サクッと感想(2)がすっかり遅くなったのは、自分の興味がカラヴァッジョとラ・トゥールまでで満足してしまったからのようで(大汗)、取りあえずこぼれた部分をサクッと書きたいと思う。
ということで、レンブラント《フローラ》である。
レンブラント・ファン・レイン《フローラ》(1654年頃)メトロポリタン美術館
https://www.metmuseum.org/art/collection/search/437398
レンブラント後期の粗描き風なのに、フローラの美しさが滲む印象的な作品である。エルミタージュの《フローラ》も実見しているが、私的にはMet作品の方がシンプルな姿であるものの、かえって深みを感じ好もしい。先行するティツィアーノ《フローラ》の華やいだ肉感性がイタリア的だと思う時、レンブラント作品の内省的な横顔はプロテスタント的精神性を垣間見せているようにも思える。
図録では、「容貌はサスキアの方が似ているかもしれないが、彼女は1642年に亡くなっているため、この同定は直感的なものだったのだろう。」とあった。が、この花飾りの帽子を被った横顔(プロフィール)を観ていると、美術ど素人眼ではあるが、やはりサスキアを脳裏に浮かべて描いたように思えるのだ。
以前、カッセル美術館を訪ねた折、最上階の広間の中央に展示されたレンブラント《赤い帽子を被ったサスキア》の前で、その圧倒的美しさに、ため息をつきながら眺めてしまった。横顔を見せるサスキアの帽子や衣装の深紅のビロードの質感はいったいどうやって描けるのだろう??と。
レンブラント・ファン・レイン《赤い帽子を被ったサスキア》(1642年)カッセル美術館
https://altemeister.museum-kassel.de/33761/0/0/147/s9/0/100/objekt.html
写真を撮りたかったのだが、1階から撮りながら上がったので、悲運なことに!カメラのメモリ容量が切れてしまっていた。だからこそ、一生懸命に目に焼き付けるようにサスキアを見詰めた記憶が今でも蘇る。
もしかして、Met《フローラ》に愛妻サスキアの横顔を描いたカッセル作品の面影を見るのは感傷的であり過ぎるだろうか??