国立西洋美術館の版画素描展示室で「西洋版画を視る―エッチング:線を極める、線を超える」展を観た。
https://www.nmwa.go.jp/jp/exhibitions/2022etching.html
※展示作品(画像):https://collection.nmwa.go.jp/artizeweb/search_6_areaart.php?area.location=17
今回は珍しくもエッチング特集だった。デューラー作品も展示されていたが、私的にエッチングと言えば特にレンブラントを想起するのだが、オープニングから興味深い作品を観てしまった。作品名からにして《自作エッチング《ヤン・シックスの肖像》を見るレンブラント》!!
アドルフ・ムイユロン(ニコラース・ピーネマンの油彩に基づく)《自作エッチング《ヤン・シックスの肖像》を見るレンブラント》(1852年)国立西洋美術館
レンブラント《ヤン・シックスの肖像》(1647年)国立西洋美術館
《ヤン・シックスの肖像》はレンブラントのエッチング技術の粋を極めた作品だと思う。窓から差し込む陽光に背を向け、窓際で書物を読むヤン・シックス。微妙な陰影が綾なす室内空間も含め、まるで絵画のような質感あふれる緻密な描写は、それはもうレンブラントならではの技としか言いようがない。一方、アドルフ・ムイユロン作品はレンブラントへのリスペクトはビシバシ伝わってくるものの、技術的にレンブラントに及ばないところがご愛嬌と言うか...。
先人へのオマージュ作品と言えば...アングルの《ラファエッロとラ・フォルナリーナ》も凄く楽しい作品として想起される。もう、ほとんどギャグ漫画のような作品と言うか...
ドミニク・アングル《ラファエッロとラ・フォルナリーナ》(1814年頃)フォッグ美術館
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Jean_auguste_dominique_ingres_raphael_and_the_fornarina.jpg
ラファエッロ《ラ・フォルナリーナ》(1518-19年)バルベリーニ国立古典絵画館
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:La_Fornarina_by_Raffaello.jpg
アングルのラファエッロに対するリスペクトは凄く了解できるのだけどね。