だからだろうか。

この鉄砲店はもうやっていないようだ。

やはり、飲み屋さんが多い。

昔はもっと多かったようだ。

メインの商店街。

商店街のお店の札は全てこのデザイン。

商店街では、スピーカーから歌謡曲と各店舗のコマーシャルが交互に流れている。このシステム、良いじゃん。

ホテルの目の前にある洋菓子・和菓子屋さん。ここで夕食後のデザートを購入してからホテルへ戻った。

ホテルがツブ貝をメインにしたお弁当を販売している。さっそく、明日の昼食用に注文しておいた。

  夕食は、ホテルのレストランで。このホテルは料理が美味しいと評判で、インターネット上でも特に朝食が絶賛されていた。普段は夕食は街に出て食べる私も、今日はその評判をあてにしている。

レストランは9階にあって、私が席につく頃にちょうど日が沈んでいった。

  注文は、ラムのしゃぶしゃぶと、つぶめし(ツブ貝飯)。ラム肉は冷凍ものだが、臭みがなくてしゃぶしゃぶでも美味しく食べられる。イメージとしては、歯ごたえの良い牛しゃぶといった感じだろうか。牛肉や豚肉よりもお肉を食べている感じがするし、あっさりしているからどんどん食べられる。これが関東でも食べられたら嬉しいが、きっと難しいんだろう。つぶめしは、ツブ貝の出汁がしっかりとご飯に染み込んでいて、これもまた美味しかった。これは、明日のつぶめし弁当も楽しみだ。

ドリンクは、北海道産トマトのジュース。濃厚。

  部屋へ戻り、デザートとして、先ほどのお菓子屋「ますや」で購入した豆乳モンブランと和菓子を食べる。お供の飲み物は、商店街の商店(コンビニではないところが重要)で購入した北海道限定のジュース。動き回った1日の最後に食べるスイーツ、しかも今回のようにレベルの高いスイーツは、美味しさの枠を超えて、一種の快楽を与えてくれるような気がする。

  健康的に1日遊び回ったおかげで、22時前には体力が限界を迎える。こういう限界の迎え方は最高だ。