7時起床。今日は、日曜日に休日出勤した分の振替休日を取った。
身支度を整え、10時過ぎに家を出る。京浜東北線で横浜へ出て、京急線に乗り換えて立会川へ。駅前に坂本龍馬の銅像が立っている。この周辺には土佐高知藩山内家の下屋敷があったそうで、若かりし頃の龍馬がこのあたりで暮らしていたらしい。周辺の商店街も下町感溢れる良い雰囲気で、ゆったりした空気が流れている。
駅から歩いて10分ほどで、大井競馬場に到着。初の大井競馬場である。最初はとにかく、その広さに驚かされた。これは、地方競馬の規模ではない。しかし、雰囲気は川崎競馬と同じで、味のあるおじさまたちが良い感じで場末感を醸し出している。
とりあえず、第2レースから観戦。地方競馬の良いところは、コースとの距離が近いことである。馬たちが目の前を全速力で駆けていくのは本当に迫力満点で、その足音は耳に心地良い。鞭の音もはっきりと聞こえ、痛そうだが、馬にとっては軽い合図くらいの感覚でしかないという話も聞く。実際のところはどうなのだろうか。また、今日は馬場がかなりぬかるんでいたこともあって、豪快に泥が舞う様子も見られた。
昼食は、屋台スペースにある「ふか河」のモツ煮込丼(生卵入り)。500円でこれでもかというほどモツ煮が入っていて、その出汁と卵が合わさったことでご飯との相性も抜群になっている。こういう掘り出し物があるのも、競馬場の魅力のひとつだ。最近、私の中で、「中年のおじさんが好む料理には外れがない」という仮説があるのだが、今日その仮説が一段と信憑性を増した。
私が今日ここへ来た目的は、第5レースを観戦することだった。このレースに、以前北海道に競走馬の牧場を見に行った際に泊まったペンションのオーナーが育てた馬、ゴールデンウルフ(愛称:ポニョ)が出走するのである。ポニョは、生まれてすぐに母馬から育児放棄され、一から人間の手によって育てられた。そのため、かなり人懐っこいそうだ。そして、実際にパドックで見たポニョは、とても優しい目をしていた。ただ、競走成績のほうはというと、最近はあまり良い結果が出ておらず、今日のレースでも残念ながら10着に敗れた。第4コーナーまでは中段の良い位置にいたものの、最後の直線で伸びを欠いてしまった。そのため私は大損してしまったが、元気な姿を生で観ることが出来たし、無事にレースを終えることが出来ただけでも良かったと思う。
今日の参戦は、第6レースまで。しかし、馬券は全く当たらなかった。まあ、そんな日もあるさ。
最後に、4号スタンドにある「幸福堂」でモツ串(赤・白)とホルモン串を食べる。大井競馬場名物グルメのひとつらしい。名物と言われるだけあって、しっかりと出汁がしみこんでいて、美味しかった。また、お店のおばさんたちの温かい接客が心に残っている。運動会の日の朝に息子を送り出す母親のような温かさで、お客さんを応援していた。次はちゃんと勝って、胸を張って報告できるように頑張ります。
帰りは、大井競馬場前駅から東京モノレールに乗る。
新橋へ移動し、「銀座ウエスト」で休憩。ピスタチオのケーキと、ハーブミルクを頂く。先ほどまでとは打って変わって、上品なおばさまたちで溢れている店内。ここへはハーブミルクを目当てにたまに来るが、お店の雰囲気やこのような客層は少し苦手だ。そのため、飲み食いが終わるといつもそそくさと出てきてしまう。いつかはこういうお店で寛げるようになりたいものだ。
銀座線で上野へ出て、15時32分発の常磐線水戸行に乗る。時間に余裕があるので特急料金を節約し、その半額で乗れる普通列車のグリーン車に乗ってみることにした。上野から水戸までの所要時間は、2時間10分。ただし、実際に走っている時間はそれより20分以上短い。途中、佐貫駅と土浦駅で、それぞれ10分の時間調整が行われたのだ。佐貫駅のそれは特急の通過待ちなので理解できるが、土浦駅でのそれは理由がわからなかった。私はともかく、日常的に利用している人たちにとっては、結構きついダイヤ設定だろうと思う。ちなみに、同じ区間を特急に乗ると、1時間強で着いてしまう。そりゃ、みんな特急に乗るわな。
そういうわけで、水戸駅に着く頃には辺りは暗くなっていた。とりあえず、水戸駅から続く商店街を歩く。国道50号線沿いに続く商店街は非常に長く、端から端まで歩くのは容易ではない。また、車線も多く広いので、一般的な商店街のイメージとは少し異なる形になっている。一部シャッターが下りたままの場所もあるが、これだけの数の店舗が軒を連ねているのは素晴らしい。
その商店街の中で、駅から1キロほど歩いたところにある喫茶店「フルーツバスケット」で休憩。果物屋さんの2階にあり、その名の通りフルーツを使ったメニューが豊富なお店である。ちなみに、果物屋さんとの直接的な関係(資本関係等)はないらしい。ただ、必要な時に必要な物を必要な分だけ仕入れることが出来るので、随分助かっているとのことだった。
注文は、フルーツパフェ。ここのパフェは、とにかく本格派である。果物と生クリームとアイスクリームだけで構成されている。よくあるコーンフレーク等でのかさ増しは行われず、当然ながら缶詰の果物も使われていない。肝心の味も抜群で、果物の甘みや酸味を満喫することが出来た。このお店はパフェの種類も多く、様々な種類の果物を楽しむことが出来るようなので、色々とチャレンジしたい。とりあえず、次はオレンジパフェかな。
彼女の帰宅に合わせて、私も水戸線で笠間へ移動する。水戸線が1時間に1本しかないのでなかなかスムーズに移動が出来ず、彼女の家に着いたのは21時を過ぎていた。やっぱり、田舎では車がないと不便である。