今日の講読会の終わった後ですが『資本論』の参考にと開いた本です。
この最初に、《 『資本論』第1巻初版が刊行された1867年に、島津藩がイギリスから紡績機械と製織機械一式を輸入し、イギリス人技師から技術指導を受けて、わが国最初の洋式綿糸紡績工場、鹿児島紡績所が創設された。明治維新前年のことであった。》とあります。
今日の講読の対象になった第13章「機械と大工業」で、《マルクスは、手で糸を紡ぐ紡車(ぼうしゃ)という道具から、人間の力に頼らず機械で糸を紡ぐ自動ミュール精紡機へ発展した過程をたんねんにたどっている。機械から工場制度がうまれ、個々の機械の自動化から、さらにすすんで工場全体の自動化を実現することによって機械制大工場が成立する過程を……具体的に描いている。》
この過程が産業革命で、マルクスとエンゲルスは産業革命が終わる時期にイギリスで暮らしています。《 マルクスは苦手な機械を研究するために、労働者向けの夜学にかよっている。さらに、1851年のロンドン産業博覧会と1862年の第2回ロンドン産業博覧会に足を運んで、工業の到達した最新の成果を研究している。》
こうしているみると『資本論』のこの部分を読むことで、島津藩が灯した日本の本格的な機械制工場についての理解に結びつけることができそうです。