八月の句会はメール句会でした。投句した七句と主宰の寸評を記しておきます。
白と黄と夏の蝶舞ひ岩手山
〔岩手山の景が浮かびます。 ただ、岩手山でなくても成立するところが惜しいです。〕
木漏れ日と風みちのくは秋の色
〔木洩れ日も風もすでに秋を感じさせるみちのくだったのですね。
わかる句ですが、全体が漠然としているところが弱いです。〕
夏の雲さらに高きは秋の雲
〔夏の終りに見る空の様子。写生がしっかりできています。
夏の雲さらに高きに秋の雲 でもいいでしょうか。〕
原爆忌神のつくれぬ雲の型
〔たしかにあのきのこ雲は神が作り出したものではありません。
ただ、雲の型 とおさめたところがいいのかどうか????〕
原爆展出る八月の街中へ
〔八月の街中と原爆展との関連が近いのではないかと思います。
原爆展出て炎天を忘れをり というように作者のその時の心境をよんでは如何でしょうか。〕
孫と踏む小岩井農場夏の草
〔元気に育ってゆくお孫さん、夏の草との取り合わせが効いています。〕
わが汗の一滴一瞬地に点ず
〔情景はよくわかります。 汗に対して地に点ずが少々大げさすぎるような気がします。〕