毎日、国内や海外の、新型コロナウィルス感染拡大のニュースが入ります。遂に、私の住んでいる地方にもその波が及んで来て、今迄以上に注意深くテレビやラジオを聞いています。昨日は流石に暗い気分に陥ったものです。
夕刻のラジオで
コロナ感染のニュースを聞きながら
台所のテーブルで1人腰かけていると
夕餉の準備は何時もの事なのに
暗い風景に塗りこめられたような部屋に感じる
夕刻のラジオで
今春通例のコロナの話題を聞きながら
台所に引かれたカーテンの向こうを1人思い遣っていると
目の前の厚い生地は何時もの物なのに
暗い土壁に取り巻かれたように周囲を感じる
洞窟の中にいるように私を取り巻く闇
ここは暗く見通せない穴倉
ふと椅子に座っている存在を感じる
それは奇妙な1人ぼっち
孤独より巷の暗澹たる相を感じる
それは奇妙な1人ぼっち
夕刻のラジオは
未だ音声を流して話題も変わらず
台所にいる私も変化なく何時もの夕餉準備の儘の私
此処は明るく現代様式の儘
今宵予感した闇の帳は春宵、世の春宵なのかと怪しく思ったりする
(無題)
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