花耀亭日記

何でもありの気まぐれ日記

カラヴァッジョの夜(ローマ)没後400年命日イベント

2010-07-17 16:05:23 | NEWS
カラヴァッジョ没後400年ということで、今年は様々なイベントが世界各地で行われている。カラヴァッジョがローマ帰国を切望しながらポルト・エルコレで亡くなったのが1610年7月18日、つまり明日が没後400年の命日に当たる。

ボローニャのFさんからローマでの命日イベントについての情報を頂いた。いつもながら感謝!深謝!!です。(メールを開けたのが今なのです。汗っ!)

ローマでは、7月17日(土)と18日(日)の間の夜(今日の夜!)、ボルゲーゼ美術館と3つの教会(聖アゴスティーノ教会、聖ルイージ・フランチェージ教会、聖マリア・デル・ポポロ教会)でイベントがあるようだ。

ボルゲーゼ美術館にはバルベリーニ国立古典絵画館やコルシーニ美術館、カピトリーナ美術館の所蔵作品も集められ、展示されるとのこと。ローマ市内国立美術館共同作戦と言えそうだ。ボルゲーゼ美術館はいつもと違い、予約なしで(無料?)入場できるとのことだから、いやはや激混み必至だろう。


夜のボルゲーゼ美術館(画像はNEWSからコピペ拝借)

カラヴァッジョ作品を祭壇画として所蔵する3教会では、17日の夜は午前1時(18日)まで公開する予定とのこと。もしかして、ボルゲーゼの《蛇の聖母》がサン・ルイージ・フランチェージ教会に展示される??(横文字苦手はイタリア語が苦手/涙)

ボルゲーゼ美術館と3教会を結ぶ無料シャトルバスが17日(土)午後7時から18日(日)にかけて運行予定とのこと。ローマ・バロックを牽引したカラヴァッジョを偲ぶに相応しい大盤振る舞いの没後400年の命日イベントと言えそうだ。ローマに行けない私は、遠い日本からカラヴァッジョの冥福を祈ろうと思う。

寄道(1)追記

2010-07-17 12:55:49 | 西洋絵画
マリアーノ・フォルトゥーニ・イ・マルサル(Mariano Fortuny y Marsal,1838~1874)の《聖家族》(1871年)は、息子のマリアーノ・フォルトゥーニ・イ・マドラーソ(Mariano Fortuny y Madrazo ,1871~1949)の誕生年に描かれている。妻はプラド美術館の館長をも勤めたスペインの有力画家フェデリコ・デ・マドラーソ(Federico de Madrazo y Kuntz,1815~1894) の娘である。妻の兄弟でもある画家ライムンド・デ・マドラーソとも親しい友情関係にあったようだ。

まるで、マンテーニャがヴェネツィア派の有力画家ヤコボ・ベッリーニ(ジェンティーレとジョヴァンニの父)の娘と結婚により大きな後ろ盾を得、ベッリーニ家の兄弟たちと影響を与えあったことに似ている。フォルトゥーニが息子誕生を記念し、この模写作品描いたということは、彼自身もマンテーニャに自分をなぞらえていたのではないだろうか?マドラーソ家の後ろ盾を得たことは画家にとって大きな意味を持っていたにちがいない。

ちなみに、幼児イエスに擬らえた息子は、後年ヴェネツィアでデザイナーとして活躍するマリアーノ・フォルトゥーニ(伊読:フォルチュニィ)である。2008年に東京都庭園美術館「ポワレとフォルチュニィ展」で紹介されたので、記憶に残っている方も多いかもしれない。